15 / 20
15
しおりを挟む
「……ジオ、ジオルクス。私の愛しい子」
二人で寝台の上に横になり、私がジオの頭を抱きかかえるような形になっていた。ジオの頭を私の胸に押し付けて、撫でる。こんな風に眠るのは、何年ぶりのことだろうか。多幸感に全身が浸る。数時間前までの絶望が嘘のようだ。
「幸せすぎて、死にそうだ」
私に抱きしめられながら、ジオがぼそりとそんな言葉を漏らす。腕の中の愛しい子は、目を閉じてにこにことしていた。私も、幸せすぎて恐ろしさを感じるほどだった。
「それは困る。長生きして、私と共に生きてくれるんだろう?」
「そうでした」
ジオの額に口付けをする。穏やかで、幸福な時が流れていた。
「俺たち、これで番になったんですよね?」
「そう、だな。……私たちの慣習では、名を明かしあえば番になる。けれど、森の賢者としては、どうするのが良いのだろう?」
「さぁ。俺は、貴方が納得した形になればそれでいいので、俺たちの慣習のことは放っておきましょう」
森の賢者として、それで良いのだろうか、と思いつつも本人が気にしていないのであれば、まあ良いか、と私も適当に流す。私とジオが番になった、という事実と自覚が何よりも大切なのだ。
「……体、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ」
「何か、軟膏とか塗った方がいいのかも」
ジオルクスの手が、私の腰を優しく撫でる。その手つきは、あまりにも優しかった。心配性なジオが微笑ましくて、ふふ、と笑いを零してしまう。
「今度は、しっかりと慣らしてもらわないと」
「任せてください」
無理やりな挿入で、私の孔は少しばかり裂け、血が滲んでいた。けれど、それはジオが気に病むような事柄ではない。これから、丁寧にしてもらえれば私は十分だった。
「ジオのものは……その、私が受け入れるには、随分と大きいから」
「そう……ですよね。しっかり解します」
森の賢者のものは、我々の種族のものよりも大きく、十分に解さなければ再び傷を負うだけだ。けれど、しっかり解して慣らせば、受け入れることが出来ると思う。愛するジオのものなのだから、私はなんとしてでも彼を受け止めたかった。
「……っ!」
決意を固めていた私の体に、衝撃が走る。胸のあたりを鼻先で撫でられたのだ。そして、それが丁度、胸の突起を掠めてぞくりとした感覚が背を撫でた。ぐりぐりと、鼻先で敏感なところを押し潰されて、変な声が出そうになる。
「ジオ……?」
「貴方に、ハルに触れたいんです。……痛いことはしないから……、駄目ですか?」
上目使いでジオルクスが懇願する。熱の篭った双眸だった。そんな目で見つめられたら、私は断れない。
「……痛くないなら」
痛くないなら、良いよ。そう言おうとしたのに、最後の言葉を口にする前にジオが動いた。寝間着の前を閉じていた紐を咥えて解き、私の胸を晒す。平らで、何の面白味もない体に、ジオは頬を摺り寄せた。くすぐったくて身じろぎする。
「あ……っ、……ん、ぅ」
胸の先端にジオの舌先が触れる。胸全体を舐められて、ぐりぐりと突起を押し潰された。慌てて、手で口を押えようとするが、その手首を掴まれジオに阻止された。情けない声が漏れていく。
足の指先にまで力を込めて耐えているというのに、ジオは私を翻弄するようなことばかりをした。思い切り胸を吸い上げたり、指で摘まんだり、僅かに噛んで引っ張ったり。あまりにも同じことを繰り返すので、次第に胸がじんじんと痛みだした。甘い痛みと、激しい快楽に弄ばれて私は瞳から涙を零す。
「痛いことは、しないって言ったのに……っ」
「あっ、ご、ごめんなさい! もうしません!」
慌てて動きを止めたジオルクスは、私に寝間着を着せて、今度は私を抱きしめる形で横になった。私よりもうんと大きな体に包まれて、とても心地よい。世界で一番、心が安らぐ腕の中だった。
二人で寝台の上に横になり、私がジオの頭を抱きかかえるような形になっていた。ジオの頭を私の胸に押し付けて、撫でる。こんな風に眠るのは、何年ぶりのことだろうか。多幸感に全身が浸る。数時間前までの絶望が嘘のようだ。
「幸せすぎて、死にそうだ」
私に抱きしめられながら、ジオがぼそりとそんな言葉を漏らす。腕の中の愛しい子は、目を閉じてにこにことしていた。私も、幸せすぎて恐ろしさを感じるほどだった。
「それは困る。長生きして、私と共に生きてくれるんだろう?」
「そうでした」
ジオの額に口付けをする。穏やかで、幸福な時が流れていた。
「俺たち、これで番になったんですよね?」
「そう、だな。……私たちの慣習では、名を明かしあえば番になる。けれど、森の賢者としては、どうするのが良いのだろう?」
「さぁ。俺は、貴方が納得した形になればそれでいいので、俺たちの慣習のことは放っておきましょう」
森の賢者として、それで良いのだろうか、と思いつつも本人が気にしていないのであれば、まあ良いか、と私も適当に流す。私とジオが番になった、という事実と自覚が何よりも大切なのだ。
「……体、大丈夫ですか?」
「大丈夫だよ」
「何か、軟膏とか塗った方がいいのかも」
ジオルクスの手が、私の腰を優しく撫でる。その手つきは、あまりにも優しかった。心配性なジオが微笑ましくて、ふふ、と笑いを零してしまう。
「今度は、しっかりと慣らしてもらわないと」
「任せてください」
無理やりな挿入で、私の孔は少しばかり裂け、血が滲んでいた。けれど、それはジオが気に病むような事柄ではない。これから、丁寧にしてもらえれば私は十分だった。
「ジオのものは……その、私が受け入れるには、随分と大きいから」
「そう……ですよね。しっかり解します」
森の賢者のものは、我々の種族のものよりも大きく、十分に解さなければ再び傷を負うだけだ。けれど、しっかり解して慣らせば、受け入れることが出来ると思う。愛するジオのものなのだから、私はなんとしてでも彼を受け止めたかった。
「……っ!」
決意を固めていた私の体に、衝撃が走る。胸のあたりを鼻先で撫でられたのだ。そして、それが丁度、胸の突起を掠めてぞくりとした感覚が背を撫でた。ぐりぐりと、鼻先で敏感なところを押し潰されて、変な声が出そうになる。
「ジオ……?」
「貴方に、ハルに触れたいんです。……痛いことはしないから……、駄目ですか?」
上目使いでジオルクスが懇願する。熱の篭った双眸だった。そんな目で見つめられたら、私は断れない。
「……痛くないなら」
痛くないなら、良いよ。そう言おうとしたのに、最後の言葉を口にする前にジオが動いた。寝間着の前を閉じていた紐を咥えて解き、私の胸を晒す。平らで、何の面白味もない体に、ジオは頬を摺り寄せた。くすぐったくて身じろぎする。
「あ……っ、……ん、ぅ」
胸の先端にジオの舌先が触れる。胸全体を舐められて、ぐりぐりと突起を押し潰された。慌てて、手で口を押えようとするが、その手首を掴まれジオに阻止された。情けない声が漏れていく。
足の指先にまで力を込めて耐えているというのに、ジオは私を翻弄するようなことばかりをした。思い切り胸を吸い上げたり、指で摘まんだり、僅かに噛んで引っ張ったり。あまりにも同じことを繰り返すので、次第に胸がじんじんと痛みだした。甘い痛みと、激しい快楽に弄ばれて私は瞳から涙を零す。
「痛いことは、しないって言ったのに……っ」
「あっ、ご、ごめんなさい! もうしません!」
慌てて動きを止めたジオルクスは、私に寝間着を着せて、今度は私を抱きしめる形で横になった。私よりもうんと大きな体に包まれて、とても心地よい。世界で一番、心が安らぐ腕の中だった。
10
あなたにおすすめの小説
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
冷血宰相の秘密は、ただひとりの少年だけが知っている
春夜夢
BL
「――誰にも言うな。これは、お前だけが知っていればいい」
王国最年少で宰相に就任した男、ゼフィルス=ル=レイグラン。
冷血無慈悲、感情を持たない政の化け物として恐れられる彼は、
なぜか、貧民街の少年リクを城へと引き取る。
誰に対しても一切の温情を見せないその男が、
唯一リクにだけは、優しく微笑む――
その裏に隠された、王政を揺るがす“とある秘密”とは。
孤児の少年が踏み入れたのは、
権謀術数渦巻く宰相の世界と、
その胸に秘められた「決して触れてはならない過去」。
これは、孤独なふたりが出会い、
やがて世界を変えていく、
静かで、甘くて、痛いほど愛しい恋の物語。
【本編完結】転生したら、チートな僕が世界の男たちに溺愛される件
表示されませんでした
BL
ごく普通のサラリーマンだった織田悠真は、不慮の事故で命を落とし、ファンタジー世界の男爵家の三男ユウマとして生まれ変わる。
病弱だった前世のユウマとは違い、転生した彼は「創造魔法」というチート能力を手にしていた。
この魔法は、ありとあらゆるものを生み出す究極の力。
しかし、その力を使うたび、ユウマの体からは、男たちを狂おしいほどに惹きつける特殊なフェロモンが放出されるようになる。
ユウマの前に現れるのは、冷酷な魔王、忠実な騎士団長、天才魔法使い、ミステリアスな獣人族の王子、そして実の兄と弟。
強大な力と魅惑のフェロモンに翻弄されるユウマは、彼らの熱い視線と独占欲に囲まれ、愛と欲望が渦巻くハーレムの中心に立つことになる。
これは、転生した少年が、最強のチート能力と最強の愛を手に入れるまでの物語。
甘く、激しく、そして少しだけ危険な、ユウマのハーレム生活が今、始まる――。
本編完結しました。
続いて閑話などを書いているので良かったら引き続きお読みください
鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる
結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。
冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。
憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。
誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。
鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。
異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる
七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。
だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。
そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。
唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。
優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。
穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。
――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる