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第102話 ホッケーマスクの憎い奴
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だだだだだだだだっ
「何か騒がしいな?」
何やらドアの向こう、廊下の方で大きな音がした
「誰か走っているみたいですね」
「ああ、それも全力だな」
アラブライは、じゃあちょっくら見てくるかと言うと、ふよふよと浮かび上がり、そのままドアをすり抜けて廊下へ出ていった
(はぁ…ガチの幽霊っていたんですねぇ)
いや、まぁ分かってはいた、いたが…今まで見た事が無かったので実感が無かったのだ。こうして目の前で浮遊してドアをすり抜けられると信じない訳にはいかない…まぁ、疑っていた訳でもないのだが
「便利そうですね」
「そうでもないぞ?」
「ひゃあっ、どどどこから出て来るんですか!」
「そんな事言ってもなぁ、よっと」
アラブライはベットからひょっこりと出した頭を一度引っ込めると、勢いよくベットから飛び出し、そのまま空中でくるりと一回転した
「こうやって身軽になったはいいが、物には基本触れないし、気がついてくれる奴もいない…退屈なもんだよ、まぁ嬢ちゃんは別みたいだがな」
「はぁ、でもびっくりさせるような登場はやめてくださいよぅ」
「ははっ、悪いな、それよりも…だ」
アラブライは顎に手を当てて、ちょっと考えるように首を傾げる、予想外の出来事に面食らっている様にも見える、彼の風貌は歴戦の戦士の様なのでそれがかえって不気味に思えてしまう。杞憂だとは思うが
「廊下の音の件だが、どうやら嬢ちゃん以外に人がいるっぽいんだ、いや…こんな事はここ数年でも初めてでな、俺もちょっとビックリしている」
(凶夜さんですね…きっと)
「それなら大丈夫ですよ!きっと私の仲間です!」
「おお、そうか!それなら納得だ。って事はアイツも嬢ちゃんを探しているって事か、さっき呼び止めて置けばよかったな」
「いえ、それで彼はどちらに?」
「ああ、扉を出て、左の方だな。途中で他の部屋に入ったりしなければ通路沿いに行けば合流出来るだろ、繰り返しになるが悪霊の類がいるかもしれないから俺も一緒に行く事になるがな」
幽霊とはいえ、有名な冒険者だったというアラブライが一緒に来てくれれば心強い。それに1人でうろついても碌な事にならなそうだし、そもそも自分をここへ引きずり込んだ手の魔物の事も気になる。ここは親切に甘えよう
「ええ、助かります!それじゃ早速、行きましょう!」
「ああ、それにしてもアイツは彼氏か何かか?俺も色んな奴を見てきたが唯の仲間としたってアレはどうかと思うぞ」
「か、かか彼氏なんかじゃないですよ!って…そこまで言わなくても」
はて?自分の知っている凶夜は初対面の人間にそこまで言われる程には酷い格好をしていなかった様な、寧ろ地味目な青年だった気が…中身は最悪と言っても差し支えないけども
「いやぁ、だってな…筋骨粒々でタンクトップで武器が鉈だぞ?おまけに白いお面で顔を隠してたし、そういえば所々赤い模様が付いていたような…」
「……それ誰ですかぁああああ!?」
館にクラリの絶叫が木霊する。それを聞いた奴等が舌なめずりしたのは、また別のお話。
「何か騒がしいな?」
何やらドアの向こう、廊下の方で大きな音がした
「誰か走っているみたいですね」
「ああ、それも全力だな」
アラブライは、じゃあちょっくら見てくるかと言うと、ふよふよと浮かび上がり、そのままドアをすり抜けて廊下へ出ていった
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いや、まぁ分かってはいた、いたが…今まで見た事が無かったので実感が無かったのだ。こうして目の前で浮遊してドアをすり抜けられると信じない訳にはいかない…まぁ、疑っていた訳でもないのだが
「便利そうですね」
「そうでもないぞ?」
「ひゃあっ、どどどこから出て来るんですか!」
「そんな事言ってもなぁ、よっと」
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「こうやって身軽になったはいいが、物には基本触れないし、気がついてくれる奴もいない…退屈なもんだよ、まぁ嬢ちゃんは別みたいだがな」
「はぁ、でもびっくりさせるような登場はやめてくださいよぅ」
「ははっ、悪いな、それよりも…だ」
アラブライは顎に手を当てて、ちょっと考えるように首を傾げる、予想外の出来事に面食らっている様にも見える、彼の風貌は歴戦の戦士の様なのでそれがかえって不気味に思えてしまう。杞憂だとは思うが
「廊下の音の件だが、どうやら嬢ちゃん以外に人がいるっぽいんだ、いや…こんな事はここ数年でも初めてでな、俺もちょっとビックリしている」
(凶夜さんですね…きっと)
「それなら大丈夫ですよ!きっと私の仲間です!」
「おお、そうか!それなら納得だ。って事はアイツも嬢ちゃんを探しているって事か、さっき呼び止めて置けばよかったな」
「いえ、それで彼はどちらに?」
「ああ、扉を出て、左の方だな。途中で他の部屋に入ったりしなければ通路沿いに行けば合流出来るだろ、繰り返しになるが悪霊の類がいるかもしれないから俺も一緒に行く事になるがな」
幽霊とはいえ、有名な冒険者だったというアラブライが一緒に来てくれれば心強い。それに1人でうろついても碌な事にならなそうだし、そもそも自分をここへ引きずり込んだ手の魔物の事も気になる。ここは親切に甘えよう
「ええ、助かります!それじゃ早速、行きましょう!」
「ああ、それにしてもアイツは彼氏か何かか?俺も色んな奴を見てきたが唯の仲間としたってアレはどうかと思うぞ」
「か、かか彼氏なんかじゃないですよ!って…そこまで言わなくても」
はて?自分の知っている凶夜は初対面の人間にそこまで言われる程には酷い格好をしていなかった様な、寧ろ地味目な青年だった気が…中身は最悪と言っても差し支えないけども
「いやぁ、だってな…筋骨粒々でタンクトップで武器が鉈だぞ?おまけに白いお面で顔を隠してたし、そういえば所々赤い模様が付いていたような…」
「……それ誰ですかぁああああ!?」
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