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第6話
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キャシーがブロワ公爵邸に押しかけてきた日から一ヶ月が過ぎた。
ジュリアンは迅速に貴族達にボナリー商会から商品を買わないよう圧力をかけつつ、ボナリー商会以外の商会にはボナリー商会に加担しないよう圧力をかけた。
結果として貴族達は段々とボナリー商会との取引をやめていき、ボナリー商会以外の商会はどちらについた方が得なのか損得を計算して全てブロワ公爵家とベルレアン侯爵家側についた。
今日はフルールは夫人同士の付き合いのお茶会で薔薇の花びらの頬紅を紹介している。
「今度我が公爵家の新しい特産品として、こんなものを作ってみましたの。頬紅そのものはブロワ公爵領産の薔薇を使用しており、容器の方は私の実家のベルレアン侯爵領内で採掘された金を使用しております。商品の実物を一つだけ持って参りましたので、よろしければよくご覧になって下さいまし」
フルールはお茶会の付き添いで連れてきたメイドを呼び寄せ、実物をまずお茶会の主催者たるクラヴィエ侯爵夫人に渡した。
今日のお茶会の参加者はフルールと年齢が比較的近い者である。
「まぁ! 新しい品ね! 容器を開けたらほのかに薔薇の香りがするのも素敵だし、使い終わっても容器をドレッサーやテーブル等に飾りとして置いておけるのもいいわね。肝心の頬紅の発色はどんな感じなのかしら?」
「私は今つけていますが、綺麗に薄いピンク色に発色します。皆様の白い頬によく映えますわ。かなり拘って作ったので、発色は問題ないかと思います」
クラヴィエ夫人は隣に着席している夫人に商品を回す。
見終わったら次の夫人に渡すことを繰り返し、お茶会の出席者全員に一度間近で見る機会が与えられた。
「綺麗」、「素敵」、「可愛い」等好意的な言葉があちこちからあがっているので、フルールはほっとした。
「是非買いたいけれど、どこの商会に卸されるご予定かしら?」
「今のところはとりあえずボナリー商会以外で考えていますわ。お耳の早い皆様は既にご存知かと思いますが、ボナリー商会を運営しているボナリー子爵家の令嬢と当家でいざこざがございまして。いざこざそのものは此方には全く非がなかったのですが、あの商会にお金が入ることは我慢ならない為に他の商会に卸すことにしましたの」
商会を通じて何かを売る場合、まず商会がその商品を買い取り、商品の値段に商会の利益分を上乗せして値段をつけ、その値段で買い手に売る。
当然売れば売るだけ利益に繋がる為、商会は自分達の商会に商品を卸してもらえるように日々努力している。
今回の一件のように商会に対して悪い感情を抱いた場合、売り上げが見込める商品を自分達の商会だけ卸してもらえなくなる事態になることは普通にあり得る話である。
「私も小耳には挟んでおりましたが、大変でしたわね。以前、彼女と関わった令嬢のご友人経由で彼女の話を聞く機会がございましたが、関わった令嬢は男爵家の令嬢だったから結局泣き寝入りすることになったそうですわ」
「私に向かって"私の言うことは絶対"なんて仰っておりました。所詮井の中の蛙。今回の一件で痛い目を見ると思いますわ」
「子爵令嬢が公爵夫人に随分と大きく出たわね。そんな勘違いなお嬢さんのお話なんて初めて聞きますわ」
「もう手は売ってるから、後は勝手に向こうが自滅するだけですわ」
フルールはカップを傾けて紅茶を一口楽しむ。
「それよりも今日紹介した頬紅をどこの商会に卸すか決めたら、お手紙でお知らせするかお茶会で報告させて頂きますわ」
お茶会終了後、お茶会に出席していた面々から頬紅の話は広まっていった。
そしてフルールがどこの商会に卸すか決め、報告した後、その商会ーー3つの商会ーーには注文が殺到することになった。
ジュリアンは迅速に貴族達にボナリー商会から商品を買わないよう圧力をかけつつ、ボナリー商会以外の商会にはボナリー商会に加担しないよう圧力をかけた。
結果として貴族達は段々とボナリー商会との取引をやめていき、ボナリー商会以外の商会はどちらについた方が得なのか損得を計算して全てブロワ公爵家とベルレアン侯爵家側についた。
今日はフルールは夫人同士の付き合いのお茶会で薔薇の花びらの頬紅を紹介している。
「今度我が公爵家の新しい特産品として、こんなものを作ってみましたの。頬紅そのものはブロワ公爵領産の薔薇を使用しており、容器の方は私の実家のベルレアン侯爵領内で採掘された金を使用しております。商品の実物を一つだけ持って参りましたので、よろしければよくご覧になって下さいまし」
フルールはお茶会の付き添いで連れてきたメイドを呼び寄せ、実物をまずお茶会の主催者たるクラヴィエ侯爵夫人に渡した。
今日のお茶会の参加者はフルールと年齢が比較的近い者である。
「まぁ! 新しい品ね! 容器を開けたらほのかに薔薇の香りがするのも素敵だし、使い終わっても容器をドレッサーやテーブル等に飾りとして置いておけるのもいいわね。肝心の頬紅の発色はどんな感じなのかしら?」
「私は今つけていますが、綺麗に薄いピンク色に発色します。皆様の白い頬によく映えますわ。かなり拘って作ったので、発色は問題ないかと思います」
クラヴィエ夫人は隣に着席している夫人に商品を回す。
見終わったら次の夫人に渡すことを繰り返し、お茶会の出席者全員に一度間近で見る機会が与えられた。
「綺麗」、「素敵」、「可愛い」等好意的な言葉があちこちからあがっているので、フルールはほっとした。
「是非買いたいけれど、どこの商会に卸されるご予定かしら?」
「今のところはとりあえずボナリー商会以外で考えていますわ。お耳の早い皆様は既にご存知かと思いますが、ボナリー商会を運営しているボナリー子爵家の令嬢と当家でいざこざがございまして。いざこざそのものは此方には全く非がなかったのですが、あの商会にお金が入ることは我慢ならない為に他の商会に卸すことにしましたの」
商会を通じて何かを売る場合、まず商会がその商品を買い取り、商品の値段に商会の利益分を上乗せして値段をつけ、その値段で買い手に売る。
当然売れば売るだけ利益に繋がる為、商会は自分達の商会に商品を卸してもらえるように日々努力している。
今回の一件のように商会に対して悪い感情を抱いた場合、売り上げが見込める商品を自分達の商会だけ卸してもらえなくなる事態になることは普通にあり得る話である。
「私も小耳には挟んでおりましたが、大変でしたわね。以前、彼女と関わった令嬢のご友人経由で彼女の話を聞く機会がございましたが、関わった令嬢は男爵家の令嬢だったから結局泣き寝入りすることになったそうですわ」
「私に向かって"私の言うことは絶対"なんて仰っておりました。所詮井の中の蛙。今回の一件で痛い目を見ると思いますわ」
「子爵令嬢が公爵夫人に随分と大きく出たわね。そんな勘違いなお嬢さんのお話なんて初めて聞きますわ」
「もう手は売ってるから、後は勝手に向こうが自滅するだけですわ」
フルールはカップを傾けて紅茶を一口楽しむ。
「それよりも今日紹介した頬紅をどこの商会に卸すか決めたら、お手紙でお知らせするかお茶会で報告させて頂きますわ」
お茶会終了後、お茶会に出席していた面々から頬紅の話は広まっていった。
そしてフルールがどこの商会に卸すか決め、報告した後、その商会ーー3つの商会ーーには注文が殺到することになった。
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