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22.誤解①
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「それでは、ザイールのところに行くか」
「……はい」
私と同じ能力を持つ人間に会うのは正直怖い。
だけど今の私は、ユーリの協力者として共に行動をしている。
ユーリのことは信じているし、その彼が信頼している相手ならば、私も信じて見ようと思う。
それに鑑定眼を持っているのは私も同じだ。
疑念を感じたら、彼のステータスを覗いてしまえばいい。
(きっと大丈夫だよね。傍にはユーリだっていてくれるのだし……)
「どうした? 会いに行くのは怖いか?」
「少しだけ……」
強ばった顔をしていたせいで、彼に私の心情を読み取られてしまったようだ。
私は困った様にへらっと笑って誤魔化した。
「あの男は敵では無いと思うが、初めて会う人間を信用しろというのも難しいことだよな。心配なら無理に会わなくても構わないぞ。セラの嫌がることはしないと約束したからな」
「いえ、大丈夫です。直接会った方がどんな人か分かると思うし。それに私はユーリの協力者ですからっ! 同行します」
(もしユーリが騙されていたら、私が守ることも出来るかもしれない……)
何も知らない私の方が、客観的な目線で見ることが出来るはずだ。
彼は一度身内に陥れられている。
ユーリの話では、ザイールは過去に王宮に仕えていたと言っていた。
ということは、ユーリの弟とも面識があるということだ。
ザイールには悪いが、可能性がゼロではない以上、疑ってかかったほうが今は賢明かもしれない。
「心強い協力者だな」
褒められているのかは分からないが、こんな風に言われると少し照れてしまう。
それと同時に嬉しくも感じていた。
私のことを、協力者だと認めてくれているということだから。
***
部屋と前まで辿り着くと、ユーリは扉をトントンと軽くノックした。
するとゆっくりと扉が開き、ギルド員の女性が「どうぞ、お入りください」と言って中に招き入れいてくれた。
部屋の奥に視線を向けると、ザイールの姿が目に入った。
「お待ちしておりました」
「遅くなって悪かったな」
「いえ、とんでもございません。さあ、こちらのソファーにお座りください。お茶とお菓子をご用意してございますので」
ザイールは丁寧な口調で挨拶をしていた。
まるでどこかの貴族のような、そんな雰囲気すら感じてしまう。
執事服のような黒いスーツをしっかりと着こなし、姿勢もとても綺麗だ。
「わざわざ悪いな。セラ、座ろうか」
「は、はいっ」
中央にあるテーブルの元まで移動すると、私はユーリと並ぶようにしてソファーに腰掛けた。
ザイールは私達が座るのを見届けると、対面するように腰を下ろした。
ギルド員の女性は、お茶をカップに注ぎ終えると「ごゆっくりしていってくださいね」と言って部屋から出て行った。
「まずは自己紹介からしておきましょうか。私はザイール・クレヴァーと申します。今はこちらの街でギルド長をしております。ユーリウス様とは、少しご縁がありまして……」
「お前が有名な冒険者であったことや、私に仕えていた話はしてある。彼女はセラだ。成り行きで今は協力関係を結んでいる」
「セラと言います。よろしくお願いしますっ」
ザイールは初対面の印象と同じように、穏やかな口調で挨拶をしてくれた。
愛想が良くとても話しやすそうな人間だ。
しかしザイールにはクレヴァーと言う家名が付けられている。
ということは、間違いなく貴族なのだろう。
貴族相手だと思うと、なんだか急に緊張してきてしまう。
「セラさん、よろしくお願いしますね。ユーリウス様が、随分と可愛らしい方をお連れになれていて驚きました。どういった関係なのか少々気になりますが、野暮なことは聞かないでおきます」
「そうしてくれ。お前と話すと長くなりそうだからな。この後は彼女と街を散策する予定だから、用事を済ませたら直ぐに出て行くつもりだ」
「やはり……、そういうことでしたか!」
「詮索はしないんじゃなかったのか?」
二人は随分と仲よさそうな雰囲気で話していた。
気心の知れた間柄といった感じなのだろう。
「お前にいくつか聞きたいことがある」
「もしかして、バルムートで聖女が現れたという噂のことですか?」
いきなり聖女の話題を出されて、私はドキッとした。
次第に心の奥がモヤモヤしてきてしまう。
避けられない話題であることは分かっているが、今は『聖女』という言葉をあまり聞きたくはなかった。
「その話も気になるが、我が国での噂を何か聞いてはいないか?」
「アルヴァール帝国の噂ですか? それなら……、弟君のマルセル殿下が現在バルムートに滞在しているという話くらいですかね。ユーリウス様が行かれる予定だったはずが、急遽変わられたとか……」
その話を聞いて、ユーリは目を細めた。
勘が鋭いのか、ザイールは「何かありましたか?」と問う。
「私を見ても驚かないところからして、何となく察しは付いていたが、……そういうことか。バルムートに向かう途中、私はマルセルに闇討ちされた。お前の元にこの話が届いてないということは、帝国内部で箝口令が敷かれたということか」
「なっ……!」
ユーリの話を聞いて、ザイールの表情は一変した。
「これは冗談では無い。お前も私と弟の間に確執があることは知っていたはずだ」
「それはそうですが、まさか……そんなこと。信じられない……、あのマルセル様が……」
「聖女の情報に気を取られていて、焦りが油断を呼んだ。私もまだまだということだな、はは……」
「何を呑気に笑っておられるんですかっ! 生きていたから良かったものの……」
ザイールは本気で驚いているように見える。
ユーリが冗談を呟くと、ザイールは怒ったように声を荒げた。
これはきっと本気で心配しているのではないだろうか。
今の状況を見る限り、ザイールは敵では無いように思える。
まだ確信は持てないが、今のザイールの姿を見て私は少しだけほっとしていた。
「ああ。分かっている。だが、こうしてちゃんと生きているぞ。セラは私の恩人だ」
「……っ」
ユーリは突然私の方に視線を流した。
優しく微笑む瞳と目が合い、私の心臓はドキッと飛び跳ねる。
「おお、そうでしたか。セラさん、ユーリウス様を助けてくださり本当に感謝致します。この方は帝国には無くてはならない存在だ」
「いえ、そんなっ……。私は大したことはしていません、本当に……!」
ザイールは私に礼を言うと、深々と頭まで下げて来た。
私は慌てるように胸の前で手を振り否定した。
私がした事と言えば、キスをして目覚めさせたことだ。
思い出すとまた恥ずかしくなってきてしまう。
(何回このことに頭を悩ませればいいの? ……もうやだ)
「大したことだろう。セラと出会わなければ、私は今ここに存在していなかったかもしれないのだからな。セラが聖女であるという証明だな」
「……?」
(今、なんて……?)
「セラさんが聖女様……!?」
「ち、違いますっ!!」
私は思わず叫んでしまった。
すると二人の視線が私に向けられる。
「隠さなくてもいい。セラと話していると、この世界のことをあまり知らないように思えた。その違和感は一度だけではなく、何度もあったからな」
「それはっ……」
鋭い考察に私は言葉を詰まらせてしまう。
勘付かれないように一応気を付けてはいたが、私はこの世界に来てまだ二ヶ月程しか経っていない。
無意識のうちに、うっかりと口を滑らせた可能性もある。
だけど問題はそれだけではない。
ユーリは私のことを、どうやら聖女だと勘違いしているようだった。
そのことに私はかなり戸惑っている。
(どうしよう。私、聖女じゃないのに……!)
「このことは誰にも伝えてはいなかったが、アルヴァールを発つ数日前に、夢の中で女神から神託を受け取ったんだ。近いうちに聖女が現れると。そして出会えば直ぐに分かる、自分の直感を信じるようにと女神は言われた」
ユーリは私の瞳を真っ直ぐに見つめながら、スラスラと話を続けていく。
夢の中で聞いたお告げを本気で信じているようだ。
ここは私がいた世界とは根本的に何もかもが違うので、こういったことも単なる思い込みだと断定は出来ない。
現に私も女神の加護を受けているのだから、彼の言うことには信憑性を感じる。
しかし、肝心なところを誤解している。
私が戸惑った顔色をしていると、彼は落ち着かせようとしてくれているのか、私の手の上からそっと掌を重ねてきた。
だけど私の表情は変わらない。
それどころか更に追いつめられていく。
ユーリは私が聖女だと思っていたから、今まで優しく接してきてくれたのだろうか。
私がはっきりと否定したら、彼はきっと残念がるはずだ。
意図してやったことではないが、結果的に騙したみたいで罪悪感すら覚えてしまう。
「ユーリ、違うの……。私、本当に聖女じゃない。ごめんなさいっ……」
私は彼の手を引き剥がすと、泣きそうな顔で答えた後に俯いた。
聖女じゃないと分かったら、どんな反応をされるのか。
それを見るのが怖くて、未だに顔を上げられずにいる。
「セラ、もう分かっていることだ。別に隠す必要なんて無いんだぞ」
「ユーリウス様、セラさんには何か事情がおありなのではないでしょうか? まずは話を聞いてみては……? 私は一度席を外しましょうか。その方がセラさんも落ちついて話が出来ると思いますので」
「ザイール、すまない。そうして貰っても構わないか。セラと二人で話がしたい」
「勿論です。それでは私は失礼させて頂きますね」
ザイールは私達に気を遣ってくれると、その後すぐに部屋から出て行った。
残された私達は二人きりになってしまい、緊張と気まずさから鼓動が上がっていく。
「……はい」
私と同じ能力を持つ人間に会うのは正直怖い。
だけど今の私は、ユーリの協力者として共に行動をしている。
ユーリのことは信じているし、その彼が信頼している相手ならば、私も信じて見ようと思う。
それに鑑定眼を持っているのは私も同じだ。
疑念を感じたら、彼のステータスを覗いてしまえばいい。
(きっと大丈夫だよね。傍にはユーリだっていてくれるのだし……)
「どうした? 会いに行くのは怖いか?」
「少しだけ……」
強ばった顔をしていたせいで、彼に私の心情を読み取られてしまったようだ。
私は困った様にへらっと笑って誤魔化した。
「あの男は敵では無いと思うが、初めて会う人間を信用しろというのも難しいことだよな。心配なら無理に会わなくても構わないぞ。セラの嫌がることはしないと約束したからな」
「いえ、大丈夫です。直接会った方がどんな人か分かると思うし。それに私はユーリの協力者ですからっ! 同行します」
(もしユーリが騙されていたら、私が守ることも出来るかもしれない……)
何も知らない私の方が、客観的な目線で見ることが出来るはずだ。
彼は一度身内に陥れられている。
ユーリの話では、ザイールは過去に王宮に仕えていたと言っていた。
ということは、ユーリの弟とも面識があるということだ。
ザイールには悪いが、可能性がゼロではない以上、疑ってかかったほうが今は賢明かもしれない。
「心強い協力者だな」
褒められているのかは分からないが、こんな風に言われると少し照れてしまう。
それと同時に嬉しくも感じていた。
私のことを、協力者だと認めてくれているということだから。
***
部屋と前まで辿り着くと、ユーリは扉をトントンと軽くノックした。
するとゆっくりと扉が開き、ギルド員の女性が「どうぞ、お入りください」と言って中に招き入れいてくれた。
部屋の奥に視線を向けると、ザイールの姿が目に入った。
「お待ちしておりました」
「遅くなって悪かったな」
「いえ、とんでもございません。さあ、こちらのソファーにお座りください。お茶とお菓子をご用意してございますので」
ザイールは丁寧な口調で挨拶をしていた。
まるでどこかの貴族のような、そんな雰囲気すら感じてしまう。
執事服のような黒いスーツをしっかりと着こなし、姿勢もとても綺麗だ。
「わざわざ悪いな。セラ、座ろうか」
「は、はいっ」
中央にあるテーブルの元まで移動すると、私はユーリと並ぶようにしてソファーに腰掛けた。
ザイールは私達が座るのを見届けると、対面するように腰を下ろした。
ギルド員の女性は、お茶をカップに注ぎ終えると「ごゆっくりしていってくださいね」と言って部屋から出て行った。
「まずは自己紹介からしておきましょうか。私はザイール・クレヴァーと申します。今はこちらの街でギルド長をしております。ユーリウス様とは、少しご縁がありまして……」
「お前が有名な冒険者であったことや、私に仕えていた話はしてある。彼女はセラだ。成り行きで今は協力関係を結んでいる」
「セラと言います。よろしくお願いしますっ」
ザイールは初対面の印象と同じように、穏やかな口調で挨拶をしてくれた。
愛想が良くとても話しやすそうな人間だ。
しかしザイールにはクレヴァーと言う家名が付けられている。
ということは、間違いなく貴族なのだろう。
貴族相手だと思うと、なんだか急に緊張してきてしまう。
「セラさん、よろしくお願いしますね。ユーリウス様が、随分と可愛らしい方をお連れになれていて驚きました。どういった関係なのか少々気になりますが、野暮なことは聞かないでおきます」
「そうしてくれ。お前と話すと長くなりそうだからな。この後は彼女と街を散策する予定だから、用事を済ませたら直ぐに出て行くつもりだ」
「やはり……、そういうことでしたか!」
「詮索はしないんじゃなかったのか?」
二人は随分と仲よさそうな雰囲気で話していた。
気心の知れた間柄といった感じなのだろう。
「お前にいくつか聞きたいことがある」
「もしかして、バルムートで聖女が現れたという噂のことですか?」
いきなり聖女の話題を出されて、私はドキッとした。
次第に心の奥がモヤモヤしてきてしまう。
避けられない話題であることは分かっているが、今は『聖女』という言葉をあまり聞きたくはなかった。
「その話も気になるが、我が国での噂を何か聞いてはいないか?」
「アルヴァール帝国の噂ですか? それなら……、弟君のマルセル殿下が現在バルムートに滞在しているという話くらいですかね。ユーリウス様が行かれる予定だったはずが、急遽変わられたとか……」
その話を聞いて、ユーリは目を細めた。
勘が鋭いのか、ザイールは「何かありましたか?」と問う。
「私を見ても驚かないところからして、何となく察しは付いていたが、……そういうことか。バルムートに向かう途中、私はマルセルに闇討ちされた。お前の元にこの話が届いてないということは、帝国内部で箝口令が敷かれたということか」
「なっ……!」
ユーリの話を聞いて、ザイールの表情は一変した。
「これは冗談では無い。お前も私と弟の間に確執があることは知っていたはずだ」
「それはそうですが、まさか……そんなこと。信じられない……、あのマルセル様が……」
「聖女の情報に気を取られていて、焦りが油断を呼んだ。私もまだまだということだな、はは……」
「何を呑気に笑っておられるんですかっ! 生きていたから良かったものの……」
ザイールは本気で驚いているように見える。
ユーリが冗談を呟くと、ザイールは怒ったように声を荒げた。
これはきっと本気で心配しているのではないだろうか。
今の状況を見る限り、ザイールは敵では無いように思える。
まだ確信は持てないが、今のザイールの姿を見て私は少しだけほっとしていた。
「ああ。分かっている。だが、こうしてちゃんと生きているぞ。セラは私の恩人だ」
「……っ」
ユーリは突然私の方に視線を流した。
優しく微笑む瞳と目が合い、私の心臓はドキッと飛び跳ねる。
「おお、そうでしたか。セラさん、ユーリウス様を助けてくださり本当に感謝致します。この方は帝国には無くてはならない存在だ」
「いえ、そんなっ……。私は大したことはしていません、本当に……!」
ザイールは私に礼を言うと、深々と頭まで下げて来た。
私は慌てるように胸の前で手を振り否定した。
私がした事と言えば、キスをして目覚めさせたことだ。
思い出すとまた恥ずかしくなってきてしまう。
(何回このことに頭を悩ませればいいの? ……もうやだ)
「大したことだろう。セラと出会わなければ、私は今ここに存在していなかったかもしれないのだからな。セラが聖女であるという証明だな」
「……?」
(今、なんて……?)
「セラさんが聖女様……!?」
「ち、違いますっ!!」
私は思わず叫んでしまった。
すると二人の視線が私に向けられる。
「隠さなくてもいい。セラと話していると、この世界のことをあまり知らないように思えた。その違和感は一度だけではなく、何度もあったからな」
「それはっ……」
鋭い考察に私は言葉を詰まらせてしまう。
勘付かれないように一応気を付けてはいたが、私はこの世界に来てまだ二ヶ月程しか経っていない。
無意識のうちに、うっかりと口を滑らせた可能性もある。
だけど問題はそれだけではない。
ユーリは私のことを、どうやら聖女だと勘違いしているようだった。
そのことに私はかなり戸惑っている。
(どうしよう。私、聖女じゃないのに……!)
「このことは誰にも伝えてはいなかったが、アルヴァールを発つ数日前に、夢の中で女神から神託を受け取ったんだ。近いうちに聖女が現れると。そして出会えば直ぐに分かる、自分の直感を信じるようにと女神は言われた」
ユーリは私の瞳を真っ直ぐに見つめながら、スラスラと話を続けていく。
夢の中で聞いたお告げを本気で信じているようだ。
ここは私がいた世界とは根本的に何もかもが違うので、こういったことも単なる思い込みだと断定は出来ない。
現に私も女神の加護を受けているのだから、彼の言うことには信憑性を感じる。
しかし、肝心なところを誤解している。
私が戸惑った顔色をしていると、彼は落ち着かせようとしてくれているのか、私の手の上からそっと掌を重ねてきた。
だけど私の表情は変わらない。
それどころか更に追いつめられていく。
ユーリは私が聖女だと思っていたから、今まで優しく接してきてくれたのだろうか。
私がはっきりと否定したら、彼はきっと残念がるはずだ。
意図してやったことではないが、結果的に騙したみたいで罪悪感すら覚えてしまう。
「ユーリ、違うの……。私、本当に聖女じゃない。ごめんなさいっ……」
私は彼の手を引き剥がすと、泣きそうな顔で答えた後に俯いた。
聖女じゃないと分かったら、どんな反応をされるのか。
それを見るのが怖くて、未だに顔を上げられずにいる。
「セラ、もう分かっていることだ。別に隠す必要なんて無いんだぞ」
「ユーリウス様、セラさんには何か事情がおありなのではないでしょうか? まずは話を聞いてみては……? 私は一度席を外しましょうか。その方がセラさんも落ちついて話が出来ると思いますので」
「ザイール、すまない。そうして貰っても構わないか。セラと二人で話がしたい」
「勿論です。それでは私は失礼させて頂きますね」
ザイールは私達に気を遣ってくれると、その後すぐに部屋から出て行った。
残された私達は二人きりになってしまい、緊張と気まずさから鼓動が上がっていく。
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