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第12章 ルチル3
第157話 お昼寝チャレンジ
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塀の向こう側に誰かが居るみたいだ。
見てたら塀の上からちょこっと姿が見えて何かが騒がしくしながら通過していく。
「大きい‥‥あれは小動物じゃないね。」
でもどんな動物だったんだろう?
塀の向こう側、見られないかなぁ。キョロキョロ当たりを見回すと、茶色い建物の横に通路みたいな隙間が見えた。
そこを通って行くと、塀が途切れている所が見つかったよ。
何か柵みたいなのがあるけど、塀とちがって隙間があるから向こう側が見えるんだ。
そうっと覗いてみた。
おおきな‥‥天使?じゃない?羽根がないよ。‥‥うん、天使じゃないね。何か違う。
あ、小動物アプリで検索できないかな?
僕は天タブを取り出した。
天タブの小動物アプリは、対象にかざすと種族とかがわかるんだよ。
おおきな個体が何体も通りすぎて行くので、試しに天タブの小動物アプリを起動して、対象にかざしてみた。
ーーーー一致データがありませんでした。下級天使制限を超えて、動物アプリを起動して検索しますか? 「はい」or 「いいえ」
「小動物アプリでは無理だったのか。えーと『はい』っと。」
ーーーー人間。知能は高く複数のエリアに生息。天使族と姿は似ているが羽根がなく、飛ぶ事はできない。接触には注意が必要。
「人間、って出たよ。あれが人間かぁ。」
人間は下級天使学校の授業で習ったんだ。祝福を授けたりする対象だって先生が言ってた。
だったらミニ祝福も授けられるかなあ。でも、小動物じゃないから宿題のミニ祝福の対象じゃないのか。
それに、アプリにも「接触には注意が必要」って書いてある。大きいから、踏まれちゃうのかもしれない。
「ギャハハハ!」
「ウケるんだけどー!」
塀の向こう側の人間が大きな声がした。びっくりして隠れちゃったよ。何をしゃべっているか判らなかったけどなんかちょっと怖いなぁ。
そーっとそーっと、通路を引き返して、お花がなる木の場所まで戻って来た。ふぅ。ここはなんだか安心するね。
「ルー ルーチールー ル- ルーチールー ラーララ ルーチールー。」
ちょっと物哀しく歌ってみた。空を見上げる。光はあるからお昼寝したら天力あがるかな。ここは、塀に囲まれているから、お昼寝しても大丈夫なんじゃないかな。
よし!お昼寝しようっと。えーと、お花の木の下がいいかな。根っこがごつごつするけど、ちょうどお尻が収まる感じの所を見つけた。
お花の木の根っこの所に腰を下ろして、木にもたれ掛かった。
「お休みなさーい。」
すやぁ‥‥。
ツンツン
すやぁ。
ツンツン
‥‥ん?
何かほっぺに当たったよ。なんだろう。
「ひぅ!」
目を開けたら目の前に誰かいた!天使?違う、羽根がない。人間?大きさは僕より小さい。
黒い瞳でじっと僕の顔を覗き込んでる。髪も黒い。」
「おなかぺこ?」
「え?」
「おなかぺこり?」
何か話しかけられた。どうしよう。他の種族の言葉の習得スキルって、まだもらってなかったはずだよね。
「ぺこりん?」
「ご、ごめんね。よくわからない。」
「まっててー!」
「え?」
待っててって言ったような気がした途端、その小さい人間は踵を返してどこかに駆けて行ってしまった。
見てたら塀の上からちょこっと姿が見えて何かが騒がしくしながら通過していく。
「大きい‥‥あれは小動物じゃないね。」
でもどんな動物だったんだろう?
塀の向こう側、見られないかなぁ。キョロキョロ当たりを見回すと、茶色い建物の横に通路みたいな隙間が見えた。
そこを通って行くと、塀が途切れている所が見つかったよ。
何か柵みたいなのがあるけど、塀とちがって隙間があるから向こう側が見えるんだ。
そうっと覗いてみた。
おおきな‥‥天使?じゃない?羽根がないよ。‥‥うん、天使じゃないね。何か違う。
あ、小動物アプリで検索できないかな?
僕は天タブを取り出した。
天タブの小動物アプリは、対象にかざすと種族とかがわかるんだよ。
おおきな個体が何体も通りすぎて行くので、試しに天タブの小動物アプリを起動して、対象にかざしてみた。
ーーーー一致データがありませんでした。下級天使制限を超えて、動物アプリを起動して検索しますか? 「はい」or 「いいえ」
「小動物アプリでは無理だったのか。えーと『はい』っと。」
ーーーー人間。知能は高く複数のエリアに生息。天使族と姿は似ているが羽根がなく、飛ぶ事はできない。接触には注意が必要。
「人間、って出たよ。あれが人間かぁ。」
人間は下級天使学校の授業で習ったんだ。祝福を授けたりする対象だって先生が言ってた。
だったらミニ祝福も授けられるかなあ。でも、小動物じゃないから宿題のミニ祝福の対象じゃないのか。
それに、アプリにも「接触には注意が必要」って書いてある。大きいから、踏まれちゃうのかもしれない。
「ギャハハハ!」
「ウケるんだけどー!」
塀の向こう側の人間が大きな声がした。びっくりして隠れちゃったよ。何をしゃべっているか判らなかったけどなんかちょっと怖いなぁ。
そーっとそーっと、通路を引き返して、お花がなる木の場所まで戻って来た。ふぅ。ここはなんだか安心するね。
「ルー ルーチールー ル- ルーチールー ラーララ ルーチールー。」
ちょっと物哀しく歌ってみた。空を見上げる。光はあるからお昼寝したら天力あがるかな。ここは、塀に囲まれているから、お昼寝しても大丈夫なんじゃないかな。
よし!お昼寝しようっと。えーと、お花の木の下がいいかな。根っこがごつごつするけど、ちょうどお尻が収まる感じの所を見つけた。
お花の木の根っこの所に腰を下ろして、木にもたれ掛かった。
「お休みなさーい。」
すやぁ‥‥。
ツンツン
すやぁ。
ツンツン
‥‥ん?
何かほっぺに当たったよ。なんだろう。
「ひぅ!」
目を開けたら目の前に誰かいた!天使?違う、羽根がない。人間?大きさは僕より小さい。
黒い瞳でじっと僕の顔を覗き込んでる。髪も黒い。」
「おなかぺこ?」
「え?」
「おなかぺこり?」
何か話しかけられた。どうしよう。他の種族の言葉の習得スキルって、まだもらってなかったはずだよね。
「ぺこりん?」
「ご、ごめんね。よくわからない。」
「まっててー!」
「え?」
待っててって言ったような気がした途端、その小さい人間は踵を返してどこかに駆けて行ってしまった。
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