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第2章 入学前編
13 別荘で
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山を降りた後、結局俺たちは予定通りもう一晩別荘に泊まることになった。
公爵は心配して帰るように促したけど、ユーリスが断固拒否して今に至る。
夕日が窓から差し込む中、ノスニキはリビングの床でドーンと体を伸ばして寝ている。
その姿は進化した巨大なものでなく、1匹の狼犬だ。
あの後まもなくノスニキの体は今の大型犬サイズに縮んでしまった。
姿としてはゲーム開始時の形態だ。
ただ、毛並みがダークグレーではなく黒銀色な所はゲームと違う。
最初は大型の獣が使う小型化の技かと思ったけど、すぐにまた大きくなるのは出来ないみたいだった。
何故なのかこれから調べる必要はあるが、まあ、いつもあのサイズだと色々生活に差し支えるからかえってよかったんじゃないかな。
俺が用意した夕飯を2人で黙々と食べていると、ユーリスが口を開いた。
「ルコ、本当にうちを辞めるのか?」
「……このお屋敷に来て坊っちゃまや旦那様の守護獣に出会い、もっと彼らの事を学びたいと思うようになったんです。」
「それで、父上の知り合いのとこに行くの?」
「ご存知でしたか。」
「今日知った。ユーリスに辞めるって言われたから、絶対辞めさせないように父上に頼もうと思って笛で呼んだ時に聞かされた。父上の提案のせいだってわかって、喧嘩してたらアッシュタールがルコの笛に気づいたんだ。」
どうりで助けが来るのが早かったわけだ。
というか、この甘ったれ親父を呼び出すハードルが低すぎる。
それで助かったから文句言えないけど。
「坊っちゃまは、私が辞めるのに反対ですか?」
「当たり前だろ!……でも、ルコが本当にしたい事があるなら……」
最後の方は声が震えてた。
いじらしい強がりに何故か心が熱くなる。
「坊っちゃま、辞めると言った言葉、撤回させて下さい。」
「え?」
「確かに辞める事も考えていましたが、あれは衝動的な発言でした。全てが本心ではありません。」
「でも、もういいって……」
「ひどい事を言ってしまい申し訳ありませんでした。今は、坊っちゃまのそばでお仕えしたいです。」
「っ……本当か……?無理してないよな?」
「はい。川に落ちそうになった時に、頭に浮かんだのはあなたの事でした。あなたが川から上がって来なかった時は、心が裂けるかと……。」
そう言うと、ユーリス様の顔がサッと赤くなった。
「助けていただいて本当にありがとうございます。私をまだ側に置いて頂けますか?」
真っ赤な顔のままコクコク頷くユーリスを見てホッとする。
でも、俺の覚悟はここで終わらないから。
心の中で数年ぶりに児ポの2文字にゲームという3文字をしっかり被せ直した。
「それで、その……もし坊っちゃまがまたムラムラしたら、私にぶつけて頂いて構いません。」
ガシャンとユーリスが持っていたフォークを落とす。
黄緑色の繊細な虹彩がまんまるになって揺れた。
「い……いいの?えっと……いいの?」
「はい。坊っちゃまにもの扱いされるのが悲しかったのですが、ちゃんと私を想って下さっているのが分かりましたので。」
それに、他で相手を探されたらと思うとそれはそれで凄く嫌だから不思議だ。
「じゃあ、今日……これからでも?」
「……はい。」
死にかけたのに元気だな、とちょっと思ったけど、急いで食事を掻き込む姿は何だか見ていて可愛かった。
公爵は心配して帰るように促したけど、ユーリスが断固拒否して今に至る。
夕日が窓から差し込む中、ノスニキはリビングの床でドーンと体を伸ばして寝ている。
その姿は進化した巨大なものでなく、1匹の狼犬だ。
あの後まもなくノスニキの体は今の大型犬サイズに縮んでしまった。
姿としてはゲーム開始時の形態だ。
ただ、毛並みがダークグレーではなく黒銀色な所はゲームと違う。
最初は大型の獣が使う小型化の技かと思ったけど、すぐにまた大きくなるのは出来ないみたいだった。
何故なのかこれから調べる必要はあるが、まあ、いつもあのサイズだと色々生活に差し支えるからかえってよかったんじゃないかな。
俺が用意した夕飯を2人で黙々と食べていると、ユーリスが口を開いた。
「ルコ、本当にうちを辞めるのか?」
「……このお屋敷に来て坊っちゃまや旦那様の守護獣に出会い、もっと彼らの事を学びたいと思うようになったんです。」
「それで、父上の知り合いのとこに行くの?」
「ご存知でしたか。」
「今日知った。ユーリスに辞めるって言われたから、絶対辞めさせないように父上に頼もうと思って笛で呼んだ時に聞かされた。父上の提案のせいだってわかって、喧嘩してたらアッシュタールがルコの笛に気づいたんだ。」
どうりで助けが来るのが早かったわけだ。
というか、この甘ったれ親父を呼び出すハードルが低すぎる。
それで助かったから文句言えないけど。
「坊っちゃまは、私が辞めるのに反対ですか?」
「当たり前だろ!……でも、ルコが本当にしたい事があるなら……」
最後の方は声が震えてた。
いじらしい強がりに何故か心が熱くなる。
「坊っちゃま、辞めると言った言葉、撤回させて下さい。」
「え?」
「確かに辞める事も考えていましたが、あれは衝動的な発言でした。全てが本心ではありません。」
「でも、もういいって……」
「ひどい事を言ってしまい申し訳ありませんでした。今は、坊っちゃまのそばでお仕えしたいです。」
「っ……本当か……?無理してないよな?」
「はい。川に落ちそうになった時に、頭に浮かんだのはあなたの事でした。あなたが川から上がって来なかった時は、心が裂けるかと……。」
そう言うと、ユーリス様の顔がサッと赤くなった。
「助けていただいて本当にありがとうございます。私をまだ側に置いて頂けますか?」
真っ赤な顔のままコクコク頷くユーリスを見てホッとする。
でも、俺の覚悟はここで終わらないから。
心の中で数年ぶりに児ポの2文字にゲームという3文字をしっかり被せ直した。
「それで、その……もし坊っちゃまがまたムラムラしたら、私にぶつけて頂いて構いません。」
ガシャンとユーリスが持っていたフォークを落とす。
黄緑色の繊細な虹彩がまんまるになって揺れた。
「い……いいの?えっと……いいの?」
「はい。坊っちゃまにもの扱いされるのが悲しかったのですが、ちゃんと私を想って下さっているのが分かりましたので。」
それに、他で相手を探されたらと思うとそれはそれで凄く嫌だから不思議だ。
「じゃあ、今日……これからでも?」
「……はい。」
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