25 / 40
2匹目の四天王
アーロン
しおりを挟む
-side アーロン-
アヤシイ侯爵家長男であり、俺様系攻略者アーロンは見てしまった。
彼の父親が、グラサンにスーツの男たちと話しているところを。
「王家の山にある、例の賽銭箱が怪しいようでして。」
「なぬ?では、例の賽銭箱をここに持ってこい。今すぐだ!」
そして、父親が犯罪者になろうとしているところを。
「例の賽銭箱がなんのことかはわからないが、きっとお金を盗み出そうとしているに違いないぜ。俺様が止めてやる。」
ちょっと頭の弱い息子であったアーロンは、家計のお金の事情に疎かったため、
侯爵という上位貴族で、金に困るはずのない彼の父親が、
金目的の盗みを行うはずが無いにも関わらず、賽銭箱の金を父親が盗もうとしていると勘違いしたみたいである。
こうして、彼は学園の敷地内を飛び出して、
王族の山に向かおうとしたのだが、彼は気づいてしまった。
自分がとてつもなく弱いことに。
俺様系のくせに、なぜか箱入り息子として育てられた彼は学園に行くまであまり外に出して貰えなかったため、
レベルアップの機会を完全に失ってしまったのだ。
「はあー。どうすりゃいいんだよ?」
そんな時、ノアとリチャードが通りかかった。彼らはこの学園でもトップクラスに強いと有名な生徒だ。
「お、お前ら。今暇か?」
リチャ「暇だ。」
ノア「ウィルとアランがいないからねー」
「なあ。俺を王家の山に連れて行ってくれないか?」
ノア「王家の山か。丁度アラン君達もいるところだねー。いいけど、なんで?」
「ぐっ…。お、俺様は多分弱いから1人では無理なんだ。」
プライドが高いと話題のアーロンがこんなに風にいうということは、只事では無いことが起こっていると分かった2人は承諾し、急いで向かうことにした。
本当に只事では無いかは、不明なのだが。
-道中-
「それで…その賽銭箱っていうのは?」
「分からない。王家の山にあるとしか…。
けど、只事では無い様子だった。」
賽銭箱がやばいらしいという情弱すぎる状態で王家の山に向かう一行。
果たして、そのまま職員に連れ戻されないか、彼らではなく周りが心配になってくる時、前方から戦闘音が聞こえてきた。
「オホホホホホホー」
女性の悲鳴?も聞こえる。
「急がないと」「ああ」「おう」
この悲鳴、急いだところで戦力になるかは微妙だと分かりつつも、アーロン達は勇敢に助けようとした。
グギャアアアアーー
ゴギャーーー
バキバキ…。ゴキ…。ドス…。
「あら、皆さまごきげんよう。」
見ると、血だらけのエミリーがいた。
血を見る機会が少なかった箱入り息子のアーロン。ドン引きである。
「あ、ああ。ごきげんよう。エミリー嬢。
流石の腕前ですね。」
ノアが驚きつつも返す。
「いえいえ、こんな雑魚、朝飯前ですわ。ところで、なぜ皆様はこんなところに?」
雑魚というのが、ゴブリンならともかく、オークキングやミノタウロスも倒れているのを見て、
なぜこの人は学園に通っているのだろう?と疑問に思った御一行であった。
-------------------------------
アヤシイ侯爵家長男であり、俺様系攻略者アーロンは見てしまった。
彼の父親が、グラサンにスーツの男たちと話しているところを。
「王家の山にある、例の賽銭箱が怪しいようでして。」
「なぬ?では、例の賽銭箱をここに持ってこい。今すぐだ!」
そして、父親が犯罪者になろうとしているところを。
「例の賽銭箱がなんのことかはわからないが、きっとお金を盗み出そうとしているに違いないぜ。俺様が止めてやる。」
ちょっと頭の弱い息子であったアーロンは、家計のお金の事情に疎かったため、
侯爵という上位貴族で、金に困るはずのない彼の父親が、
金目的の盗みを行うはずが無いにも関わらず、賽銭箱の金を父親が盗もうとしていると勘違いしたみたいである。
こうして、彼は学園の敷地内を飛び出して、
王族の山に向かおうとしたのだが、彼は気づいてしまった。
自分がとてつもなく弱いことに。
俺様系のくせに、なぜか箱入り息子として育てられた彼は学園に行くまであまり外に出して貰えなかったため、
レベルアップの機会を完全に失ってしまったのだ。
「はあー。どうすりゃいいんだよ?」
そんな時、ノアとリチャードが通りかかった。彼らはこの学園でもトップクラスに強いと有名な生徒だ。
「お、お前ら。今暇か?」
リチャ「暇だ。」
ノア「ウィルとアランがいないからねー」
「なあ。俺を王家の山に連れて行ってくれないか?」
ノア「王家の山か。丁度アラン君達もいるところだねー。いいけど、なんで?」
「ぐっ…。お、俺様は多分弱いから1人では無理なんだ。」
プライドが高いと話題のアーロンがこんなに風にいうということは、只事では無いことが起こっていると分かった2人は承諾し、急いで向かうことにした。
本当に只事では無いかは、不明なのだが。
-道中-
「それで…その賽銭箱っていうのは?」
「分からない。王家の山にあるとしか…。
けど、只事では無い様子だった。」
賽銭箱がやばいらしいという情弱すぎる状態で王家の山に向かう一行。
果たして、そのまま職員に連れ戻されないか、彼らではなく周りが心配になってくる時、前方から戦闘音が聞こえてきた。
「オホホホホホホー」
女性の悲鳴?も聞こえる。
「急がないと」「ああ」「おう」
この悲鳴、急いだところで戦力になるかは微妙だと分かりつつも、アーロン達は勇敢に助けようとした。
グギャアアアアーー
ゴギャーーー
バキバキ…。ゴキ…。ドス…。
「あら、皆さまごきげんよう。」
見ると、血だらけのエミリーがいた。
血を見る機会が少なかった箱入り息子のアーロン。ドン引きである。
「あ、ああ。ごきげんよう。エミリー嬢。
流石の腕前ですね。」
ノアが驚きつつも返す。
「いえいえ、こんな雑魚、朝飯前ですわ。ところで、なぜ皆様はこんなところに?」
雑魚というのが、ゴブリンならともかく、オークキングやミノタウロスも倒れているのを見て、
なぜこの人は学園に通っているのだろう?と疑問に思った御一行であった。
-------------------------------
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
125
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる