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第1話 ゲーム
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悠久の大陸。
新人作家・雪平海咲の大ヒット小説。その性別は不明で、顔も明かされていない。もちろん年齢も不明だ。
その正体はネット上で騒がれ、憶測ばかりが飛び交うが、いまだに判明していない。
三年ほどで十一巻までが刊行され、その人気と連動するようにオンラインゲームが制作された。VRMMO(ヴァーチャル・リアリティー・マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン)というジャンルで、人体とゲーム機本体をヘッドセットで接続し、意識だけがゲーム世界に入り、プレイヤーとなり行動する。ひとつのゲーム空間の中に何十万人、何百万人が同時にアクセスすることが可能で、それぞれが自分の好きなように独自のRPG(ロールプレイングゲーム)を繰り広げていく。
悠久の大陸はハイファンタジーの世界観で、架空の異世界を舞台にした冒険活劇だ。登場人物も多く群像劇になっている。ゲームと小説は同じ世界観だが、登場人物は圧倒的にゲームのほうが増えておりNPC(ノンプレイヤーキャラクター)として案内役を務めている。ゲームがスタートして一年ほど経過した今となっては、原作小説とゲーム内容は似て非なる世界で、細かい部分では設定が異なっていたりする。ゲームはゲームで原作を元にしつつも、新たな設定が次々と追加されて、独自の方向性を走っている。
逆にゲームにしか存在していなかった設定が原作に活かされることもあり、相乗効果も相まって、ゲームユーザーも小説の読者もさらに増えつつあった。今後はさらにコミカライズやアニメ化などもされる予定で、ますます盛り上がりの一途を突き進んでいきそうだ。
雪平海咲による原作は全年齢対象のファンタジー小説なのだが、ゲーム版の悠久の大陸はスタート時のみ全年齢対象で、機能が追加されていくにつれていつしかアダルト要素も追加された。公式発表されていないこともあり、口コミや人づてでしかその入口が明らかにされていない。ネット上に個人で作られた攻略記事などもあるのだが、その手順が複雑に入り組んでいる上に、日々変更もあり、記事の情報も否応なく古くなるので、間違ってアダルト空間に入り込むようなことがないようになっている。
一度入ってしまえば後は自由に行き来できるようになるが、アダルト空間に入るとそれまでパーティを組んでいた仲間とは行動できなくなる。こちらを拠点に活動するなら、アダルト空間で仲間を探すか、あるいは仲間にも手順を踏んでもらって、こちら側まで来てもらうしかない。
パーティは最高三人までしか組めず、追加も削除も互いに自由にできる。安易に仲間にもなれるし離脱もできる。迷惑行為を繰り返す者や不快な者がいればブロックすることもできる。
パーティを組むのにはメリットもあり、個人プレイよりも入る経験値やアイテム、通貨などが多い。
最高三人までしか一緒に行動はできないが、複数のパーティで協力しながら巨大な敵を倒すことも可能だ。
入った経験値や通貨は平等に二人、または三人に分けられ、そのうちの誰かがゲーム世界にログインしていなくても、活動しているメンバーがいれば自動的に振り分けられるようになっている。
新人作家・雪平海咲の大ヒット小説。その性別は不明で、顔も明かされていない。もちろん年齢も不明だ。
その正体はネット上で騒がれ、憶測ばかりが飛び交うが、いまだに判明していない。
三年ほどで十一巻までが刊行され、その人気と連動するようにオンラインゲームが制作された。VRMMO(ヴァーチャル・リアリティー・マッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン)というジャンルで、人体とゲーム機本体をヘッドセットで接続し、意識だけがゲーム世界に入り、プレイヤーとなり行動する。ひとつのゲーム空間の中に何十万人、何百万人が同時にアクセスすることが可能で、それぞれが自分の好きなように独自のRPG(ロールプレイングゲーム)を繰り広げていく。
悠久の大陸はハイファンタジーの世界観で、架空の異世界を舞台にした冒険活劇だ。登場人物も多く群像劇になっている。ゲームと小説は同じ世界観だが、登場人物は圧倒的にゲームのほうが増えておりNPC(ノンプレイヤーキャラクター)として案内役を務めている。ゲームがスタートして一年ほど経過した今となっては、原作小説とゲーム内容は似て非なる世界で、細かい部分では設定が異なっていたりする。ゲームはゲームで原作を元にしつつも、新たな設定が次々と追加されて、独自の方向性を走っている。
逆にゲームにしか存在していなかった設定が原作に活かされることもあり、相乗効果も相まって、ゲームユーザーも小説の読者もさらに増えつつあった。今後はさらにコミカライズやアニメ化などもされる予定で、ますます盛り上がりの一途を突き進んでいきそうだ。
雪平海咲による原作は全年齢対象のファンタジー小説なのだが、ゲーム版の悠久の大陸はスタート時のみ全年齢対象で、機能が追加されていくにつれていつしかアダルト要素も追加された。公式発表されていないこともあり、口コミや人づてでしかその入口が明らかにされていない。ネット上に個人で作られた攻略記事などもあるのだが、その手順が複雑に入り組んでいる上に、日々変更もあり、記事の情報も否応なく古くなるので、間違ってアダルト空間に入り込むようなことがないようになっている。
一度入ってしまえば後は自由に行き来できるようになるが、アダルト空間に入るとそれまでパーティを組んでいた仲間とは行動できなくなる。こちらを拠点に活動するなら、アダルト空間で仲間を探すか、あるいは仲間にも手順を踏んでもらって、こちら側まで来てもらうしかない。
パーティは最高三人までしか組めず、追加も削除も互いに自由にできる。安易に仲間にもなれるし離脱もできる。迷惑行為を繰り返す者や不快な者がいればブロックすることもできる。
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最高三人までしか一緒に行動はできないが、複数のパーティで協力しながら巨大な敵を倒すことも可能だ。
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