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第十章 マージョリー・ノエルテンペストの手記
10-2 「大地の底、深淵に眠る力よ、我が声を聞け」
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風が抜け、木々がざわめいた。すぐ傍の低木に咲く白い花からは、甘い芳香が風に乗って届く。
目を閉じていた俺は、その甘い香りをゆっくりと吸い込み、深い息を吐いた。
「大地の底、深淵に眠る力よ、我が声を聞け」
杖の先で数度石畳を叩くと、小さな小石が動いてカタカタと音を立てた。
杖の振動によるものではない。地中で何かが蠢いたのだ。そこから感じるのは、怒り、喜び、期待、不安──人には理解のできない感情の渦だ。
二度、三度と石畳を叩くと地中深くから、輝く魔力が吹き上がった。それはまるで風に揺れる蔦のように俺の周囲を蠢き、杖を攫おうと絡まってくる。
「──抗うんじゃないっ!」
腹の底にたまる魔力を杖の先から放ち、暴れる魔力を捻じ伏せるよう、一喝する。
杖に絡まる魔力の蔦がゆるみ、ゆらゆらと風に揺らめいた。
「我は、大地に眠る汝を紡ぎし者」
石畳にヒビが入るほど強く、杖の先端を叩きつけると、足元で光の文字が四方八方へと走った。
輝く魔法陣が、俺を中心に浮かび上がる。
「大地の力をもって天蓋を編む!」
魔法陣から噴き出した魔力に、俺の長い三つ編みが揺れた。直後だ。吹き上がる魔力は蔦のようにうねり、まるで毛糸が編まれるように交わっていく。
青い空に大きく輝く天蓋が現れた。
杖の先で床を数度叩き、木陰に停まる車体を示すと、それは音もなくその上に舞い降りた。
魔力の蔦が消え、俺はふうっと静かに息を吐く。
辺りは何ら変わらない木々が鬱葱としたままだ。ただ、そこにあった車体は見えなくなっていた。
「さぁ、城の中を調べるぞ」
ビオラとエイミーを振り返ると、少し呆けた顔をしていたビオラは顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。その意味が分からず首を傾げると、すぐ横のエイミーが感極まったと言う顔でずかずかと歩み寄ってきた。
「さすがです! 今のは、地中の力を使ったんですよね。自然界に魔力が豊富であることは立証されていますが、それをいとも容易く操る魔術師は、まだ少ないと聞いております! そもそも、そんな芸当が出来るのであれば、私も自分の魔力を増幅するために──」
「あぁ、分かった、分かった! そういった話は、また今度にしてくれ!」
矢継ぎ早に感動とやらを言葉にするエイミーは俺に詰め寄るが、そんな話に付き合うつもりは毛頭ない。
足元に置いといた鞄を背負い、ビオラを再び見た。
「道案内、よろしく頼むぞ」
「分かっておる」
「……何で機嫌を損ねてるんだ?」
「機嫌を損ねてなどおらぬわ!」
前を歩き出すビオラに声をかけると、唇を尖らせた不満顔が振り返り、すぐに前を向いてしまった。
しっかりとご機嫌斜めじゃないか。
思わず苦笑いを浮かべ、ビオラのすぐ横に立つ。
「機嫌直せって」
「……そうじゃない」
少し歩みを遅くしたビオラは、まだ赤い顔をしてジト目で俺を見上げてきた。
「じゃぁ、なんだよ?」
「……ラスは、ズルいのじゃ」
「は?」
「妾よりも、魔力の扱いが上手いとは何事じゃ」
ぶつぶつと小声で呟かれたが、俺の耳はしっかりとその言葉を捉えた。
つまり、何だ。ビオラは俺の魔法を見て嫉妬をしたということか。顔が赤いのは、悔しさに感情が高ぶったと言ったところだろう。暴食の魔女様に魔法の扱いを褒められたとか、師匠が知ったら大笑いしそうだな。
笑いを堪え、ビオラの頭を軽く叩いた。
「この先はお前の記憶が頼りだ。しっかりしてくれよ」
「分かっておる。問題ないのじゃ」
リュックの肩ひもをしっかり握りしめ、ビオラは石階段を上り始めた。
小さな足に、この一段一段は高いだろう。さらにいたる所が崩れていて、随分と上がりづらそうにしている。
「まったく、仕方ないな。おい、ビオラ」
「何じゃ?」
声をかければ、立ち止まったビオラは不思議そうに振り返った。
「おぶってやる。急ぐぞ」
「……何じゃと?」
「エイミー、俺の荷物を頼む」
「お任せください!」
きょとんとしているビオラの前で、荷物をエイミーに預けてしゃがんだ。そのま背中を向けて待つが、一向に乗っかてくる様子はない。
「ほら、さっさとしろ」
「いらぬ!」
「さっきは、おんぶしろって言ってただろう?」
「あ、あれは、もしも帰りが徒歩になったらの話じゃ」
「さっきも今も同じだ」
「子ども扱いをするでない!」
ふんっとそっぽを向いて歩き出そうとするビオラにため息をつき、杖を下ろした俺は、その後ろから両脇に手を差し込んだ。
「抱っこなら良いのか?」
軽い身体をひょいっと抱き上げ、片腕に載せる。
「急に何をするのじゃ!」
「こっちの方が、お前も前を見やすいからいいか」
「勝手に何を言っておる!」
「エイミー、悪いが杖を拾ってくれるか」
「お安い御用です!」
落ちた遺跡で第五階層を突っ切った時も似たような状況だったが、あの時、ビオラは何一つ文句を言っていなかったのを思い出した。
今と何が違うと言うんだ。
月のものの前には機嫌が悪くなるというが、どう考えても今のビオラの体では考えにくい。なら、俗にいう反抗期──見た目が幼女になっていても中身は大人の筈だから、それも考えにくいよな。
どうしてこうも短い期間に、反抗的な態度をとるようになったのか。解けない疑問に首を傾げつつ、俺は階段を上り始めた。
目を閉じていた俺は、その甘い香りをゆっくりと吸い込み、深い息を吐いた。
「大地の底、深淵に眠る力よ、我が声を聞け」
杖の先で数度石畳を叩くと、小さな小石が動いてカタカタと音を立てた。
杖の振動によるものではない。地中で何かが蠢いたのだ。そこから感じるのは、怒り、喜び、期待、不安──人には理解のできない感情の渦だ。
二度、三度と石畳を叩くと地中深くから、輝く魔力が吹き上がった。それはまるで風に揺れる蔦のように俺の周囲を蠢き、杖を攫おうと絡まってくる。
「──抗うんじゃないっ!」
腹の底にたまる魔力を杖の先から放ち、暴れる魔力を捻じ伏せるよう、一喝する。
杖に絡まる魔力の蔦がゆるみ、ゆらゆらと風に揺らめいた。
「我は、大地に眠る汝を紡ぎし者」
石畳にヒビが入るほど強く、杖の先端を叩きつけると、足元で光の文字が四方八方へと走った。
輝く魔法陣が、俺を中心に浮かび上がる。
「大地の力をもって天蓋を編む!」
魔法陣から噴き出した魔力に、俺の長い三つ編みが揺れた。直後だ。吹き上がる魔力は蔦のようにうねり、まるで毛糸が編まれるように交わっていく。
青い空に大きく輝く天蓋が現れた。
杖の先で床を数度叩き、木陰に停まる車体を示すと、それは音もなくその上に舞い降りた。
魔力の蔦が消え、俺はふうっと静かに息を吐く。
辺りは何ら変わらない木々が鬱葱としたままだ。ただ、そこにあった車体は見えなくなっていた。
「さぁ、城の中を調べるぞ」
ビオラとエイミーを振り返ると、少し呆けた顔をしていたビオラは顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。その意味が分からず首を傾げると、すぐ横のエイミーが感極まったと言う顔でずかずかと歩み寄ってきた。
「さすがです! 今のは、地中の力を使ったんですよね。自然界に魔力が豊富であることは立証されていますが、それをいとも容易く操る魔術師は、まだ少ないと聞いております! そもそも、そんな芸当が出来るのであれば、私も自分の魔力を増幅するために──」
「あぁ、分かった、分かった! そういった話は、また今度にしてくれ!」
矢継ぎ早に感動とやらを言葉にするエイミーは俺に詰め寄るが、そんな話に付き合うつもりは毛頭ない。
足元に置いといた鞄を背負い、ビオラを再び見た。
「道案内、よろしく頼むぞ」
「分かっておる」
「……何で機嫌を損ねてるんだ?」
「機嫌を損ねてなどおらぬわ!」
前を歩き出すビオラに声をかけると、唇を尖らせた不満顔が振り返り、すぐに前を向いてしまった。
しっかりとご機嫌斜めじゃないか。
思わず苦笑いを浮かべ、ビオラのすぐ横に立つ。
「機嫌直せって」
「……そうじゃない」
少し歩みを遅くしたビオラは、まだ赤い顔をしてジト目で俺を見上げてきた。
「じゃぁ、なんだよ?」
「……ラスは、ズルいのじゃ」
「は?」
「妾よりも、魔力の扱いが上手いとは何事じゃ」
ぶつぶつと小声で呟かれたが、俺の耳はしっかりとその言葉を捉えた。
つまり、何だ。ビオラは俺の魔法を見て嫉妬をしたということか。顔が赤いのは、悔しさに感情が高ぶったと言ったところだろう。暴食の魔女様に魔法の扱いを褒められたとか、師匠が知ったら大笑いしそうだな。
笑いを堪え、ビオラの頭を軽く叩いた。
「この先はお前の記憶が頼りだ。しっかりしてくれよ」
「分かっておる。問題ないのじゃ」
リュックの肩ひもをしっかり握りしめ、ビオラは石階段を上り始めた。
小さな足に、この一段一段は高いだろう。さらにいたる所が崩れていて、随分と上がりづらそうにしている。
「まったく、仕方ないな。おい、ビオラ」
「何じゃ?」
声をかければ、立ち止まったビオラは不思議そうに振り返った。
「おぶってやる。急ぐぞ」
「……何じゃと?」
「エイミー、俺の荷物を頼む」
「お任せください!」
きょとんとしているビオラの前で、荷物をエイミーに預けてしゃがんだ。そのま背中を向けて待つが、一向に乗っかてくる様子はない。
「ほら、さっさとしろ」
「いらぬ!」
「さっきは、おんぶしろって言ってただろう?」
「あ、あれは、もしも帰りが徒歩になったらの話じゃ」
「さっきも今も同じだ」
「子ども扱いをするでない!」
ふんっとそっぽを向いて歩き出そうとするビオラにため息をつき、杖を下ろした俺は、その後ろから両脇に手を差し込んだ。
「抱っこなら良いのか?」
軽い身体をひょいっと抱き上げ、片腕に載せる。
「急に何をするのじゃ!」
「こっちの方が、お前も前を見やすいからいいか」
「勝手に何を言っておる!」
「エイミー、悪いが杖を拾ってくれるか」
「お安い御用です!」
落ちた遺跡で第五階層を突っ切った時も似たような状況だったが、あの時、ビオラは何一つ文句を言っていなかったのを思い出した。
今と何が違うと言うんだ。
月のものの前には機嫌が悪くなるというが、どう考えても今のビオラの体では考えにくい。なら、俗にいう反抗期──見た目が幼女になっていても中身は大人の筈だから、それも考えにくいよな。
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