壊れた玩具と伝説の狼

すずひも屋 小説:恋川春撒 その他:せつ

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人食い湖の住人2-10

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湖の水面は、割れた所から何百何千と枝分かれてゆき、数えきれない位の透明な触手の様な物になって湖の中へと沈んでいった。
代わりに、つるつるとした表面の半透明の氷の神殿の様なものが、水しぶきを上げながら現れてきた。
そこに、人がいた。
神殿らしきその建物の様なものは、半透明の壁や主柱、膜で幾層にも部屋の様な物が作られており、その中に何人も人がいた。
「相変わらず、大食漢な事だな『海月くらげ』」
そう、アヤがその建物の様なものに向かって声をかけると、ソレは一瞬フルリと揺らいだかと思うと、壁や主柱達がザァッと動き出し、セイラ達が居る所から中央に向かって一本の真っ直ぐな道が出来た。
中央には大きな天蓋付の寝台が有り、遠くてしっかりとは判別出来ないが、そこに数名人が抱き合いながら寝そべっている様に見えた。
周囲を見回すと、沢山ある小部屋の中に居る人々も、どう見ても妖しい動きをしている。
半透明の壁から透けて見えるその姿は、複数人の所はその数人で抱き合って体を擦り付け合っている様に見えるし、一人の所は、這いつくばって腰を振って、まるでショーパブのストリッパーみたいなダンスを踊っている様に見える。
「アヤ?」
セイラは若干嫌な予感がして、更にアヤに身を寄せた。
アヤがフゥとため息を付いた。
「それで良い。行くぞ、絶対に俺から離れるな。
 なるべく辺りのものに手を触れるな。
 足場が悪いが、転びそうになったら毛でも尻尾でも良いから俺を掴め」
アヤはそう言って、その不思議な蠢く建築物の中に向かって踏み出した。
「う、うん」
戸惑いながらもセイラも後に続いた。
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