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1、どうやら大事故のようです
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小春日和の晴天、弘崎葵は今日の休日をかわいいペットたちとのお出掛けにあてた。
車の中にはゴールデンレトリバーのライ、ボーダーコリーのダン、トイプードルのシル、ウエスティーのティアの4匹が仲良くしている。
そんな姿をミラー越しに見て葵は微笑んでいた。
忙しくなり、中々ペットたちとの時間がとれなくなっていたから今日のお出掛けはペットたちが楽しめるペット用の施設だ。
室内ドッグラン、室内プール、アスレチック、食事どころ、トリーミング、休憩室、お店など様々な施設が含まれた大型ペット施設なのだ。
「しっかし、進まないなぁ」
渋滞にはまったようで中々前に進まない。
休日でのんびりするのを目的にしているし、ペットたちが楽しそうにしているので葵自身はイライラしていないが、見える範囲での周りの車内ではスゴく苛立っているのが見える。
「なんか、ヤバイよなぁ。こんなに苛立っているの」
「わふ?」
「ライ、何でもないよ」
「ワン!」
周りの苛立ちに葵は嫌な予感がしていた。
不安そうな葵を心配そうに見ているのはゴールデンレトリバーのライだった。
葵は苦笑しながらライの頭を撫でた。
そうしているとやっと車が動き出した。
進めるようになりだすと間隔があきだし、スピードを出せるようになってきた。
そうなると苛立った車たちは可能な限りのスピードを出し始めた。
葵もその流れにのった。
と言うのも、ちゃんと流れに乗らないと逆に危ないからだ。
それでも守るべきモノは守っていた。
しかし、斜め前を走っていた大型トラックがふらつきだした。
「え?あぶなっ?!わーーーー!」
ドーン!!
キキッーー!!
ドン!ドン!!
ガッシャーン!
ふらついた大型トラックはバランスを崩し、ガードレールにぶつかった後に車道、走っている車たちの方に曲がってきてぶつかり合い、スピードを出し走っているので急には停まれず、何台もの車が玉突き衝突した。
車が十数台も絡む大事故が起こったのだ。
その中には葵の車も含まれている。
「ううっ……ライ、ティア、ダン、シル」
「「きゅーん」」
「……わふ」
「……………くーん」
車同士がぶつかって変形したのに加え、近くで巻き込まれた別のトラックに積まれていた荷物が散乱したり、割れた窓から入ってきたりで葵もペットたちも身動きが取れなかった。
血もたくさん流れ、死に直面していた。
そんな中で葵は後悔した。
家でおとなしくしていればこんな事故に巻き込まれることもなかった。
ペットたちを連れ出さなければこの子たちだけでも生きていられた。
そんな思いで一杯だった。
「ごめんな、家に、居れば…こんな…ことに、は、ならなかった、の……に…………」
「「「「……………くーん」」」」
「本当に、ごめん」
こうして、葵はペットたちと車の中で息を引き取った。
この日は車18台を巻き込む、死傷者86人を出した大事故として報道された。
車の中にはゴールデンレトリバーのライ、ボーダーコリーのダン、トイプードルのシル、ウエスティーのティアの4匹が仲良くしている。
そんな姿をミラー越しに見て葵は微笑んでいた。
忙しくなり、中々ペットたちとの時間がとれなくなっていたから今日のお出掛けはペットたちが楽しめるペット用の施設だ。
室内ドッグラン、室内プール、アスレチック、食事どころ、トリーミング、休憩室、お店など様々な施設が含まれた大型ペット施設なのだ。
「しっかし、進まないなぁ」
渋滞にはまったようで中々前に進まない。
休日でのんびりするのを目的にしているし、ペットたちが楽しそうにしているので葵自身はイライラしていないが、見える範囲での周りの車内ではスゴく苛立っているのが見える。
「なんか、ヤバイよなぁ。こんなに苛立っているの」
「わふ?」
「ライ、何でもないよ」
「ワン!」
周りの苛立ちに葵は嫌な予感がしていた。
不安そうな葵を心配そうに見ているのはゴールデンレトリバーのライだった。
葵は苦笑しながらライの頭を撫でた。
そうしているとやっと車が動き出した。
進めるようになりだすと間隔があきだし、スピードを出せるようになってきた。
そうなると苛立った車たちは可能な限りのスピードを出し始めた。
葵もその流れにのった。
と言うのも、ちゃんと流れに乗らないと逆に危ないからだ。
それでも守るべきモノは守っていた。
しかし、斜め前を走っていた大型トラックがふらつきだした。
「え?あぶなっ?!わーーーー!」
ドーン!!
キキッーー!!
ドン!ドン!!
ガッシャーン!
ふらついた大型トラックはバランスを崩し、ガードレールにぶつかった後に車道、走っている車たちの方に曲がってきてぶつかり合い、スピードを出し走っているので急には停まれず、何台もの車が玉突き衝突した。
車が十数台も絡む大事故が起こったのだ。
その中には葵の車も含まれている。
「ううっ……ライ、ティア、ダン、シル」
「「きゅーん」」
「……わふ」
「……………くーん」
車同士がぶつかって変形したのに加え、近くで巻き込まれた別のトラックに積まれていた荷物が散乱したり、割れた窓から入ってきたりで葵もペットたちも身動きが取れなかった。
血もたくさん流れ、死に直面していた。
そんな中で葵は後悔した。
家でおとなしくしていればこんな事故に巻き込まれることもなかった。
ペットたちを連れ出さなければこの子たちだけでも生きていられた。
そんな思いで一杯だった。
「ごめんな、家に、居れば…こんな…ことに、は、ならなかった、の……に…………」
「「「「……………くーん」」」」
「本当に、ごめん」
こうして、葵はペットたちと車の中で息を引き取った。
この日は車18台を巻き込む、死傷者86人を出した大事故として報道された。
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