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5 気ぃ抜けた
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「泊まり、了解って」
「……うぇい」
「うぇいってなんだ、うぇいって」
父に『圭介の家にいる。遅くなったらこのまま泊まって、朝の電車で帰る。朝ご飯作れるかは微妙』とメッセージを入れた。返ってきたのは『わかった。こっちは大丈夫。そっちも大丈夫だろうけど、迷惑のないようにな』というメッセージ。
それに了解のスタンプを返し、スマートフォンを暗くして、圭介へ顔を向ける。
後ろにあるソファの隅っこで膝を抱えていた圭介はこちらを見ていたようで、奏夜が顔を向けた瞬間に勢いよく反対側へ顔を向けた、らしいのが髪の動きで推測できた。遅れるようにして、体もそちらへ向き直ってしまう。膝を抱えたままで。
数分前、圭介の膝の上で呼吸を整えた奏夜は、「色々聞きたいから家上がらせろ」と、若干怒気交じりに言った。
「いやぁ~……家にー……上げるのはいいけども……そーちゃんは大丈夫?」
及び腰な様子で聞かれた内容に、首を傾げる。
「いや、だっ、その、あー……俺、そーちゃんに、……き、す、した、じゃん……」
目を逸らしながら小声で言われ、余計に首を傾げた。
「それも含めて聞きたいんだけど?」
「……。うーっす……」
どこかガックリしているような圭介をリビングダイニングに押しやり、照明と暖房をつけて上着を脱いだところで、「そういや今何時だ?」と確認すると、午後十時前。
話がどれだけ長くなるかもわからないし、終電を気にしながら話すのも気が散るからと、圭介に断りを入れてから父に連絡を取って、今に至る。
圭介の住むアパートは築年数だけ見れば古いが、リノベーションをしているため、清潔で明るい内装となっている。1LDK、風呂トイレ別の間取りで、防音対策も取られているという。一人暮らしの大学生が住む部屋としては『良い部屋』の部類に入るらしい。らしい、というのは、奏夜は一人暮らしをしていないし、周りにも一人暮らしをしている大学生は少ないため、サンプルに乏しいという理由がある。
「話の前になんか飲んでいい? てか圭介お前、ご飯食べた?」
リビングダイニングの真ん中に置かれたローテーブルに陣取っていた奏夜は、ローテーブルにスマートフォンを置いて立ち上がる。
「ごはん……」
呟くように言った圭介の言葉を補足する気持ちで「そう、夜ご飯」と言う。
「……食べてない。結果的に」
「結果的?」
食器棚が置かれているキッチンに向かいながら、意味がつかめなかった部分を復唱すると、「うん、結果的に」と声が返ってきた。
「話があるって、七時過ぎくらいだったかな。連絡貰ってさ、カフェで待ち合わせたんだよな」
ソファを下りたらしい圭介の、近づいてくる声を聞きながら、奏夜は食器棚からマグカップを取り出し、水を注いでレンジ加熱する。
「それで? あ、紅茶のパック貰う」
「どーぞ。そんで、食事でもしながら話しましょう、みたいな感じになったんだけど、まあ、別れ話な訳で」
棚から紅茶の箱を取り出し、レンジでお湯にしたマグカップの中に一パック入れ、箱を棚に戻す。
「料理は頼んじゃったから運ばれてきたんだけど、ま、どっちも食える状況じゃねーし」
左隣に立った圭介へ顔を向ければ、俯き加減に、どこか遠くを見るような目をしていた。
「さよならって、その子、店出てっちゃって。俺もぜーんぜん食欲なかったから、並べられた料理前にしてごめんなさいって金だけ払って出た」
「……そうか」
マグカップから取り出したティーバッグを三角コーナーに捨て、マグカップを手に取る。
紅茶を一口飲んだ奏夜は、圭介へ顔を向けた。
「その子と、よりを戻したいとかは?」
「……ない、かな。駄目だったなぁって思ってるだけだと思う」
俯いたまま、自嘲するように薄く笑みを作って肩を竦める圭介を見て、紅茶を一気に飲んだ奏夜は。
「なら、お前はまず、軽くなんか食べろ」
「なんも食いたくない」
一刀両断するように言われ、言葉に詰まる。
「……本当に? なんも? なんにも食べたくない? 全く何も?」
マグカップを洗ってラックに置きながら、念を押すように聞いた。
「んー……」
こてん、と頭を傾けた圭介は、奏夜の後ろに回り、奏夜の脇の下にするりと両腕を通して腹の前で交差させる。そのまま、奏夜を軽く抱きしめてきた。
「食べたいもんはないけど……」
奏夜の左肩に顎を置いた圭介の声が、
「食べたい人はいる、かなぁ」
鼓膜だけでなく、肉や骨を震わせる。
「……一応聞くけど、カニバリズムじゃねぇよな?」
聞いたら、ははっと笑われた。
「食人主義者じゃありませーん。てか、そーちゃん、ここまでされてもわかんない?」
「お前の距離感、基本バグってるからな。さっきのキスがなきゃマジで疑問に思ってたかも」
「そーちゃん限定でバグらせてんだよ」
内容よりも、骨に響くような低い声で言われたことに少なからず驚いて、肩がビクリと跳ねた。
「……そうだったのか」
「うん、そう」
嫌な音を立てる心臓を無視して、感心するように言ってみたら、軽い調子で肯定される。
(調子狂う……)
圭介の言動が、どこか恐ろしく感じられる。
恐ろしい、というか、脅かされている、というような。
幼い頃から一緒に育った、家族のような幼馴染。
大事で大切で、大好きな幼馴染。
その幼馴染を、こんなふうに脅威に思ったことはない。
「もうあれだから言うけどさ、俺、そーちゃんのこと大好きだから」
軽い口調で言われるそれが、体に絡みついてくる気がする。
「比喩的に食べたいくらい大好きなんだよね。キスしてる時のそーちゃん、エロかったなぁ……」
次々に絡みついてくる言葉は重たくて、奏夜の心を締め上げる。
いつの間にか呼吸が浅くなって、心臓が早鐘を打つ。
ここにいてはいけないと、誰かが言う。
ここにいてはいけない。逃げろ。
こいつは、幼馴染の皮を被った化け物だ。
「──すっげぇドキドキしてるね、そーちゃん」
胸に、圭介の右手が触れてくる。
いつもなら他愛ない触れ合いなのに、今はその手を払い除けたくてたまらない。
「どういうドキドキ? これ。嬉しくてドキドキしてる? それとも」
──怖くて、ドキドキしてる?
「…………圭介、やめろ」
放った声は、あまり震えないでくれた。
「ん、何を?」
「一回俺から離れろ」
「……へーい」
少しの間のあと、半分のしかかるようになっていた圭介の体が離れていく。
「帰んなら今のうちだよ、そーちゃん」
明るく言われて、舌打ちをしそうになった。
「……帰らなかったら?」
「あ?」
「帰らなかったらって言ったんだよ」
「馬鹿なの? 食うに決まってんじゃん。そーちゃんほっそいから、腕力も体力も俺に敵わねぇよ? 組み敷くなんて一瞬だから」
吐き捨てるように言われる台詞。どんな顔をして言っているのか。
「だから、帰りな」
駄々をこねる子供に言い聞かせるようなその言葉を聞いて、奏夜の顔が怒りに歪む。
「……そんなに、怖いか」
「は?」
後ろへ振り返れば、腰に片手を当て、不愉快そうに眉をひそめている圭介がいた。
「そんなに怖いかって言ったんだよ。……俺に、嫌われるのが!」
虚を突かれたような顔をした圭介に詰め寄り、その鼻先に人差し指を突きつける。
「わざとだろ、さっきから。俺を怯えさせて逃げ帰らせたい。二度と関わるもんかって思わせたい。そんな理由で誰が帰るか。お前の幼馴染ナメんじゃねぇぞ」
人差し指を突きつけた右手で拳を作り、呆気にとられている様子の圭介の胸に押し当てる。
「洗いざらい吐け。言いたいこと全部言え。全部聞くし受け止めるし、返せるもんは返すから」
そこまで言って、一度下を向いて息を吐き出し、改めて圭介へ顔を向ける。
なるべく、穏やかに見えるだろう表情で。
「だから、そんな怯えんな。圭介」
言ったら、呆気にとられたままの圭介の顔、その口が、少し震えながら動いた。
「……たぶん、きめぇよ」
「わかった」
「重いし」
「そっか」
「長い気もする」
「うん」
大丈夫だ、と頷けば、圭介の顔がぐしゃりと歪んだ。
「………………最後まで、全部、聞いてくれんの? そーちゃん」
「聞く。逃げないし、帰らない。泊まるんだから気にすんな」
「俺、トチ狂って襲うかもよ?」
「お前はトチ狂って俺を襲ったりしない」
胸を張って言えば、呆れ気味の視線をよこされる。
「俺にキスされたくせに」
「あれは同意の上」
「そーちゃんの同意ラインが緩すぎる……」
顔に右手を当て、はぁぁ~~~と長く息を吐いた圭介は、そのままずるずると床に座り込んだ。
「……なんか、気ぃ抜けた……」
俯いた圭介の言葉を聞きながら、奏夜も同じようにしゃがみ込んで、明るい茶色の頭をぽふぽふ撫でる。
「やっぱ腹減ってんだろ」
「違うと思う」
圭介が言い終わらないうちに、ぐぅーという音がその場に響く。
音からして腹の虫だが、奏夜のものではない。
とすると。
「……やっぱ腹減ってんだろ」
「……みたいです……んだよもー……カッコつかねぇじゃん……」
情けなく聞こえる声で認めた圭介の髪の間から覗く耳は、赤く染まっていた。
「……うぇい」
「うぇいってなんだ、うぇいって」
父に『圭介の家にいる。遅くなったらこのまま泊まって、朝の電車で帰る。朝ご飯作れるかは微妙』とメッセージを入れた。返ってきたのは『わかった。こっちは大丈夫。そっちも大丈夫だろうけど、迷惑のないようにな』というメッセージ。
それに了解のスタンプを返し、スマートフォンを暗くして、圭介へ顔を向ける。
後ろにあるソファの隅っこで膝を抱えていた圭介はこちらを見ていたようで、奏夜が顔を向けた瞬間に勢いよく反対側へ顔を向けた、らしいのが髪の動きで推測できた。遅れるようにして、体もそちらへ向き直ってしまう。膝を抱えたままで。
数分前、圭介の膝の上で呼吸を整えた奏夜は、「色々聞きたいから家上がらせろ」と、若干怒気交じりに言った。
「いやぁ~……家にー……上げるのはいいけども……そーちゃんは大丈夫?」
及び腰な様子で聞かれた内容に、首を傾げる。
「いや、だっ、その、あー……俺、そーちゃんに、……き、す、した、じゃん……」
目を逸らしながら小声で言われ、余計に首を傾げた。
「それも含めて聞きたいんだけど?」
「……。うーっす……」
どこかガックリしているような圭介をリビングダイニングに押しやり、照明と暖房をつけて上着を脱いだところで、「そういや今何時だ?」と確認すると、午後十時前。
話がどれだけ長くなるかもわからないし、終電を気にしながら話すのも気が散るからと、圭介に断りを入れてから父に連絡を取って、今に至る。
圭介の住むアパートは築年数だけ見れば古いが、リノベーションをしているため、清潔で明るい内装となっている。1LDK、風呂トイレ別の間取りで、防音対策も取られているという。一人暮らしの大学生が住む部屋としては『良い部屋』の部類に入るらしい。らしい、というのは、奏夜は一人暮らしをしていないし、周りにも一人暮らしをしている大学生は少ないため、サンプルに乏しいという理由がある。
「話の前になんか飲んでいい? てか圭介お前、ご飯食べた?」
リビングダイニングの真ん中に置かれたローテーブルに陣取っていた奏夜は、ローテーブルにスマートフォンを置いて立ち上がる。
「ごはん……」
呟くように言った圭介の言葉を補足する気持ちで「そう、夜ご飯」と言う。
「……食べてない。結果的に」
「結果的?」
食器棚が置かれているキッチンに向かいながら、意味がつかめなかった部分を復唱すると、「うん、結果的に」と声が返ってきた。
「話があるって、七時過ぎくらいだったかな。連絡貰ってさ、カフェで待ち合わせたんだよな」
ソファを下りたらしい圭介の、近づいてくる声を聞きながら、奏夜は食器棚からマグカップを取り出し、水を注いでレンジ加熱する。
「それで? あ、紅茶のパック貰う」
「どーぞ。そんで、食事でもしながら話しましょう、みたいな感じになったんだけど、まあ、別れ話な訳で」
棚から紅茶の箱を取り出し、レンジでお湯にしたマグカップの中に一パック入れ、箱を棚に戻す。
「料理は頼んじゃったから運ばれてきたんだけど、ま、どっちも食える状況じゃねーし」
左隣に立った圭介へ顔を向ければ、俯き加減に、どこか遠くを見るような目をしていた。
「さよならって、その子、店出てっちゃって。俺もぜーんぜん食欲なかったから、並べられた料理前にしてごめんなさいって金だけ払って出た」
「……そうか」
マグカップから取り出したティーバッグを三角コーナーに捨て、マグカップを手に取る。
紅茶を一口飲んだ奏夜は、圭介へ顔を向けた。
「その子と、よりを戻したいとかは?」
「……ない、かな。駄目だったなぁって思ってるだけだと思う」
俯いたまま、自嘲するように薄く笑みを作って肩を竦める圭介を見て、紅茶を一気に飲んだ奏夜は。
「なら、お前はまず、軽くなんか食べろ」
「なんも食いたくない」
一刀両断するように言われ、言葉に詰まる。
「……本当に? なんも? なんにも食べたくない? 全く何も?」
マグカップを洗ってラックに置きながら、念を押すように聞いた。
「んー……」
こてん、と頭を傾けた圭介は、奏夜の後ろに回り、奏夜の脇の下にするりと両腕を通して腹の前で交差させる。そのまま、奏夜を軽く抱きしめてきた。
「食べたいもんはないけど……」
奏夜の左肩に顎を置いた圭介の声が、
「食べたい人はいる、かなぁ」
鼓膜だけでなく、肉や骨を震わせる。
「……一応聞くけど、カニバリズムじゃねぇよな?」
聞いたら、ははっと笑われた。
「食人主義者じゃありませーん。てか、そーちゃん、ここまでされてもわかんない?」
「お前の距離感、基本バグってるからな。さっきのキスがなきゃマジで疑問に思ってたかも」
「そーちゃん限定でバグらせてんだよ」
内容よりも、骨に響くような低い声で言われたことに少なからず驚いて、肩がビクリと跳ねた。
「……そうだったのか」
「うん、そう」
嫌な音を立てる心臓を無視して、感心するように言ってみたら、軽い調子で肯定される。
(調子狂う……)
圭介の言動が、どこか恐ろしく感じられる。
恐ろしい、というか、脅かされている、というような。
幼い頃から一緒に育った、家族のような幼馴染。
大事で大切で、大好きな幼馴染。
その幼馴染を、こんなふうに脅威に思ったことはない。
「もうあれだから言うけどさ、俺、そーちゃんのこと大好きだから」
軽い口調で言われるそれが、体に絡みついてくる気がする。
「比喩的に食べたいくらい大好きなんだよね。キスしてる時のそーちゃん、エロかったなぁ……」
次々に絡みついてくる言葉は重たくて、奏夜の心を締め上げる。
いつの間にか呼吸が浅くなって、心臓が早鐘を打つ。
ここにいてはいけないと、誰かが言う。
ここにいてはいけない。逃げろ。
こいつは、幼馴染の皮を被った化け物だ。
「──すっげぇドキドキしてるね、そーちゃん」
胸に、圭介の右手が触れてくる。
いつもなら他愛ない触れ合いなのに、今はその手を払い除けたくてたまらない。
「どういうドキドキ? これ。嬉しくてドキドキしてる? それとも」
──怖くて、ドキドキしてる?
「…………圭介、やめろ」
放った声は、あまり震えないでくれた。
「ん、何を?」
「一回俺から離れろ」
「……へーい」
少しの間のあと、半分のしかかるようになっていた圭介の体が離れていく。
「帰んなら今のうちだよ、そーちゃん」
明るく言われて、舌打ちをしそうになった。
「……帰らなかったら?」
「あ?」
「帰らなかったらって言ったんだよ」
「馬鹿なの? 食うに決まってんじゃん。そーちゃんほっそいから、腕力も体力も俺に敵わねぇよ? 組み敷くなんて一瞬だから」
吐き捨てるように言われる台詞。どんな顔をして言っているのか。
「だから、帰りな」
駄々をこねる子供に言い聞かせるようなその言葉を聞いて、奏夜の顔が怒りに歪む。
「……そんなに、怖いか」
「は?」
後ろへ振り返れば、腰に片手を当て、不愉快そうに眉をひそめている圭介がいた。
「そんなに怖いかって言ったんだよ。……俺に、嫌われるのが!」
虚を突かれたような顔をした圭介に詰め寄り、その鼻先に人差し指を突きつける。
「わざとだろ、さっきから。俺を怯えさせて逃げ帰らせたい。二度と関わるもんかって思わせたい。そんな理由で誰が帰るか。お前の幼馴染ナメんじゃねぇぞ」
人差し指を突きつけた右手で拳を作り、呆気にとられている様子の圭介の胸に押し当てる。
「洗いざらい吐け。言いたいこと全部言え。全部聞くし受け止めるし、返せるもんは返すから」
そこまで言って、一度下を向いて息を吐き出し、改めて圭介へ顔を向ける。
なるべく、穏やかに見えるだろう表情で。
「だから、そんな怯えんな。圭介」
言ったら、呆気にとられたままの圭介の顔、その口が、少し震えながら動いた。
「……たぶん、きめぇよ」
「わかった」
「重いし」
「そっか」
「長い気もする」
「うん」
大丈夫だ、と頷けば、圭介の顔がぐしゃりと歪んだ。
「………………最後まで、全部、聞いてくれんの? そーちゃん」
「聞く。逃げないし、帰らない。泊まるんだから気にすんな」
「俺、トチ狂って襲うかもよ?」
「お前はトチ狂って俺を襲ったりしない」
胸を張って言えば、呆れ気味の視線をよこされる。
「俺にキスされたくせに」
「あれは同意の上」
「そーちゃんの同意ラインが緩すぎる……」
顔に右手を当て、はぁぁ~~~と長く息を吐いた圭介は、そのままずるずると床に座り込んだ。
「……なんか、気ぃ抜けた……」
俯いた圭介の言葉を聞きながら、奏夜も同じようにしゃがみ込んで、明るい茶色の頭をぽふぽふ撫でる。
「やっぱ腹減ってんだろ」
「違うと思う」
圭介が言い終わらないうちに、ぐぅーという音がその場に響く。
音からして腹の虫だが、奏夜のものではない。
とすると。
「……やっぱ腹減ってんだろ」
「……みたいです……んだよもー……カッコつかねぇじゃん……」
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