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第11話
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「カール様、一体それは何の真似なのでしょうか?」
冷静に尋ねてくるエリザベス。その姿に何故か背筋が寒くなる。
……やはり、そうか。誘導尋問というやつだな。いいだろう。全て洗いざらい罪を告白して、許しを請う。これからはエリザベスを第一優先し、良き夫になると宣言するのだ。
「聞いてくれ、エリザベス。メリンダとのことは本気じゃ無かったんだ。秘書として採用し、一緒に仕事をするうちに……親密な仲にはなっていった。何しろ、お互いを信頼しあわなければ、円滑に仕事は勧められないからな。そ、そして……つい魔が差してしまったのだが、お互い本気では無かったんだ! 俺が第一優先するのは君だけなんだよ!」
「カール様……?」
エリザベスが怪訝そうに首をかしげる。
やはり、これだけではまだ駄目なのか? だったら他にも白状しなければ!
「すまない、他にもある。君が不在中に、こっそり金庫の鍵を開けて金をちょろまかしたことも何度かある。通帳を使って、金を引き出したことも含めてな。確かに君から十分に月々の金は貰っている。それでも俺は買い物するために自分の手持ちの金を減らしたくは無かったんだよ! 分かるだろう? 婿養子の立場上、小遣いを上げてくれなんて言いにくいってことが!」
エリザベスに言葉を言わせないように、必死に言葉を紡ぐ。
「そのちょろまかした金を使って、俺はメリンダとのデート資金に当ててしまった。彼女の喜ぶ店へ連れていき、プレゼントも贈った。それなりに楽しんでいた関係だったが……けれど信じてくれ! 彼女との関係は本気じゃなかったんだ! 全ては仕事を円滑に進めるために交流を深めていただけなんだ! 俺が本当に愛する女性はエリザベス、君だけなんだよ!」
「……」
けれど俺の必死な訴えに、エリザベスは一言も口を開かない。ただ、大きく目を見開いているだけだ。
彼女のそんな姿を見ていると、ますます不安な気持ちがこみ上げてくる。
「聞こえているのか? 何か言ってくれないか?」
懇願するように、エリザベスを見つめる。
するとエリザベスはため息をつき、尋ねてきた。
「カール様。今日が何の日だったか、御存知ですか?」
「え……? 今日?」
一体何の日だ? さっぱり分からなくて首を傾げる。
「……そうですか、覚えていなかったのですね」
エリザベスは悲しそうにポツリと呟き、足元から何かを取り出すとテーブルの上に置いた。
それは小さな小箱で、青いリボンがかけてある。
「これは……一体……?」
「カール様へのプレゼントですわ。今日は2人の初めての結婚記念日ですから」
「え? あ!」
そうだ、思い出した。今日は……俺達の結婚記念日だったじゃないか!!
「結婚式を挙げた時、約束しましたわよね? 毎年結婚記念日には互いにプレゼントを交換し合って、お祝いしようと」
その声は悲しげだった。
「これは、腕時計です。カール様はまだ懐中時計しかお持ちではありませんでしたよね?」
エリザベスがリボンを解き、蓋を開けると中から銀色に光り輝く文字盤が美しい腕時計が入っていた。
「最新式の……腕時計だ……」
「結婚記念日を忘れていたということは……当然、私へのプレゼントも忘れていたということですよね? それとも浮気の報告が私へのプレゼントだということでしょうか?」
「そ、それは……」
全身から血の気が引いていったそのとき。
「話は聞かせてもらった」
背後から、突然声をかけられた――
冷静に尋ねてくるエリザベス。その姿に何故か背筋が寒くなる。
……やはり、そうか。誘導尋問というやつだな。いいだろう。全て洗いざらい罪を告白して、許しを請う。これからはエリザベスを第一優先し、良き夫になると宣言するのだ。
「聞いてくれ、エリザベス。メリンダとのことは本気じゃ無かったんだ。秘書として採用し、一緒に仕事をするうちに……親密な仲にはなっていった。何しろ、お互いを信頼しあわなければ、円滑に仕事は勧められないからな。そ、そして……つい魔が差してしまったのだが、お互い本気では無かったんだ! 俺が第一優先するのは君だけなんだよ!」
「カール様……?」
エリザベスが怪訝そうに首をかしげる。
やはり、これだけではまだ駄目なのか? だったら他にも白状しなければ!
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エリザベスに言葉を言わせないように、必死に言葉を紡ぐ。
「そのちょろまかした金を使って、俺はメリンダとのデート資金に当ててしまった。彼女の喜ぶ店へ連れていき、プレゼントも贈った。それなりに楽しんでいた関係だったが……けれど信じてくれ! 彼女との関係は本気じゃなかったんだ! 全ては仕事を円滑に進めるために交流を深めていただけなんだ! 俺が本当に愛する女性はエリザベス、君だけなんだよ!」
「……」
けれど俺の必死な訴えに、エリザベスは一言も口を開かない。ただ、大きく目を見開いているだけだ。
彼女のそんな姿を見ていると、ますます不安な気持ちがこみ上げてくる。
「聞こえているのか? 何か言ってくれないか?」
懇願するように、エリザベスを見つめる。
するとエリザベスはため息をつき、尋ねてきた。
「カール様。今日が何の日だったか、御存知ですか?」
「え……? 今日?」
一体何の日だ? さっぱり分からなくて首を傾げる。
「……そうですか、覚えていなかったのですね」
エリザベスは悲しそうにポツリと呟き、足元から何かを取り出すとテーブルの上に置いた。
それは小さな小箱で、青いリボンがかけてある。
「これは……一体……?」
「カール様へのプレゼントですわ。今日は2人の初めての結婚記念日ですから」
「え? あ!」
そうだ、思い出した。今日は……俺達の結婚記念日だったじゃないか!!
「結婚式を挙げた時、約束しましたわよね? 毎年結婚記念日には互いにプレゼントを交換し合って、お祝いしようと」
その声は悲しげだった。
「これは、腕時計です。カール様はまだ懐中時計しかお持ちではありませんでしたよね?」
エリザベスがリボンを解き、蓋を開けると中から銀色に光り輝く文字盤が美しい腕時計が入っていた。
「最新式の……腕時計だ……」
「結婚記念日を忘れていたということは……当然、私へのプレゼントも忘れていたということですよね? それとも浮気の報告が私へのプレゼントだということでしょうか?」
「そ、それは……」
全身から血の気が引いていったそのとき。
「話は聞かせてもらった」
背後から、突然声をかけられた――
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