寵妃にすべてを奪われ下賜された先は毒薔薇の貴公子でしたが、何故か愛されてしまいました!

ユウ

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12生きる為の戦い

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昔から良くないことは予感した。


けれど、今回だけは外れて欲しかったのに。


「姫様、どうなさいましたの」


「いえ、今回だけは自分の勘の鋭さが嫌になって」


オリヴィエ様と調査した結果、日照りは人為的なものだった。
教皇様が対処すると言ってくださったけど、完全なる平和的な解決は難しい。


被害者と加害者。
加害者側の村人達は知らないというけど、村長までも何も知らないなんてことはない。


だからこそ、どうなるか安易に想像できるのだから。


「ですが、姫様が見破ってくださらなければもっと酷い事に」

「気づくのが遅すぎたわ。私があの国にいた時に気づければ…」


違法的な行為だわ。
私が進言できれば良かったけど、私は籠の鳥状態だったので不可能でしょうね。


「姫様、ご自分を責めてはなりませんわ」

「そうね、過去を悔やんでも仕方ないわ。二度とこのような事がないように…」

「そうではなく、姫様は何故ご自分にここまで厳しくなさるのですか」


私はリーチェの言っている意味が解らない。


「どういうこと?」

「姫様は十分すぎる成果を出されました。なのに姫様はご自分を責めておられます」


「それは…」


何もできていないから。
大きな成果を出せなかったから。


「本来、今回の一件は馬鹿な真似をした者達。そして調査で気づかなかった馬鹿集団の落ち度です。姫様は短時間で真実を追求してくださったのですよ」


怒っているようにも、悲しんでいるようにも見えるリーチェはそれ以上は言わなくなった。


私は知らず知らず彼女を悲しませていたのかもしれない。
本当に何をしてもダメなのね。



「姫様、勘違いしてませんか」


「はい?」


「あー、本当に…アグナレス王国の馬鹿共を今すぐぶっ殺してやりたい」


巫女がそんなことを言っていいのかしら?
人々の平和の為に祈りる巫女様なのにそんな攻撃的な言葉を。



「とにかくですね!」


「少しいいか、エリーゼ」


タイミングよくアルバシア様が会議から戻って来たようだ。



「おかえりなさいませ」

「ただいま」


仕事を終えて部屋に戻ってくる時はこのやり取りが約束だった。


「会議の結果、君に例の儀式に参加して欲しいそうだ」

「さようですか」


「やはり、驚かないのだな」



驚くも何も、例の儀式に参加させてほしいと言ったのは私だ。
オリヴィエ様と調査していた時に聞かされたルリ様の背負う運命に私は痛々しく感じた。


アルバシア様は毒と戦い、ルリ様は炎と戦ってらっしゃる。


きっと人は生きる為に戦わざる得ないのだ。

私もあの狭い魔の巣窟で戦いながら生きて来た。

でも聖騎士様の運命はあまりにも過酷過ぎたのだから。


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