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15, エロ

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トキノはリクライニングさせたベッドとベッドに繋がれたアカオの間に潜り込み、アカオを後ろから抱きしめながら乳首を両手で愛撫しはじめた。
短い鎖に引かれたアカオの両手はそれを払いのけることもできず体の横で宙に浮いている。

「兄さん、かわいい……」

トキノは隠すこともせず固くなった股間を自分に密着しているアカオの尻にぐいぐい押しつけた。

「やめろって……っ」

口では拒絶していても、昼間にローターで高められていたからか元々性感帯なのかクリクリと触ればアカオの乳頭はぷっくりした豆粒のように痼った。
その固くなった先っぽを指の腹でこしこしと擦るだけでアカオは軽く息を飲む。

感じているんだ、自分に愛撫されて。

そう思うと興奮して、トキノはもっと兄を気持ち良くしたくなった。
ベッドサイドの机に用意しておいたローションを取り出し、雑に蓋を開けて手のひらに絞る。

両手に軽く塗り広げて、その手を胸に伸ばした。
わざとくちゃくちゃ音を鳴らしながら胸に粘度の高い液体を塗り広げ、余計な摩擦がなくなった指先で粒になった乳首を弾く。

「ひぁっ……」

そのやり方はアカオにとってことさら善いものだった。
ぬるぬるとした気持ちのいい感覚だけが、二つの敏感な性感帯に送り込まれる。

「あ、やめ……まって」

思わず前屈みになって逃げても、トキノが逃がさないとばかりに密着してきて刺激を続ける。

「おっぱい気持ちいいの?」

ぬるぬると指から逃げようとする乳首を弾きながら、アカオの耳元で囁いた。

「ちがう……だめ、だって……」

トキノが指を動かすたび、アカオは息を漏らしてピクピクと体を揺らす。
こんなに駄目に聞こえない駄目もないな、とトキノは高ぶる気持ちのまま目についたアカオの耳を口に含んだ。

「あぁっ……やっ」

含んでいた耳の軟骨の感触が一瞬で消える。
見れば、アカオの耳は毛皮でふわふわした三角の形になって頭頂の方に移動していた。
狐耳に変化させてトキノのイタズラから逃したのだ。
前屈みでアカオを捉えている体勢ではちょっとそこまでは届きそうにない。

少し残念だったが、乳首を弄り頸に吸い付くたびに耳がピコピコと動くので、これはこれでエロいからいいかとトキノは思い直した。

時折ローションを足しながら、くちくちとひたすらアカオの乳首を後ろから責めあげる。
嫌だ、やめろと言われても、身を捩って逃げようとしても弄る手は緩めなかった。
ただ肌の一部を触っているだけなのに、アカオが相手ならいくらでも続けられるとトキノは思う。
他の誰にも感じた事の無い強い渇望感は、アカオをどれだけ味わっても満たされない気がした。

トキノも一時期は不毛な欲望を他で発散しようとしたことがある。
十代後半の性欲がやたら高まった時期は、ちょっとした事でアカオにムラムラして仕方がなかった。
だから兄に隠れて、体格や容姿の特徴など、少しでもアカオに近い相手がいれば男女問わず手を出した。
そのくせセックスするとなったら相手に触るのも億劫で、抜くだけ抜いたら興味も無くなるから自分は性については淡白な方だと思っていたくらいだ。

それがアカオの事はずっと触っていたいと本気で思う。
どうして今まで我慢できていたのか分からない。
過去に戻れるなら、いい子ぶってアカオの古着でこっそり発散している自分を唆してやりたいくらいだった。
そうしたら一分一秒でも早くアカオのこの姿を見られたのに。

アカオが悶えても悲鳴じみた嬌声を上げても、トキノにとっては全部嬉しい反応で手を動かし続けた。

そしてまもなく、アカオが新しい反応を示した。

「あっ、やら……まっ……だめ、だめだめだめ、あ゛っ……いっ……んああぁ!!」

耳がペタリと平に寝て、背中とつま先を丸めて小刻みに震え、腰が数回カクッカクッと痙攣する。

その様子も目に焼き付けながら、トキノは手を動かし続けた。

「あ゛っ……まっ、とめてぇ」

それからアカオの感覚が何か変化したのか、乳首をつまむたびにピクンピクンと体が跳ねる。

「兄さん、乳首でイったの……?」

返事はないが片手でしつこくローションで滑る粒を弾きながら、トランクスに手を伸ばし裾から差し込む。
ぐちゅり、と明らかに先走り以上の液体が中を満たしていて、少し手に掬って引き抜いてみれば精液がべったりと指先に付いていた。

「あー、エロい。」

虚なのに淫靡なアカオの表情に煽られて、手の白いものを乳首に塗りつけまた両方とも捏ね始める。

「あ゛っ……ときにょ……も、無理ぃ……」

まだまだ足りないトキノとは反対に、アカオはそう言って脱力した。







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