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88話-1、仏頂面でも隠し切れない親心
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温泉街の活気が眠りに就き始め、人通りよりも淡い提灯の灯火の方が多くなってきた、夜の十時頃。
昨夜、女天狗のクロと飲む約束を交わした花梨達は、賑わいを極めた『居酒屋浴び呑み』に到着し、天狐の楓達と合流していた。
他にも、ぬらりひょんや茨木童子の酒天、酒呑童子の酒羅凶と鵺も居り、全員が大部屋で待機している。
自分達も含め、総勢十人が居る小規模の飲み会に、花梨の気分もだんだんと高揚していき、空いていたクロの隣に腰を下ろした。
「うわぁ~、大勢居るなぁ。こんな大勢で飲むのは初めてだから、なんだかワクワクしてきちゃったや」
「あれ? お前、この前花見に参加してたじゃないか」
「そうなんですけど。居酒屋で大勢で飲むのは、これが初めてでして。外と中では雰囲気も違いますし、居るだけで楽しくなってきちゃいました」
まだ秋国へ来た事がなく、現世で鵺の派遣会社で働いていた頃。親密な関係と言えるのは、鵺だけしか居らず。
飲む時は決まって二人で飲んでおり、十人規模かつ親しい人物のみで開かれた飲み会は、これが初めてな花梨にとって、気分が自然と舞い上がっていた。
そんな浮かれ気味の花梨に、向かい側の席に居た酒羅凶は、「おい、秋風」とドスの効いた低い声で呼び掛けた。
「お前、いつになったら俺が上げた特別券を使うんだ?」
「特別券、ですか?」
圧が強い突然の問い掛けにも関わらず、最早、酒羅凶の雰囲気に慣れていた花梨は、苦笑いしながら後頭部に手を当てる。
「あれを使っちゃいますと、居酒屋浴び呑みが大赤字になっちゃいますので……。まだちょっと控えてます」
「大赤字って、どれだけの金額を叩き出すつもりなんだよ?」
「え~っと。控えめに見積もっても、数十万円ぐらいですかね?」
多く見積もれば、三桁台も夢じゃない花梨の予想に、酒羅凶は内心戦慄するも強面顔には出さず。獣染みた瞳を瞑り、鼻から豪快にため息を漏らした。
「そんぐらいで売上が傾くほど、うちはヤワじゃねえ。扉の修繕費に比べりゃあ、可愛いもんだ」
「ちなみになんスが。扉の修繕費は、年に六百万円以上掛かってるっス」
「げっ……。そ、そんなに掛かってるんですか?」
酒羅凶の横で、あっけらかんと補足を挟んできた酒天に、驚いた花梨の顔が強張っていく。その、余計な補足を入れた酒天の額へ、軽いデコピンをかました酒羅凶が、「でよ」と続ける。
「秋風。今度は、いつ酒天と遊んでくれるんだ?」
「酒天さんとですか? えと、確か酒天さんのお誘いは、いつでも大丈夫なんですよね?」
「ああ。その日の誘いでも、どんなに忙しい時でも、俺が全部許す」
「分かりました! では、ちょっと待ってて下さい」
親心が垣間見える酒羅凶と、また花梨達と遊べる期待が膨らんできた酒天の眼差しを浴びつつ、花梨は一旦やんわりと断りを入れ、楓と談笑している雅に顔をやった。
「ねえ、雅。ちょっといい?」
「んー? なにー?」
「次遊べるとしたら、いつ頃になる?」
「次ー? 明日は、満月が出るから無理でしょー? だからー……」
明日を除き、次の休日をいつか計算し出した雅が、眠たそうな金色のジト目を天井へやる。
そのまま指を折りながら数えていくと、次の正確な休日を導き出したのか。口角を緩く上げた雅は、答えを待っている花梨に視線を戻した。
「次の休日は三日後だねー。予定も特に無いし、朝から遊べるよー」
「そっか! ならさ、また酒天さんを誘って、みんなで遊ぼうよ」
「おお、いいねー。だったらー」
花梨からの誘いに好感触な反応を見せると、雅は耳を大きくして二人の会話を聞いていた酒天に顔をやり、手をヒラヒラと大きく振った。
「酒天さーん。今度、私の部屋にお泊まりしませんかー?」
「んえっ!? 雅さんの部屋にっスか!?」
「そうでーす。妖狐寮に部屋があるんで、妖狐になってもらわないと泊まれませんが、朝まで夜更かしして遊びましょー」
「夜更かしして、遊ぶ……!」
今まで仕事の虫を一貫していて、起きている時の大半を仕事に費やしていた酒天にとって、夜更かしだけならまだしも、遊ぶ為となるとまったくの未知なる領域であり。
是非とも体験したくなってきた酒天が、反応を窺い横目で見つめている酒羅凶へ、眩く輝いた獣の瞳を合わせた。
「あ、あのっ、店長!」
「いちいち、俺の許可を取ろうとすんじゃねえ。泊まってくりゃあいいじゃねえか」
まだ何も言ってないのに対し、全てを分かっている体で即答してきた酒羅凶に、酒天は「本当っスか!?」と声を荒らげ、胡座かいている酒羅凶の太ももに両手を置き、食い気味に詰め寄っていく。
中々拝む事が出来ない酒天の初々しい反応に、酒羅凶は内心ほくそ笑むも、仏頂面を保ったまま酒天の頭に手を置いた。
「泊まりたくて疼いてんだろ? なら雅の部屋に泊まって、ぶっ倒れるまで遊んでこい。が、迷惑だけは掛けんなよ? ついでだ、秋風」
「は、はいっ」
「更に次の休みは、お前の部屋にこいつを泊まらせてやってくれねえか?」
「酒天さんを、私の部屋にですか?」
雅の誘いにあやかり、酒天を皆と遊ばせてやりたい一心で頼み込む酒羅凶に、花梨は目をきょとんとするも。
楽しい未来しか見えない酒羅凶の誘いに、花梨もすぐその気になっていき、柔らかくと微笑んだ。
「はい! もちろん、いつでもいいですよ」
「ふおっ!? ほ、本当にいいんスか!?」
花梨が気持ちよく快諾するも、酒羅凶によって事が勝手に進んでいく酒天は、イマイチ信じられておらず。テーブルに乗り上げる勢いで、花梨に詰め寄っていく。
「はい。ゴーニャと纏姉さんも、いいですよね?」
「うんっ! 私も、酒天と一緒に朝まで遊んでみたいわっ」
「酒天の反応って面白いから、大富豪とか神経衰弱やってみたい」
「み、皆さん……!」
静かに目で会話を追っていた妹達も、ここぞとばかりに遊びたい旨を伝えると、喜びに打たれて感無量になり、表情を明るくさせつつ花梨達の顔を見返していく。
「そ、それじゃあ、飲み物やおつまみ類を大量に用意して、今度お邪魔させてもらうっス!」
「ええー、酒天さんだけずるーい。私も花梨の部屋に泊まりたーい」
「もちろんいいよ。ふふっ、楽しみだなぁ。私も何か用意しとかないと」
花梨を筆頭に、雅や酒天の予定もみるみる埋まっていくと、とうとう酒羅凶の仏頂面が僅かにほころび、薄紙がたなびくかも怪しいため息を漏らす。
そして、おもむろに「よいしょ」と言いながら立ち上がると、今度は豪快に息を吸った。
「てめえら、よく聞け! 今日は俺の奢りだッ! 躊躇う事は許さねえッ! 食いたい物や酒を選び、満足するまで喰らい尽くせえッ!!」
皆の不意を突く、窓ガラスが割れかねない怒号染みた宣言に、その場に居た全員が耳鳴りに襲われて、顔を歪める。
数秒して耳鳴りが収まると、満足した酒羅凶が胡座をかくと同時、部屋内が歓喜と驚きにざわめき出し。現状をまったく理解していない鵺が、「よっしゃー!!」と高らかに声を上げた。
「なんかよく分からねえけど、とりあえずビールをピッチャーで沢山持ってこーい!」
「あっははは……。鵺さんってば、容赦ないなぁ」
「まさか、酒羅凶が私達に特別券を渡してきた理由って……」
「どうやら、そのようじゃな。クロ」
早速タガが外れた鵺が、店員に大量の注文をしている中。かつて、理由も明かさず人数分の特別券を渡してきた酒羅凶の行動に、今日の今日まで謎に思っていたクロと楓が、ボソリと呟く。
謎の答え合わせが済むと、クロは楓側に身を寄せ、顔をピンと立っている狐の耳に近づけていった。
「酒羅凶も、案外私達と似てる一面があるな」
「子を溺愛する、子煩悩な一面がかの?」
「まあ、そんな感じだ」
密談を終わらせると、クロと楓は顔を見合せ、共に母性を含んだ苦笑いをクスリとする。そして、二人もメニュー表を手に取り、周りに遅れを取らまいと、各々食べたい料理を選び始めた。
昨夜、女天狗のクロと飲む約束を交わした花梨達は、賑わいを極めた『居酒屋浴び呑み』に到着し、天狐の楓達と合流していた。
他にも、ぬらりひょんや茨木童子の酒天、酒呑童子の酒羅凶と鵺も居り、全員が大部屋で待機している。
自分達も含め、総勢十人が居る小規模の飲み会に、花梨の気分もだんだんと高揚していき、空いていたクロの隣に腰を下ろした。
「うわぁ~、大勢居るなぁ。こんな大勢で飲むのは初めてだから、なんだかワクワクしてきちゃったや」
「あれ? お前、この前花見に参加してたじゃないか」
「そうなんですけど。居酒屋で大勢で飲むのは、これが初めてでして。外と中では雰囲気も違いますし、居るだけで楽しくなってきちゃいました」
まだ秋国へ来た事がなく、現世で鵺の派遣会社で働いていた頃。親密な関係と言えるのは、鵺だけしか居らず。
飲む時は決まって二人で飲んでおり、十人規模かつ親しい人物のみで開かれた飲み会は、これが初めてな花梨にとって、気分が自然と舞い上がっていた。
そんな浮かれ気味の花梨に、向かい側の席に居た酒羅凶は、「おい、秋風」とドスの効いた低い声で呼び掛けた。
「お前、いつになったら俺が上げた特別券を使うんだ?」
「特別券、ですか?」
圧が強い突然の問い掛けにも関わらず、最早、酒羅凶の雰囲気に慣れていた花梨は、苦笑いしながら後頭部に手を当てる。
「あれを使っちゃいますと、居酒屋浴び呑みが大赤字になっちゃいますので……。まだちょっと控えてます」
「大赤字って、どれだけの金額を叩き出すつもりなんだよ?」
「え~っと。控えめに見積もっても、数十万円ぐらいですかね?」
多く見積もれば、三桁台も夢じゃない花梨の予想に、酒羅凶は内心戦慄するも強面顔には出さず。獣染みた瞳を瞑り、鼻から豪快にため息を漏らした。
「そんぐらいで売上が傾くほど、うちはヤワじゃねえ。扉の修繕費に比べりゃあ、可愛いもんだ」
「ちなみになんスが。扉の修繕費は、年に六百万円以上掛かってるっス」
「げっ……。そ、そんなに掛かってるんですか?」
酒羅凶の横で、あっけらかんと補足を挟んできた酒天に、驚いた花梨の顔が強張っていく。その、余計な補足を入れた酒天の額へ、軽いデコピンをかました酒羅凶が、「でよ」と続ける。
「秋風。今度は、いつ酒天と遊んでくれるんだ?」
「酒天さんとですか? えと、確か酒天さんのお誘いは、いつでも大丈夫なんですよね?」
「ああ。その日の誘いでも、どんなに忙しい時でも、俺が全部許す」
「分かりました! では、ちょっと待ってて下さい」
親心が垣間見える酒羅凶と、また花梨達と遊べる期待が膨らんできた酒天の眼差しを浴びつつ、花梨は一旦やんわりと断りを入れ、楓と談笑している雅に顔をやった。
「ねえ、雅。ちょっといい?」
「んー? なにー?」
「次遊べるとしたら、いつ頃になる?」
「次ー? 明日は、満月が出るから無理でしょー? だからー……」
明日を除き、次の休日をいつか計算し出した雅が、眠たそうな金色のジト目を天井へやる。
そのまま指を折りながら数えていくと、次の正確な休日を導き出したのか。口角を緩く上げた雅は、答えを待っている花梨に視線を戻した。
「次の休日は三日後だねー。予定も特に無いし、朝から遊べるよー」
「そっか! ならさ、また酒天さんを誘って、みんなで遊ぼうよ」
「おお、いいねー。だったらー」
花梨からの誘いに好感触な反応を見せると、雅は耳を大きくして二人の会話を聞いていた酒天に顔をやり、手をヒラヒラと大きく振った。
「酒天さーん。今度、私の部屋にお泊まりしませんかー?」
「んえっ!? 雅さんの部屋にっスか!?」
「そうでーす。妖狐寮に部屋があるんで、妖狐になってもらわないと泊まれませんが、朝まで夜更かしして遊びましょー」
「夜更かしして、遊ぶ……!」
今まで仕事の虫を一貫していて、起きている時の大半を仕事に費やしていた酒天にとって、夜更かしだけならまだしも、遊ぶ為となるとまったくの未知なる領域であり。
是非とも体験したくなってきた酒天が、反応を窺い横目で見つめている酒羅凶へ、眩く輝いた獣の瞳を合わせた。
「あ、あのっ、店長!」
「いちいち、俺の許可を取ろうとすんじゃねえ。泊まってくりゃあいいじゃねえか」
まだ何も言ってないのに対し、全てを分かっている体で即答してきた酒羅凶に、酒天は「本当っスか!?」と声を荒らげ、胡座かいている酒羅凶の太ももに両手を置き、食い気味に詰め寄っていく。
中々拝む事が出来ない酒天の初々しい反応に、酒羅凶は内心ほくそ笑むも、仏頂面を保ったまま酒天の頭に手を置いた。
「泊まりたくて疼いてんだろ? なら雅の部屋に泊まって、ぶっ倒れるまで遊んでこい。が、迷惑だけは掛けんなよ? ついでだ、秋風」
「は、はいっ」
「更に次の休みは、お前の部屋にこいつを泊まらせてやってくれねえか?」
「酒天さんを、私の部屋にですか?」
雅の誘いにあやかり、酒天を皆と遊ばせてやりたい一心で頼み込む酒羅凶に、花梨は目をきょとんとするも。
楽しい未来しか見えない酒羅凶の誘いに、花梨もすぐその気になっていき、柔らかくと微笑んだ。
「はい! もちろん、いつでもいいですよ」
「ふおっ!? ほ、本当にいいんスか!?」
花梨が気持ちよく快諾するも、酒羅凶によって事が勝手に進んでいく酒天は、イマイチ信じられておらず。テーブルに乗り上げる勢いで、花梨に詰め寄っていく。
「はい。ゴーニャと纏姉さんも、いいですよね?」
「うんっ! 私も、酒天と一緒に朝まで遊んでみたいわっ」
「酒天の反応って面白いから、大富豪とか神経衰弱やってみたい」
「み、皆さん……!」
静かに目で会話を追っていた妹達も、ここぞとばかりに遊びたい旨を伝えると、喜びに打たれて感無量になり、表情を明るくさせつつ花梨達の顔を見返していく。
「そ、それじゃあ、飲み物やおつまみ類を大量に用意して、今度お邪魔させてもらうっス!」
「ええー、酒天さんだけずるーい。私も花梨の部屋に泊まりたーい」
「もちろんいいよ。ふふっ、楽しみだなぁ。私も何か用意しとかないと」
花梨を筆頭に、雅や酒天の予定もみるみる埋まっていくと、とうとう酒羅凶の仏頂面が僅かにほころび、薄紙がたなびくかも怪しいため息を漏らす。
そして、おもむろに「よいしょ」と言いながら立ち上がると、今度は豪快に息を吸った。
「てめえら、よく聞け! 今日は俺の奢りだッ! 躊躇う事は許さねえッ! 食いたい物や酒を選び、満足するまで喰らい尽くせえッ!!」
皆の不意を突く、窓ガラスが割れかねない怒号染みた宣言に、その場に居た全員が耳鳴りに襲われて、顔を歪める。
数秒して耳鳴りが収まると、満足した酒羅凶が胡座をかくと同時、部屋内が歓喜と驚きにざわめき出し。現状をまったく理解していない鵺が、「よっしゃー!!」と高らかに声を上げた。
「なんかよく分からねえけど、とりあえずビールをピッチャーで沢山持ってこーい!」
「あっははは……。鵺さんってば、容赦ないなぁ」
「まさか、酒羅凶が私達に特別券を渡してきた理由って……」
「どうやら、そのようじゃな。クロ」
早速タガが外れた鵺が、店員に大量の注文をしている中。かつて、理由も明かさず人数分の特別券を渡してきた酒羅凶の行動に、今日の今日まで謎に思っていたクロと楓が、ボソリと呟く。
謎の答え合わせが済むと、クロは楓側に身を寄せ、顔をピンと立っている狐の耳に近づけていった。
「酒羅凶も、案外私達と似てる一面があるな」
「子を溺愛する、子煩悩な一面がかの?」
「まあ、そんな感じだ」
密談を終わらせると、クロと楓は顔を見合せ、共に母性を含んだ苦笑いをクスリとする。そして、二人もメニュー表を手に取り、周りに遅れを取らまいと、各々食べたい料理を選び始めた。
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