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第8章 12 ある疑問
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「う・・・。」
気が付いてみると、私はベッドの上に寝かされていた。天井には巨大なシャンデリアが吊るされ、無数のバラが描かれている。アーチ形の天井まで届きそうな掃き出し窓は大きく開け放たれ、そこからそよ風が入って来てレースの金糸の模様が入ったカーテンがそよいでいる。
「こ、ここ・・は・・・?」
身体を起こし、右手で頭を押さえていると―。
「あら、目が覚めたのね。」
聞き覚えのある声が窓の外から聞こえてきた。
「え?!」
するとテラスの奥から部屋へ入ってきたのはタバサ・オルフェンだった。彼女は・・・まだ幼いアンソニー皇子の手を引いている。
「あ・・・アイリス様、目が覚めたのですね?」
栗毛色の巻き毛のアンソニー皇子がタバサとつないでいた手を離し、嬉しそうに駆け寄ってきた。
「アイリス様。初めまして。僕はこの国の第二皇子のアンソニーです。」
「あ・・・は、初めまして・・・。」
一体ここは何処なのだろう?何故私はこのような場所にいるのだろう・・?ここには頼れる人が誰もいない。ユリアナも、シモンも、アルマンゾにヨハネス・・・そしてオスカーが・・・。
「どうしたの?アイリス様。具合悪いの?」
私が俯いていたからだろう。幼いアンソニー皇子が心配そうに声を掛けてきた。
「い、いいえ・・・大丈夫です。ご心配頂きありがとうございます。」
頭を下げるとタバサが近づいてくるとアンソニー皇子に言った。
「さて、アンソニー様。そろそろ午後の授業が始まります。お部屋にどうぞお戻り下さいませ。」
「ええ~・・・そんなぁ・・・アイリス様とお話したかったのに・・だって僕のお嫁さんになる人なのに・・。」
アンソニー皇子は口を尖らせた。
「アンソニー様、もうこの国の正当な王位継承者は貴方様だけなのです。立派な王族になる為にはお勉強が必要なのです。分かりますよね?」
タバサの口ぶりは・・・まるでアンソニーの教育係の様にも思えた。
「う、うん・・・分かったよ・・・。」
アンソニー皇子はしぶしぶ返事をすると、部屋の出口へ向かってトボトボと歩いて行く。そしてドアまで歩いて来ると再びこちらを向くと笑顔で手を振ってくれた。
「またね、アイリス様。」
「ええ・・・アンソニー皇子様。」
そして部屋のドアは閉じられた。
「「・・・。」」
部屋の中は私と・・・タバサだけになり、私の体に緊張が走る。それと同時にレイフの事が思い出された。
「タバサ様・・・レイフは・・・何処へ行ったのですか・・・?」
するとタバサはフンと鼻で笑い、腕組みをすると言った。
「ああ・・・あの男ね・・・。全くこざかしいわ・・・何度も何度も洗脳しているのに・・いつの間にか自分の力で洗脳を解いているみたいだわ。本当に・・・扱いにくい男ね・・・。」
その声には悔しさがにじみ出ていた。
「洗脳・・・やっぱり・・・。何故?何故レイフを巻き込むの?貴女が関心のある男性はオスカー様でしょう・・・?」
するとタバサは言った。
「ええ、そうよ。私は・・・この国の王妃になりたかったのよ。この目を持ってさえいれば・・どんな願いも簡単にかなえられると思ったのに・・。前回は途中までうまくいっていたはずなのに・・・。それが何?今度の人生は・・・。」
私はタバサの言葉を信じられない思いで聞いていた。何・・?前回は?今度の人生とは一体・・・?
私はそこである一つの疑問を抱いた。
ひょっとすると・・・タバサも私と同様・・2度目の人生を生きている・・?
私はじっとタバサを見つめた―。
気が付いてみると、私はベッドの上に寝かされていた。天井には巨大なシャンデリアが吊るされ、無数のバラが描かれている。アーチ形の天井まで届きそうな掃き出し窓は大きく開け放たれ、そこからそよ風が入って来てレースの金糸の模様が入ったカーテンがそよいでいる。
「こ、ここ・・は・・・?」
身体を起こし、右手で頭を押さえていると―。
「あら、目が覚めたのね。」
聞き覚えのある声が窓の外から聞こえてきた。
「え?!」
するとテラスの奥から部屋へ入ってきたのはタバサ・オルフェンだった。彼女は・・・まだ幼いアンソニー皇子の手を引いている。
「あ・・・アイリス様、目が覚めたのですね?」
栗毛色の巻き毛のアンソニー皇子がタバサとつないでいた手を離し、嬉しそうに駆け寄ってきた。
「アイリス様。初めまして。僕はこの国の第二皇子のアンソニーです。」
「あ・・・は、初めまして・・・。」
一体ここは何処なのだろう?何故私はこのような場所にいるのだろう・・?ここには頼れる人が誰もいない。ユリアナも、シモンも、アルマンゾにヨハネス・・・そしてオスカーが・・・。
「どうしたの?アイリス様。具合悪いの?」
私が俯いていたからだろう。幼いアンソニー皇子が心配そうに声を掛けてきた。
「い、いいえ・・・大丈夫です。ご心配頂きありがとうございます。」
頭を下げるとタバサが近づいてくるとアンソニー皇子に言った。
「さて、アンソニー様。そろそろ午後の授業が始まります。お部屋にどうぞお戻り下さいませ。」
「ええ~・・・そんなぁ・・・アイリス様とお話したかったのに・・だって僕のお嫁さんになる人なのに・・。」
アンソニー皇子は口を尖らせた。
「アンソニー様、もうこの国の正当な王位継承者は貴方様だけなのです。立派な王族になる為にはお勉強が必要なのです。分かりますよね?」
タバサの口ぶりは・・・まるでアンソニーの教育係の様にも思えた。
「う、うん・・・分かったよ・・・。」
アンソニー皇子はしぶしぶ返事をすると、部屋の出口へ向かってトボトボと歩いて行く。そしてドアまで歩いて来ると再びこちらを向くと笑顔で手を振ってくれた。
「またね、アイリス様。」
「ええ・・・アンソニー皇子様。」
そして部屋のドアは閉じられた。
「「・・・。」」
部屋の中は私と・・・タバサだけになり、私の体に緊張が走る。それと同時にレイフの事が思い出された。
「タバサ様・・・レイフは・・・何処へ行ったのですか・・・?」
するとタバサはフンと鼻で笑い、腕組みをすると言った。
「ああ・・・あの男ね・・・。全くこざかしいわ・・・何度も何度も洗脳しているのに・・いつの間にか自分の力で洗脳を解いているみたいだわ。本当に・・・扱いにくい男ね・・・。」
その声には悔しさがにじみ出ていた。
「洗脳・・・やっぱり・・・。何故?何故レイフを巻き込むの?貴女が関心のある男性はオスカー様でしょう・・・?」
するとタバサは言った。
「ええ、そうよ。私は・・・この国の王妃になりたかったのよ。この目を持ってさえいれば・・どんな願いも簡単にかなえられると思ったのに・・。前回は途中までうまくいっていたはずなのに・・・。それが何?今度の人生は・・・。」
私はタバサの言葉を信じられない思いで聞いていた。何・・?前回は?今度の人生とは一体・・・?
私はそこである一つの疑問を抱いた。
ひょっとすると・・・タバサも私と同様・・2度目の人生を生きている・・?
私はじっとタバサを見つめた―。
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