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マジマジと見るわけにもいかないが、チラッと見ると瞳の色がダークブラウンの瞳になっているのに気がついた。
「夜神中佐、瞳がいつもと違いますね?カラコンですか」
「外に出るときはいつもカラコンだよ。コンタクトはあまり好きじゃないから普段はしてないの。それに街の中をあの目で歩くと、色々と見られるからね」
夜神は少しだけ困った感じで質問に答える。
確かにと思った。そして、過去に色々あったんだろう・・・・
庵は納得した顔でうなづいていた。
「夜神中佐、本日は庵学生と何処に行かれるんですか?」
学生の一人が夜神に尋ねてくる。周りにいる学生も、物凄い興味の眼差しで夜神を見てくる。
数名は恨みつらみを含んだ眼差しを庵に向ける。
「私のちょっとした用事と、後は庵君に帰ってきてから聞いてみるといいよ」
「用事ですか・・・・・・分かりました!あとは帰宅した庵学生に聞いてみます」
庵に向けて「マジで羨ましいんですけど!後で覚えてろよ!!」的な顔を全員に向けられ庵は既に行くことを少し後悔し始めた。
だが、行くと言った以上行かなければならない。それに嵐山大佐に線香とお礼を言いたいのは本心だ。
皆の顔を見て「お手柔らかにお願いします。いや、マジで!」と顔で訴えておく
「皆もそろそろ、教育係の所に行ったほうがいいんじゃないの?時間大丈夫?」
夜神は時計を見て、学生達に確認する
「ありがとうございます。そろそろ自分達は行きます。夜神中佐も行ってらっしゃい」
「うん、ありがとう。行ってくるね。庵君そろそろ行こうか?」
「そうですね。早く行かないと帰りが遅くなりますからね」
この、恨みつらみの目線から早く逃げたいので、夜神に「早く」を強調して歩き出す
学生達は「ズルい!!」と思いながらも、二人を見送って、自分達の予定を進めるためそれぞれの場所に向って歩き出した。
夜神と庵は一定の距離を保って歩いていく。移動はバスを使うことを聞いたので、最寄りのバス停までいく。
そしてバスに乗り後ろの席に並んで座る。
「先生の所に行くのは久しぶりなんだ。色々あったから足が遠のいてしまってたの。教育係とかするなんて思ってもいなかったから、それの報告とか色々したいと思って」
「お忙しいですからね中佐は。でもまさか、嵐山大佐と御縁があるとは思ってもなかったです」
「庵君も先生に助けられた一人なんだね。不思議な縁だね」
先生程の軍人なら、助けた人は多いだろう。
その中の一つの縁で庵と夜神は出会い教育係になった。
「もし会えるのであれば、ずっとお礼を言いたかったんです。高校生のとき父と一緒にいるときに、吸血鬼に襲われたんです。その時に助けてくれたのが嵐山大佐でした。父は残念ながら亡くなりましが・・・・・そして軍にスカウトされて軍大学に行く事にしたんです」
「そうなんだ。辛いのに教えてくれてありがとう。先生は私が小さいときに出会ったんだ。私の住んでる集落に吸血鬼の「狩り」があってね、私だけ生き残ったの。その時助けてくれたのが先生と、長谷部室長なんだ。そして、先生は私を養子にしてくれてね、そこから剣術とか軍人にとって必要なものを色々と教えてくれたの」
「・・・・・夜神中佐も大変だったんですね」
お互い辛い過去を思い出し、少し空気が重たくなる
「先生にお互いの近況報告しよう。そしてどこかでお昼食べようか?何食べたい」
夜神はこれ以上重たくなるのは御免だと思い、話題を変える。
庵も同じ事を思ったのか、同じように明るく振る舞い
「たまにはジャンクなものとか食べたくないですか?ハンバーガーとか久しぶりに食べたくなりました」
「いいね!お昼は決まりだね」
「ポテトと炭酸は外せませんね」
「分かる!ケチャップとか意味もなくつけたくなるんだよね~」
「同じです!」
ハンバーガー談議をしていると、いつの間にか目的の場所についていた。
「夜神中佐、瞳がいつもと違いますね?カラコンですか」
「外に出るときはいつもカラコンだよ。コンタクトはあまり好きじゃないから普段はしてないの。それに街の中をあの目で歩くと、色々と見られるからね」
夜神は少しだけ困った感じで質問に答える。
確かにと思った。そして、過去に色々あったんだろう・・・・
庵は納得した顔でうなづいていた。
「夜神中佐、本日は庵学生と何処に行かれるんですか?」
学生の一人が夜神に尋ねてくる。周りにいる学生も、物凄い興味の眼差しで夜神を見てくる。
数名は恨みつらみを含んだ眼差しを庵に向ける。
「私のちょっとした用事と、後は庵君に帰ってきてから聞いてみるといいよ」
「用事ですか・・・・・・分かりました!あとは帰宅した庵学生に聞いてみます」
庵に向けて「マジで羨ましいんですけど!後で覚えてろよ!!」的な顔を全員に向けられ庵は既に行くことを少し後悔し始めた。
だが、行くと言った以上行かなければならない。それに嵐山大佐に線香とお礼を言いたいのは本心だ。
皆の顔を見て「お手柔らかにお願いします。いや、マジで!」と顔で訴えておく
「皆もそろそろ、教育係の所に行ったほうがいいんじゃないの?時間大丈夫?」
夜神は時計を見て、学生達に確認する
「ありがとうございます。そろそろ自分達は行きます。夜神中佐も行ってらっしゃい」
「うん、ありがとう。行ってくるね。庵君そろそろ行こうか?」
「そうですね。早く行かないと帰りが遅くなりますからね」
この、恨みつらみの目線から早く逃げたいので、夜神に「早く」を強調して歩き出す
学生達は「ズルい!!」と思いながらも、二人を見送って、自分達の予定を進めるためそれぞれの場所に向って歩き出した。
夜神と庵は一定の距離を保って歩いていく。移動はバスを使うことを聞いたので、最寄りのバス停までいく。
そしてバスに乗り後ろの席に並んで座る。
「先生の所に行くのは久しぶりなんだ。色々あったから足が遠のいてしまってたの。教育係とかするなんて思ってもいなかったから、それの報告とか色々したいと思って」
「お忙しいですからね中佐は。でもまさか、嵐山大佐と御縁があるとは思ってもなかったです」
「庵君も先生に助けられた一人なんだね。不思議な縁だね」
先生程の軍人なら、助けた人は多いだろう。
その中の一つの縁で庵と夜神は出会い教育係になった。
「もし会えるのであれば、ずっとお礼を言いたかったんです。高校生のとき父と一緒にいるときに、吸血鬼に襲われたんです。その時に助けてくれたのが嵐山大佐でした。父は残念ながら亡くなりましが・・・・・そして軍にスカウトされて軍大学に行く事にしたんです」
「そうなんだ。辛いのに教えてくれてありがとう。先生は私が小さいときに出会ったんだ。私の住んでる集落に吸血鬼の「狩り」があってね、私だけ生き残ったの。その時助けてくれたのが先生と、長谷部室長なんだ。そして、先生は私を養子にしてくれてね、そこから剣術とか軍人にとって必要なものを色々と教えてくれたの」
「・・・・・夜神中佐も大変だったんですね」
お互い辛い過去を思い出し、少し空気が重たくなる
「先生にお互いの近況報告しよう。そしてどこかでお昼食べようか?何食べたい」
夜神はこれ以上重たくなるのは御免だと思い、話題を変える。
庵も同じ事を思ったのか、同じように明るく振る舞い
「たまにはジャンクなものとか食べたくないですか?ハンバーガーとか久しぶりに食べたくなりました」
「いいね!お昼は決まりだね」
「ポテトと炭酸は外せませんね」
「分かる!ケチャップとか意味もなくつけたくなるんだよね~」
「同じです!」
ハンバーガー談議をしていると、いつの間にか目的の場所についていた。
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