103 / 138
第三話 第三章
第二節
しおりを挟む
「そう言えばお婆様。師匠の居る『社』と言うのは一体どのような場所なのでしょうか?」
夜明けまで戦いの傷を休めてから大和を迎えに行くことになったエイプリルと三笠。
道中である少々険しめの山道にフッドから受けた傷が少々響いているが、耐えつつ歩くエイプリル。その中で三笠に尋ねる。
「ああ、そう言えば戦いの前で余計な考えをしないようにときちんと説明していなかったわね」
「うぃ、何とか勝利することも出来ましたし…そろそろ良いかと思いまして……」
「そりゃそうね……それじゃあ『社』について説明しながら行こうかね…」
そう言って三笠は『社』について説明を始めてくれた。
『社』
それは三笠や大和が修得した体術。その某体術の流派における精神修練の一つである。
内容はとても単純、光や音すらも届かない空間に入り瞑想して過ごす。ただそれだけである。
「修業期間は最短で5日間。5日を過ぎたら修めたと見なされて外に出る事が出来るわ」
「その空間で過ごすだけなのでしょうか?ただ何もせず?…」
「今簡単かも?って思っちゃった?でもそうは問屋が卸さないのよねぇ…」
光も音も届かない何もない空間で過ごす。何も見えない何も聞こえない空間は嫌でも自分の感覚を…精神を…魂を…剥き出しにする。
剥き出しのそれらはふとした影響でその在り様は一気に変わってしまう可能性がある。
「それに『社』は流派の方針で最も不浄の場所。いわば負の感情や気が渦巻いている場所に建てないといけないの……」
その場所に居るだけで様々な負の情念と向き合わなければならない。しかもむき出しとなった精神で…である。
「更に『社』は時間の流れが歪んでいる。5日間の修行だけれど体感の時間は10倍。50日間程度に感じるわ」
「ッツ!!?」
それにより苦痛は想像を超え、精神や魂の弱い者は発狂して自害するか廃人となる可能性があるのである。
「だから遺書のようなモノを書かせる必要があるのよ…まあエイプリルちゃんの激励の手紙になっちゃったけれどね」
故にこの『社』は精神修練においては最難関と呼ばれる修行なのである。
「お婆様、『社』の方向はどちらに?」
「もうすぐそこよ、この山道の通りに進めば迷いもしないわ」
「うぃ、ありがとうございます!」
「あっ、エイプリルちゃん!?」
三笠に頭を下げて足を速めたエイプリル。
尊敬する師匠が何もないだろうという事は信じている。
しかし、まさかそれ程まで過酷な修行を行っていたとは…。
それもおくびに出さずに自分を激励してくれたという事に否が応でも足が進む。
足を速めた事もありすぐに『社』と思わしき場所に到着したエイプリル。
まるで洞穴の様な外観であり、入り口上部にかかったしめ縄と錠で閉じられた扉が『社』としての体裁を保っているようであった。
「師匠ッ!?大丈夫ですか師匠っ!!」
入り口前で思わず叫んでいたエイプリル。修行中なのにこんなに騒ぎ立てるのは迷惑だろうが咄嗟で仕方が無かった。
だがエイプリルの声に何の反応も無い。
「師匠ッ!師匠ッ!!」
今度は扉を叩いたエイプリル。それでも何の反応がない。
「まさか……」
思わず最悪の想像が頭をよぎったエイプリル。続いて叫び続ける。
「師匠ッ!エイプリルです師匠ッ!!師匠の激励もあり何とか勝利することが出来ました!!」
「…………」
「ですが、トワの【星団】も動き出し、コレからさらに過酷になっていきます!師匠の力が必要不可欠ですッ!!」
「…………………………」
「ですからお願いですッ!戻って来て下さい師匠ッ!!」
叫んだエイプリル。
すると扉の向こうから声が聞こえた。
「…ちぃっと下がってくれよ……」
「ッ!…うぃ!!」
それは待ち焦がれた声。エイプリルは嬉しそうに頷くと言われた通り扉から離れる。
次の瞬間、バゴンッ!!という炸裂音。同時に錠前が扉と共に綺麗に吹き飛んだ。
そして……。
「あ~~~~っ!!日の光気ん持ちィイイイイイイ!!」
中から大和が笑顔で現れた。
「師匠!師匠ッ!ししょぉぉう!!」
「おおエイプリル。お久しぶり!」
軽い感じでエイプリルに手を挙げた大和。無精に髭が伸び、服がボロボロの状況であったが元気そうである。
エイプリルはそんな大和の姿を見て思わず抱き着いた。
「師匠!何ともないのですか!?お身体は!?」
「ん?おお…文字通りピンピンよ!むしろ頭も体も含め絶好調!モヤ一つすら無ぇ!」
「よかった…」
おこがましいと思いつつもエイプリルは安堵する。
「それよりもエイプリルが元気にここに居るって事は……」
「うぃ?」
「無事に勝ったんだな……さっすが俺の弟子♪」
「し、師匠っ!?何をッ…」
不意にエイプリルの頭に手を置いた大和。そのまま優しく撫で始める。
「弟子の大事な一戦に立ち会う事が出来なかったからな…こうさせてくれ……本当によくやったな」
「ッ……うぃ、えへへ……」
大和の言葉に顔を綻ばせたエイプリル。
そこにようやく三笠が追い付いた。
「無事にやり切ったみたいねぇ」
「おお婆ちゃん。婆ちゃんもお久しぶり~……それよりもエイプリルを見てもらってありがとうな」
「いいのよぉ、婆ちゃんも楽しかったし……【演目】も完成させて、それで敵を撃破したエイプリルちゃん見せたかったわぁ」
「遂にかエイプリル!?スゲェ!!!」
「うぃ、まだまだ発展途上ですが何とか……えへへへ~…」
「それに大和ちゃん。貴方も『社』を経て相当強くなったようね、動きを見なくとも纏う気配だけで十二分に理解出来るわ」
「ん、そうだろ」
笑みを浮かべながら自信満々に頷いた大和。見た目は変わらないがこれまでの大和と比べると明らかに濃く強い威圧感。いよいよ深く底が全く見えなくなったと感じたエイプリルが身震いするほどであった。
「心配すんなエイプリル。俺は俺よ…」
「う、うぃ!」
恐れを感じていたエイプリルを宥めた大和。
「それよりも腹が減ったなぁ~『社』の中水すらも無かったからなァ」
「ふふッ…そうだったわね、じゃあ戻って朝食としましょうか……採れたての食材を使った豪勢なモノにしましょ」
三笠の提案に大和は「そりゃあ良い」と笑った。
夜明けまで戦いの傷を休めてから大和を迎えに行くことになったエイプリルと三笠。
道中である少々険しめの山道にフッドから受けた傷が少々響いているが、耐えつつ歩くエイプリル。その中で三笠に尋ねる。
「ああ、そう言えば戦いの前で余計な考えをしないようにときちんと説明していなかったわね」
「うぃ、何とか勝利することも出来ましたし…そろそろ良いかと思いまして……」
「そりゃそうね……それじゃあ『社』について説明しながら行こうかね…」
そう言って三笠は『社』について説明を始めてくれた。
『社』
それは三笠や大和が修得した体術。その某体術の流派における精神修練の一つである。
内容はとても単純、光や音すらも届かない空間に入り瞑想して過ごす。ただそれだけである。
「修業期間は最短で5日間。5日を過ぎたら修めたと見なされて外に出る事が出来るわ」
「その空間で過ごすだけなのでしょうか?ただ何もせず?…」
「今簡単かも?って思っちゃった?でもそうは問屋が卸さないのよねぇ…」
光も音も届かない何もない空間で過ごす。何も見えない何も聞こえない空間は嫌でも自分の感覚を…精神を…魂を…剥き出しにする。
剥き出しのそれらはふとした影響でその在り様は一気に変わってしまう可能性がある。
「それに『社』は流派の方針で最も不浄の場所。いわば負の感情や気が渦巻いている場所に建てないといけないの……」
その場所に居るだけで様々な負の情念と向き合わなければならない。しかもむき出しとなった精神で…である。
「更に『社』は時間の流れが歪んでいる。5日間の修行だけれど体感の時間は10倍。50日間程度に感じるわ」
「ッツ!!?」
それにより苦痛は想像を超え、精神や魂の弱い者は発狂して自害するか廃人となる可能性があるのである。
「だから遺書のようなモノを書かせる必要があるのよ…まあエイプリルちゃんの激励の手紙になっちゃったけれどね」
故にこの『社』は精神修練においては最難関と呼ばれる修行なのである。
「お婆様、『社』の方向はどちらに?」
「もうすぐそこよ、この山道の通りに進めば迷いもしないわ」
「うぃ、ありがとうございます!」
「あっ、エイプリルちゃん!?」
三笠に頭を下げて足を速めたエイプリル。
尊敬する師匠が何もないだろうという事は信じている。
しかし、まさかそれ程まで過酷な修行を行っていたとは…。
それもおくびに出さずに自分を激励してくれたという事に否が応でも足が進む。
足を速めた事もありすぐに『社』と思わしき場所に到着したエイプリル。
まるで洞穴の様な外観であり、入り口上部にかかったしめ縄と錠で閉じられた扉が『社』としての体裁を保っているようであった。
「師匠ッ!?大丈夫ですか師匠っ!!」
入り口前で思わず叫んでいたエイプリル。修行中なのにこんなに騒ぎ立てるのは迷惑だろうが咄嗟で仕方が無かった。
だがエイプリルの声に何の反応も無い。
「師匠ッ!師匠ッ!!」
今度は扉を叩いたエイプリル。それでも何の反応がない。
「まさか……」
思わず最悪の想像が頭をよぎったエイプリル。続いて叫び続ける。
「師匠ッ!エイプリルです師匠ッ!!師匠の激励もあり何とか勝利することが出来ました!!」
「…………」
「ですが、トワの【星団】も動き出し、コレからさらに過酷になっていきます!師匠の力が必要不可欠ですッ!!」
「…………………………」
「ですからお願いですッ!戻って来て下さい師匠ッ!!」
叫んだエイプリル。
すると扉の向こうから声が聞こえた。
「…ちぃっと下がってくれよ……」
「ッ!…うぃ!!」
それは待ち焦がれた声。エイプリルは嬉しそうに頷くと言われた通り扉から離れる。
次の瞬間、バゴンッ!!という炸裂音。同時に錠前が扉と共に綺麗に吹き飛んだ。
そして……。
「あ~~~~っ!!日の光気ん持ちィイイイイイイ!!」
中から大和が笑顔で現れた。
「師匠!師匠ッ!ししょぉぉう!!」
「おおエイプリル。お久しぶり!」
軽い感じでエイプリルに手を挙げた大和。無精に髭が伸び、服がボロボロの状況であったが元気そうである。
エイプリルはそんな大和の姿を見て思わず抱き着いた。
「師匠!何ともないのですか!?お身体は!?」
「ん?おお…文字通りピンピンよ!むしろ頭も体も含め絶好調!モヤ一つすら無ぇ!」
「よかった…」
おこがましいと思いつつもエイプリルは安堵する。
「それよりもエイプリルが元気にここに居るって事は……」
「うぃ?」
「無事に勝ったんだな……さっすが俺の弟子♪」
「し、師匠っ!?何をッ…」
不意にエイプリルの頭に手を置いた大和。そのまま優しく撫で始める。
「弟子の大事な一戦に立ち会う事が出来なかったからな…こうさせてくれ……本当によくやったな」
「ッ……うぃ、えへへ……」
大和の言葉に顔を綻ばせたエイプリル。
そこにようやく三笠が追い付いた。
「無事にやり切ったみたいねぇ」
「おお婆ちゃん。婆ちゃんもお久しぶり~……それよりもエイプリルを見てもらってありがとうな」
「いいのよぉ、婆ちゃんも楽しかったし……【演目】も完成させて、それで敵を撃破したエイプリルちゃん見せたかったわぁ」
「遂にかエイプリル!?スゲェ!!!」
「うぃ、まだまだ発展途上ですが何とか……えへへへ~…」
「それに大和ちゃん。貴方も『社』を経て相当強くなったようね、動きを見なくとも纏う気配だけで十二分に理解出来るわ」
「ん、そうだろ」
笑みを浮かべながら自信満々に頷いた大和。見た目は変わらないがこれまでの大和と比べると明らかに濃く強い威圧感。いよいよ深く底が全く見えなくなったと感じたエイプリルが身震いするほどであった。
「心配すんなエイプリル。俺は俺よ…」
「う、うぃ!」
恐れを感じていたエイプリルを宥めた大和。
「それよりも腹が減ったなぁ~『社』の中水すらも無かったからなァ」
「ふふッ…そうだったわね、じゃあ戻って朝食としましょうか……採れたての食材を使った豪勢なモノにしましょ」
三笠の提案に大和は「そりゃあ良い」と笑った。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
そして愛は突然に
志波 連
ファンタジー
ゴールディ王国第二王子アルバートの婚約者であったローズ・ブラッド侯爵令嬢が、交易拡大の条件の一つとして隣国に嫁ぐことが決まった。
優秀ではあるが、側妃腹である第一王子との次期王争いのため、第二王子アルバートの婚約者を急いで決めたい生母である王妃の策略により、家格的に見合う未婚女性としてブロン侯爵家の長女シェリーが選ばれる。
シェリーにはイーサンというシルバー伯爵家嫡男という婚約者があり、半年後には結婚する予定だったにも関わらず、王妃の願いにより王命という形で、第二王子との結婚を押し付けられてしまう。
愛し合うシェリーとイーサンは泣いて抵抗するが、騎士として王宮に勤めていたイーサンに辺境の戦地へ送られてしまった。
シェリーの輿入れ準備が進む中、イーサンが戦闘中に死亡したという情報がもたらされた。
全てを諦めたシェリーは第二王子妃となり、王子妃業務に忙しい毎日を受け入れた。
ある日、隣国皇太子と離婚したローズもいつの間にか戻っており、アルバートと逢瀬を重ねているという。
その後、あれほど愛していたイーサンが生きていることを知ったシェリーは激しく動揺するのだった。
R指定は保険です
小説家になろうおよびカクヨムでも公開しています
神様 なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか
佐藤醤油
ファンタジー
主人公を神様が転生させたが上手くいかない。
最初は生まれる前に死亡。次は生まれた直後に親に捨てられ死亡。ネズミにかじられ死亡。毒キノコを食べて死亡。何度も何度も転生を繰り返すのだが成功しない。
「神様、もう少し暮らしぶりの良いところに転生できないのですか」
そうして転生を続け、ようやく王家に生まれる事ができた。
さあ、この転生は成功するのか?
注:ギャグ小説ではありません。
最後まで投稿して公開設定もしたので、完結にしたら公開前に完結になった。
なんで?
坊、投稿サイトは公開まで完結にならないのに。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
子爵令嬢マーゴットは学園で無双する〜喋るミノカサゴ、最強商人の男爵令嬢キャスリーヌ、時々神様とお兄様も一緒
かざみはら まなか
ファンタジー
相棒の喋るミノカサゴ。
友人兼側近の男爵令嬢キャスリーヌと、国を出て、魔法立国と評判のニンデリー王立学園へ入学した12歳の子爵令嬢マーゴットが主人公。
国を出る前に、学園への案内を申し出てきた学校のOBに利用されそうになり、OBの妹の伯爵令嬢を味方に引き入れ、OBを撃退。
ニンデリー王国に着いてみると、寮の部屋を横取りされていた。
初登校日。
学生寮の問題で揉めたために平民クラスになったら、先生がトラブル解決を押し付けようとしてくる。
入学前に聞いた学校の評判と違いすぎるのは、なぜ?
マーゴットは、キャスリーヌと共に、勃発するトラブル、策略に毅然と立ち向かう。
ニンデリー王立学園の評判が実際と違うのは、ニンデリー王国に何か原因がある?
剣と魔法と呪術があり、神も霊も、ミノカサゴも含めて人外は豊富。
ジュゴンが、学園で先生をしていたりする。
マーゴットは、コーハ王国のガラン子爵家当主の末っ子長女。上に4人の兄がいる。
学園でのマーゴットは、特注品の鞄にミノカサゴを入れて持ち歩いている。
最初、喋るミノカサゴの出番は少ない。
※ニンデリー王立学園は、学生1人1人が好きな科目を選択して受講し、各自の専門を深めたり、研究に邁進する授業スタイル。
※転生者は、同級生を含めて複数いる。
※主人公マーゴットは、最強。
※主人公マーゴットと幼馴染みのキャスリーヌは、学園で恋愛をしない。
※学校の中でも外でも活躍。
この度異世界に転生して貴族に生まれ変わりました
okiraku
ファンタジー
地球世界の日本の一般国民の息子に生まれた藤堂晴馬は、生まれつきのエスパーで透視能力者だった。彼は親から独立してアパートを借りて住みながら某有名国立大学にかよっていた。4年生の時、酔っ払いの無免許運転の車にはねられこの世を去り、異世界アールディアのバリアス王国貴族の子として転生した。幸せで平和な人生を今世で歩むかに見えたが、国内は王族派と貴族派、中立派に分かれそれに国王が王位継承者を定めぬまま重い病に倒れ王子たちによる王位継承争いが起こり国内は不安定な状態となった。そのため貴族間で領地争いが起こり転生した晴馬の家もまきこまれ領地を失うこととなるが、もともと転生者である晴馬は逞しく生き家族を支えて生き抜くのであった。
超人が異世界に転生したら
ペペロン
ファンタジー
事故に遭い死んでしまった超人、工藤春輝は、グラン・フォン・クルセイドとして、異世界に転生する。
前世でさえも超人であった春輝(グラン)だったが沢山の加護を授かって転生したため、チートな存在に・・・
でも神様達から「自由に生きて良い」と言われたので自重なんてしません!!
主人公最強!!異世界ファンタジー
初投稿、不定期更新
コメント、アドバイスお待ちしております。
鉱夫剣を持つ 〜ツルハシ振ってたら人類最強の肉体を手に入れていた〜
犬斗
ファンタジー
〜転生なし、スキルなし、魔法なし、勇者も魔王もいない異世界ファンタジー〜
危険なモンスターが生態系の頂点に君臨。
蔓延る詐欺、盗賊、犯罪組織。
人の命は軽く殺伐とした世界。
冒険者がモンスターを狩り、騎士団が犯罪を取り締まる。
人々は商売で金を稼ぎ、たくましく生きていく。
そんな現実とは隔離された世界で最も高い山に、一人で暮らす心優しい青年鉱夫。
青年はひたすら鉱石を採掘し、市場で売って生計を立てる。
だが、人が生きていけない高度でツルハシを振り続けた結果、無意識に身体が鍛えられ人類最強の肉体を手に入れていた。
自分の能力には無自覚で、日々採掘しては鉱石を売り、稼いだ金でたまの贅沢をして満足する青年。
絶世の美女との偶然の出会いから、真面目な青年鉱夫の人生は急展開。
人智を超えた肉体と、鉱石やモンスターの素材でクラフトした装備や道具で活躍していく。
そして素朴な鉱夫青年は、素晴らしい仲間に支えられて世界へ羽ばたく。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
最強の異世界やりすぎ旅行記
萩場ぬし
ファンタジー
主人公こと小鳥遊 綾人(たかなし あやと)はある理由から毎日のように体を鍛えていた。
そんなある日、突然知らない真っ白な場所で目を覚ます。そこで綾人が目撃したものは幼い少年の容姿をした何か。そこで彼は告げられる。
「なんと! 君に異世界へ行く権利を与えようと思います!」
バトルあり!笑いあり!ハーレムもあり!?
最強が無双する異世界ファンタジー開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる