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第二章
18、母親となる
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アリシアの懐妊はドラグーン、ユーザリア両国に知れ渡り、両国ともにお祝いムードになった。
アリシアに負担がない様に着るドレスもゆったりめな物がすでに制作を開始したようだ。
これはルドワードが命じたものだ。
全員が早すぎる竜王の命、もといはしゃぎっぷりに苦笑しながらも早めの懐妊に喜んだ。
特にユーザリア大国側の喜びようは半端なかった。
それもそのはず、魔力の強い者は懐妊しづらいというのがユーザリアでは常識だ。
だから、アリシアも懐妊しづらく、後継者騒動になるのではないかとユーザリア側の侍女たち、とくにラースとカナリアは心配していた。
「ふふ、不思議な感じです」
「お喜ばしいことです、シア様」
「ラースはよくわかりましたね」
「まぁ、誰しもが通る道ですので」
「そうなんですか?」
アリシアには学問としての知識はあるがそういうことに関しての知識はほぼない。
なので妊娠初期に誰しもが大なり小なり通る道もよくわからないのだ。
だが、そこはアリシアを取り上げ、自身も娘も孫もいるラースだ。すぐに理解し適切な対応を行った。
「このお腹にルド様との子供が」
「シア様、これよりあまり体を冷やさないようにショールを」
「はい」
「安定するまでは、なるべく安静に致しましょう。今の段階ではユーザリアか、ドラグーンか分かりませんので」
「はい、そうですね」
そう、アリシアは妊娠したがこれからが問題なのだ。
どうも両国の出産に関して一定の時期までは一緒らしい。
ユーザリアでは十月十日ほど子供は母体のなかで成長するがドラグーンではある程度の時期を過ぎると卵と云う形で母体から出て、母親の温もりもしくは温める機械でしばらくを過ごし産まれてくる。
それは全ての亜人・半獣人にいえることだ。
どのような姿で出てくるか分からないため産道を通る際に母親の体を傷付けないためにそうなったと言われている。
事実、ルドワードもスカルディアも頭に竜の角があるのだ。
角がある状態で産道を通ればどうなるかはわかりきったことだ。
だが、幸せでいっぱいなアリシアにそのことをラースもクシャナやナディアも伝える気はなかった。それはどちらの方式になるかに決まった時に話すればいいというのが全員一致の判断だ。
今はそのお腹に御子がいる。
その幸せを感じて欲しいというのがみんなの思いだ。
まぁ、そんなめでたいことが発覚すればお祝い事だ。
どうも、ドラグーン国民はアリシアの懐妊に喜び勇んで、お祝いを用意し始めたようだ。
さぁさぁ、どんなものが集まるのやら、シリウスやマティスたちもアリシアの懐妊知らせに祝いの品を用意させているようだ。
「ふふ、ねぇ、ラース。赤ちゃんができるのはこんなに嬉しいんですね」
「そうですね。私もアリシア様がお生まれになった時も、カナリアが生まれた時もとても嬉しかったです」
「お母様も私ができた時は喜んでくださいましたか?」
「もちろんでございます」
「そう、よかった」
アリシアは本当に嬉しそうだ。
その笑顔を見て、ラースは思い出した。
アリシアを身籠ったと言われた時のルルージュの笑顔を。
「本当に幸せそうに、お喜びされていました。ルルージュ様は、アリシア様を本当にお腹の中にいらっしゃる頃から愛されておりました」
「嬉しい。私もお母様のように、この子を愛します」
「はい」
アリシアは晴れた空を見ながらお腹を撫でた、愛しむように。
アリシアに負担がない様に着るドレスもゆったりめな物がすでに制作を開始したようだ。
これはルドワードが命じたものだ。
全員が早すぎる竜王の命、もといはしゃぎっぷりに苦笑しながらも早めの懐妊に喜んだ。
特にユーザリア大国側の喜びようは半端なかった。
それもそのはず、魔力の強い者は懐妊しづらいというのがユーザリアでは常識だ。
だから、アリシアも懐妊しづらく、後継者騒動になるのではないかとユーザリア側の侍女たち、とくにラースとカナリアは心配していた。
「ふふ、不思議な感じです」
「お喜ばしいことです、シア様」
「ラースはよくわかりましたね」
「まぁ、誰しもが通る道ですので」
「そうなんですか?」
アリシアには学問としての知識はあるがそういうことに関しての知識はほぼない。
なので妊娠初期に誰しもが大なり小なり通る道もよくわからないのだ。
だが、そこはアリシアを取り上げ、自身も娘も孫もいるラースだ。すぐに理解し適切な対応を行った。
「このお腹にルド様との子供が」
「シア様、これよりあまり体を冷やさないようにショールを」
「はい」
「安定するまでは、なるべく安静に致しましょう。今の段階ではユーザリアか、ドラグーンか分かりませんので」
「はい、そうですね」
そう、アリシアは妊娠したがこれからが問題なのだ。
どうも両国の出産に関して一定の時期までは一緒らしい。
ユーザリアでは十月十日ほど子供は母体のなかで成長するがドラグーンではある程度の時期を過ぎると卵と云う形で母体から出て、母親の温もりもしくは温める機械でしばらくを過ごし産まれてくる。
それは全ての亜人・半獣人にいえることだ。
どのような姿で出てくるか分からないため産道を通る際に母親の体を傷付けないためにそうなったと言われている。
事実、ルドワードもスカルディアも頭に竜の角があるのだ。
角がある状態で産道を通ればどうなるかはわかりきったことだ。
だが、幸せでいっぱいなアリシアにそのことをラースもクシャナやナディアも伝える気はなかった。それはどちらの方式になるかに決まった時に話すればいいというのが全員一致の判断だ。
今はそのお腹に御子がいる。
その幸せを感じて欲しいというのがみんなの思いだ。
まぁ、そんなめでたいことが発覚すればお祝い事だ。
どうも、ドラグーン国民はアリシアの懐妊に喜び勇んで、お祝いを用意し始めたようだ。
さぁさぁ、どんなものが集まるのやら、シリウスやマティスたちもアリシアの懐妊知らせに祝いの品を用意させているようだ。
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「そうですね。私もアリシア様がお生まれになった時も、カナリアが生まれた時もとても嬉しかったです」
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「はい」
アリシアは晴れた空を見ながらお腹を撫でた、愛しむように。
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