16 / 35
16, エロ
しおりを挟む最悪だ、と絶頂の浮遊感の合間でアカオは思った。
まさかトキノに乳首を弄られただけで射精してしまうなんて。
一度も勃起に触れられずルーンドオルガズムを迎えたアカオの体は絶頂後異常に敏感になってしまい、トキノがしつこく乳首を触ってくるのでまるで快楽拷問のようだった。
あ、もうダメかも。
自分でも意識しないままに言葉を口走り、意識が遠のく。
「兄さん?」
呼びかけにすぐに意識は浮上した。
一瞬だけ失神していたらしい。
トキノの声は聞こえているが、反応したくない。
アカオはトキノにもたれて狸寝入りを決め込んだ。
狐だけれど。
後ろから抱きしめているトキノが、寝たふりをしているアカオの体をやわやわ撫でる。
脇腹や臍に触れられて声が漏れそうになったが耐えた。
やがてぎゅっと抱きついて、
「あー……好き……。」
とトキノがつぶやいた。
自分はそんなにトキノに好かれることをしただろうか?
一体自分が何したって言うんだ。
そんな風に思ったが、起きてもいたずらされるだけだと思ったので寝たふりを続けた。
そんなアカオに気付いているのかいないのか、トキノはアカオの頭にキスして髪を優しくなでる。
何だうっとおしい。離せよ。
そう思うのに思考がぼやけてくる。
異常な環境で思った以上に神経を使ったからか、アカオはトキノに背後から抱きしめられているうちに本当に寝てしまった。
そして、尻に感じる違和感で程なくして目覚めた。
眠る前は背後にいたトキノはアカオの横でアカオの顔を覗きこむように寝ており、アカオはリクライニングが倒されて仰向けになっていた。
手首に繋がれた鎖は相変わらずだ。
「ん……あ?」
ぐちゃりと音がして尻の中を何かが動いた。
少し覚醒した頭で目線を下げると、自分は軽く膝を立てて足を開きその間にトキノが手を突っ込んでいる。
トキノの肩が動くと尻の中で何かが動く感触がするので、アカオはすぐに今自分に起きていることを理解した。
「ちょ……」
「兄さん、じっとして。変に動くと中が傷ついちゃうかもよ。」
思わず逃げようとしたアカオを制して、頭をもたげたアカオの額に押し当てるようにキスをした。
尻に突っ込んでいない方の手をアカオの脇の下から背中に回し、体を寄せて今度は唇にキスをしてくる。
口の中には舌をねじ込まれて、尻には指が入り込んで中をくちゅくちゅと探られている。
それはまるでセックスの前戯だ。
「ぷはっ……トキノ、離せよ。しないって言ってくれただろ?」
どう考えてもそのうちヤられてしまいそうな雰囲気に、甘えてくる唇を避けながら抗議する。
「もちろん、兄さんがとろとろのおまんこに俺のちんこ挿れてっておねだりするまでちゃんと我慢するよ。今してるのはそのための好かれる努力。」
既に二本はいっているようで、中を広げたり内壁を撫でるように長い指がバラバラと動く。
だからAVかっつーの。逆立ちしたって言うわけないだろ、とアカオは内心吐き捨てた。
トキノのキスを避けていればやがてうなじや鎖骨にキスをし始めた。
時折きつく吸われるのが少し痛くて、痕でも付けられてるんじゃないかと疑う。
「中、何か感じる?」
「知らない」
実際圧迫感はあるけど、後は中を触られる感触と穴が広がるのが分かるくらいだ。
「これから開発するから大丈夫。」
なぜこっちがフォローされたようになってるんだ?
理不尽さに首をひねる。
「今は他の気持ちいい所触ってあげるね。」
そう言ってトキノは体を伸ばしてアカオの耳を食んだ。まだ狐のままの、頭頂にぴょこんと伸びた耳だ。
「ひっ」
耳は弱いので直ぐに人間の耳に変化させて攻撃から逃れようとした。
でも、アカオの意志に反して耳の状態に変化は無かった。
「なっ、なんで?ひゃっ……」
ふうっと耳の中に息を吹きかけられて肩をすくめる。
「可愛いから、しばらくその姿でいてよ。」
そのトキノの言葉に、寝ている間にトキノの妖術で変化を封じられたのだと知った。
59
あなたにおすすめの小説
イケメン後輩のスマホを拾ったらロック画が俺でした
天埜鳩愛
BL
☆本編番外編 完結済✨ 感想嬉しいです!
元バスケ部の俺が拾ったスマホのロック画は、ユニフォーム姿の“俺”。
持ち主は、顔面国宝の一年生。
なんで俺の写真? なんでロック画?
問い詰める間もなく「この人が最優先なんで」って宣言されて、女子の悲鳴の中、肩を掴まれて連行された。……俺、ただスマホ届けに来ただけなんだけど。
頼られたら嫌とは言えない南澤燈真は高校二年生。クールなイケメン後輩、北門唯が置き忘れたスマホを手に取ってみると、ロック画が何故か中学時代の燈真だった! 北門はモテ男ゆえに女子からしつこくされ、燈真が助けることに。その日から学年を越え急激に仲良くなる二人。燈真は誰にも言えなかった悩みを北門にだけ打ち明けて……。一途なメロ後輩 × 絆され男前先輩の、救いすくわれ・持ちつ持たれつラブ!
☆ノベマ!の青春BLコンテスト最終選考作品に加筆&新エピソードを加えたアルファポリス版です。
ある日、人気俳優の弟になりました。
雪 いつき
BL
母の再婚を期に、立花優斗は人気若手俳優、橘直柾の弟になった。顔良し性格良し真面目で穏やかで王子様のような人。そんな評判だったはずが……。
「俺の命は、君のものだよ」
初顔合わせの日、兄になる人はそう言って綺麗に笑った。とんでもない人が兄になってしまった……と思ったら、何故か大学の先輩も優斗を可愛いと言い出して……?
平凡に生きたい19歳大学生と、24歳人気若手俳優、21歳文武両道大学生の三角関係のお話。
売れ残りオメガの従僕なる日々
灰鷹
BL
王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
嫌われ者の長男
りんか
BL
学校ではいじめられ、家でも誰からも愛してもらえない少年 岬。彼の家族は弟達だけ母親は幼い時に他界。一つずつ離れた五人の弟がいる。だけど弟達は岬には無関心で岬もそれはわかってるけど弟達の役に立つために頑張ってるそんな時とある事件が起きて.....
自己肯定感低めの不幸な義弟が完璧な義兄と大揉めに揉める話
あと
BL
「こんな僕をお兄ちゃんは嫌ってるだろうな」
トップ俳優な完璧超人の義理の兄×不幸な自己肯定感低めのネガティブ義理の弟です。
お金ない受けが追い詰められて変なアルバイトしようとしたら、攻めと再会して……?みたいな話です。
攻めがヤンデレ気味で、受けがマジで卑屈なので苦手な人はブラウザバックで。
兄弟は親が離婚してるため、苗字が違います。
攻め:水瀬真広
受け:神崎彼方
⚠️作者は芸能界にもお葬式ににもエアプなので、気にしないでください。
途中でモブおじが出てきます。
義理とはいえ兄弟なので、地雷の人はブラウザバックで。
初投稿です。
初投稿がちょっと人を選ぶ作品なので不安です。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
内容も時々サイレント修正するかもです。
定期的にタグ整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる