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第6章 10 マイクの狙い
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翌朝―
マイクは朝から不機嫌な様子で学校へ来ていた。
昨日フランシスと一緒の馬車に乗って帰る時、会った早々にフランシスに言われ事を思い出していた―。
***
「マイク、お前・・ヒルダにまとわりついているんだってな?」
馬車の中でフランシスがジロリとマイクを見た。
「え?まとわりついているだって?誤解だよ。僕はヒルダのクラスメイトだし、何より僕たちは友達だから・・。」
しかしマイクの言葉は途中で遮られた。
「ステラとエミリーに聞いたけど・・ヒルダの腕を強くつかんで無理やり廊下へ連れ出したそうじゃないか。」
「!そ、それは・・・!」
するとフランシスは言った。
「マイク・・・お前。ヒルダの事が好きなんだろう?」
しかしプライドの高いマイクは自分の方から誰かを好きになる等認めたくは無かった。
「僕が・・・ヒルダを好きだって?それはないよ・・・本当に僕とヒルダはただの友達で・・むしろヒルダの方が僕に気があるんじゃないかなあ?」
マイクの言葉にフランシスは呆れたように言う。
「はあ?ヒルダの方がマイクを好きだって?それはありえないだろう?なら何故ヒルダはお前の事避けてるんだよ?」
「そ、それは・・・ヒルダが僕の事を意識して・・。恥ずかしがってるからだよ。」
マイクは苦しい言い訳をする。だが・・・それがでたらめだと言うことは自分でも良く分かっていた。その証拠にフランシスの顔が怒りで歪む。
「マイク・・・俺はお前を尊敬していたよ。勉強も運動も・・そつなくこなせて。女子学生たちにも人気があって、俺とは大違いだって。なのに・・何だ?最近のお前は・・ヒルダと知り合ってからおかしいぞ?お前がヒルダの事をずっと目で追っていたのを・・この俺が気づかないとでも思っていたのか?」
「!」
マイクはその言葉にビクリとする。
「俺はなあ・・いや、俺たちはなあ・・ヒルダのお兄さんに別れぎわに言われたんだよ。ヒルダをマイクから守ってやって欲しいって。」
フランシスの言葉にマイクは凍りついた。
「え・・?ちょっと待ってよ・・皆って・・・皆って誰だい?」
「決まってるだろう、俺や、カイン、ルイス、それにステラとエミリーだよ。」
「な・・・何だって・・っ?!」
自分だけがその事実を知らされていなかった・・・・当然と言えば当然だが、途端にマイクの顔が羞恥で真っ赤になる。それを見たフランシスが言う。
「とにかく・・ヒルダとクラスメイトになったからといって、もうヒルダには付きまとうな。お前、どれだけヒルダに怖がられているのか・・・自分で分からないのか?」
すると、その時ちょうど走り続けていた馬車が止まった。フランシスは窓から外を覗き込むと言った。
「あ、俺の家に着いたようだな。それじゃあな、マイク。」
フランシスはそれだけ告げると馬車のドアを開けてさっさと降りてしまった。
そしてマイクは身体を震わせて、歯を食いしばった―。
***
マイクはまだ登校してきていないヒルダの席をじっと見つめながら昨日の事を思い出し、唇を強くかみしめた。
(エドガーめ・・・・!よほどヒルダが大事なんだな・・・。)
そしてマイクはルドルフに視線を移した。相変わらずルドルフは朝から女生徒たちに囲まれているが、ルドルフは気にも留める素振りもなく単語辞書を開いている。
マイクはそのことも気に入らなかった。以前は女生徒たちからの人気を一心に浴びていたマイク。しかしまだ転校2日目とは言え、すっかり女生徒たちの視線はルドルフにだけ向いてしまったのである。ヒルダにしか興味が無くても、自分が本来受けるべきであった女生徒たちの視線を奪われてしまったのも腹立たしかった。
(くそっ・・・折角ヒルダと同じクラスになれたのに・・・これじゃ何の意味もないじゃないかっ!絶対にヒルダとルドルフは知り合いに決まってるんだ・・・。ヒルダは港でルドルフの名前を呟いていたんだから・・・。もしかしてルドルフはエドガーがヒルダを守らせる為に送り込んだのかもしれない・・・。)
だけど・・・マイクは思った。
(エドガー・・・君のお陰でますますヒルダを手に入れたくなってきたよ・・。)
マイクはヒルダの席を見つめながら笑みを浮かべた―。
マイクは朝から不機嫌な様子で学校へ来ていた。
昨日フランシスと一緒の馬車に乗って帰る時、会った早々にフランシスに言われ事を思い出していた―。
***
「マイク、お前・・ヒルダにまとわりついているんだってな?」
馬車の中でフランシスがジロリとマイクを見た。
「え?まとわりついているだって?誤解だよ。僕はヒルダのクラスメイトだし、何より僕たちは友達だから・・。」
しかしマイクの言葉は途中で遮られた。
「ステラとエミリーに聞いたけど・・ヒルダの腕を強くつかんで無理やり廊下へ連れ出したそうじゃないか。」
「!そ、それは・・・!」
するとフランシスは言った。
「マイク・・・お前。ヒルダの事が好きなんだろう?」
しかしプライドの高いマイクは自分の方から誰かを好きになる等認めたくは無かった。
「僕が・・・ヒルダを好きだって?それはないよ・・・本当に僕とヒルダはただの友達で・・むしろヒルダの方が僕に気があるんじゃないかなあ?」
マイクの言葉にフランシスは呆れたように言う。
「はあ?ヒルダの方がマイクを好きだって?それはありえないだろう?なら何故ヒルダはお前の事避けてるんだよ?」
「そ、それは・・・ヒルダが僕の事を意識して・・。恥ずかしがってるからだよ。」
マイクは苦しい言い訳をする。だが・・・それがでたらめだと言うことは自分でも良く分かっていた。その証拠にフランシスの顔が怒りで歪む。
「マイク・・・俺はお前を尊敬していたよ。勉強も運動も・・そつなくこなせて。女子学生たちにも人気があって、俺とは大違いだって。なのに・・何だ?最近のお前は・・ヒルダと知り合ってからおかしいぞ?お前がヒルダの事をずっと目で追っていたのを・・この俺が気づかないとでも思っていたのか?」
「!」
マイクはその言葉にビクリとする。
「俺はなあ・・いや、俺たちはなあ・・ヒルダのお兄さんに別れぎわに言われたんだよ。ヒルダをマイクから守ってやって欲しいって。」
フランシスの言葉にマイクは凍りついた。
「え・・?ちょっと待ってよ・・皆って・・・皆って誰だい?」
「決まってるだろう、俺や、カイン、ルイス、それにステラとエミリーだよ。」
「な・・・何だって・・っ?!」
自分だけがその事実を知らされていなかった・・・・当然と言えば当然だが、途端にマイクの顔が羞恥で真っ赤になる。それを見たフランシスが言う。
「とにかく・・ヒルダとクラスメイトになったからといって、もうヒルダには付きまとうな。お前、どれだけヒルダに怖がられているのか・・・自分で分からないのか?」
すると、その時ちょうど走り続けていた馬車が止まった。フランシスは窓から外を覗き込むと言った。
「あ、俺の家に着いたようだな。それじゃあな、マイク。」
フランシスはそれだけ告げると馬車のドアを開けてさっさと降りてしまった。
そしてマイクは身体を震わせて、歯を食いしばった―。
***
マイクはまだ登校してきていないヒルダの席をじっと見つめながら昨日の事を思い出し、唇を強くかみしめた。
(エドガーめ・・・・!よほどヒルダが大事なんだな・・・。)
そしてマイクはルドルフに視線を移した。相変わらずルドルフは朝から女生徒たちに囲まれているが、ルドルフは気にも留める素振りもなく単語辞書を開いている。
マイクはそのことも気に入らなかった。以前は女生徒たちからの人気を一心に浴びていたマイク。しかしまだ転校2日目とは言え、すっかり女生徒たちの視線はルドルフにだけ向いてしまったのである。ヒルダにしか興味が無くても、自分が本来受けるべきであった女生徒たちの視線を奪われてしまったのも腹立たしかった。
(くそっ・・・折角ヒルダと同じクラスになれたのに・・・これじゃ何の意味もないじゃないかっ!絶対にヒルダとルドルフは知り合いに決まってるんだ・・・。ヒルダは港でルドルフの名前を呟いていたんだから・・・。もしかしてルドルフはエドガーがヒルダを守らせる為に送り込んだのかもしれない・・・。)
だけど・・・マイクは思った。
(エドガー・・・君のお陰でますますヒルダを手に入れたくなってきたよ・・。)
マイクはヒルダの席を見つめながら笑みを浮かべた―。
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