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魔力(ラーグナ)と魔力残渣(ドライニム)について
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※魔法使い登録者及び魔法使い予備群該当者に対する研修資料より抜粋
【魔力】とは、【魂】によって生産されるエネルギーの呼び方魔力と魔力残渣についての一つ。魔法使いたちの言語では【ラーグナ】と呼称する。発達した現代科学を持ってしてもその存在を確認することすらできないそれは、魂と肉体をつなげる【糸】を作るために必要となる。糸は肉体を構成する細胞一つ一つに繋がっているが、時間と劣化してしまうのでその繋がりを維持するため常に魂では魔力が生産され糸の補強が行われている。
通常の生活ではそれほど大量の魔力が消費されることはなく、糸の維持のほかは体を動かす際にごく微量の魔力が糸を通じて(糸のように細いだけで、実際には中心に細い穴が空いている)体の各細胞に流れていくのみで、一般人がその存在を認知することはない。
魔法使いは認知した自分の中の魔力を魔法という形で利用することが出来るが、その際は魔力を体外に放出する必要がある。例えば炎を生み出す魔法を使うとき、体の中の魔力を使えば当然体内で炎が発生し自身の体を焼いてしまうことになる。
魔力を体外に出すには一度体(糸と繋がった細胞)を通す必要がある。作られた魔力が魂の外に出るルートは、肉体と繋がっている糸しか存在しないためである。生物の細胞には、強い魔力抵抗というものが存在し魔力そのものを通しづらいが、糸と繋がった部分はそれが弱い。糸を通り細胞の内部に入った魔力は、糸がつながった場所とは別の小さな穴から体外へと出すことができる。この穴を【魔力孔】という。魔力孔は内側から外側に一定方向にしか魔力を通さない。そのため、一度外に出した魔力を再び内側に取り込むことは不可能である。
魔力にはそれ自体がいくつかの特性を持っている。一つは『細胞の活性化』。魔力は細胞内に取り込まれることで肉体の活性化し、上手にコントロールすることができれば細胞の新生すら可能だという。これを応用したのが活性と呼ばれる技術である。ただ細胞に送り込むだけでは効果は現れない。もしそうなら、体を動かした時に流れる微量の魔力で活性が発現してしまう。それが起きないのは、細胞内にある魔力の受容体を介さなければならないからである。この受容体は本人の明確な意志を持つことで初めて反応し魔力を取り込むことがわかっている。尚、これは如何なる科学的な方法を用いても魔力同様に人の目で見ることはできない。
『ある程度の量の魔力を継続的に生産することができれば、不老不死は現実のものとなる』という研究発表もされているが、魂や肉体には魔力を貯蓄する器官が存在せず(細胞自体がそれに当てはまるのではないかという議論もあるが)、常に必要な量を魂で生産する必要がある。魂は生きている限り成長を続けると言われているが、不老不死に必要な魔力を生み出せるようになるには、人の一生では足りないと考えられている。
二つ目の特性が『第6の知覚器官』。肉体の外に放出した魔力に触れたものを、人は第六感ともいえる感覚によってその存在を知ることができる。ただし、知覚できるのは魔力抵抗を持つもの、魂を持って生まれる生命体の体(動物や植物)や他者の魔力、魔法などに限る。微生物といった生まれ持った魂の小さいもの(作り出す魔力の量が極端に少ない生物)は魔力抵抗が弱くとても知覚しづらい。肉体からある程度離れてもこの性質は残り、これを応用したのが探知と呼ばれる技術である。
三つ目の特性として、『顕現』と呼ばれるものがある。体外に放出した大量の魔力を固めることで肉体の一部として機能させることができる。例えば自身の手の代わりに(魔力抵抗を持つものに限定されるが)ものに触れることができる。触覚や痛覚といったものはなく、知覚は二つ目の特性によるもののみ。その気になれば離れた位置にあるものを持ち上げたりすることも可能だが、必要な魔力量がとても多くこの性質を利用するものは数少ない。魔力によって作られた糸が肉体と魂をつなげているのはこの特性によるものであり、幼い頃から魔力の存在を知る子供は成長期に体の気だるさを訴えることがある。それは次々と増えていく細胞につなげるための新たな糸が作られているため、魔力を通常よりも多く消費しているからである。
そして最後が『精神感応性』と呼ばれるもの。訓練は必要となるが、体内に流れる量を調整し活性を発動できるのも、自由に体外に放出し魔法に変換できるのもこの性質のおかげである。また魔法へと変換された後も消えず、魔法により作り出したものが自由に操れるのはこの特性によるものである。
前述の通り魔力を貯蓄する器官はなく、常に使う分を魂で作り出さなければならない構造になっている。そして魂は自由に好きな量の魔力を生産できるわけではなく、成長度合いによって生産できる魔力の量は決まっている。しかし、魔法の使用などによって大量に魔力を消費したとしても、生命維持に必要な量を作る余力が必ず残り魂が肉体から離れることはない。そのため、狭義では『生命維持に必要な分を差し引いた余剰分』や『自由に使える分』を『魔力』と呼称する。
*ただし、あくまでも肉体から魂が離れないギリギリの量が残るのみなので、使いすぎると体の自由が効かなくなったり意識を失ったりすることがある。また無茶な魔法使用などで魔力の消費を止められなければ、魂は活動を停止し魔力そのものが作られなくなる。そのような魔力の消費を止められなくなる病として【魔法暴走】というものがある。生命維持に必要な魔力も魔法に利用できるようになってしまい、魂の活動停止=死を引き起こす可能性がある。
魔力は魂から放出されると、一定時間経過で魔力残渣と呼ばれるものに変わってしまう。肉体と魂を繋ぐ糸の劣化は魔力残渣に変化してしまうために起きる。
上記以外にも魔力残渣に変化してしまう場合がある。肉体の活性化に使ったとき(活性で細胞内に取り込んだとき)、魔力を変換した時(魔法で何かを作ったときなど)、魔法で作り出したものを操作したとき、そして魔法が効果を発揮したとき(人を治療する魔法などが該当する)などである。また体外に放出した場合、体内にある時よりも魔力残渣になる時間が数倍早い。
魔力残渣となってしまうと、魔力のような性質は全て消えてしまう。魔力抵抗を持たず探知などの技術でその存在を検知することはできない。
普通に生活している分には、糸の劣化によるものと体を動かした際に細胞内に入っていくごく微量の魔力分しか魔力残渣は発生せず、体外に出ていくのも非常にゆっくりである。体外に出ていく際は、前述の魔力孔から出ていく。魔法による犯罪かどうかを確かめるためにこの魔力残渣に反応する特別な鉱石が使用されるが、一般人から自然排出される程度の量では反応しないことがわかっている。
魔力残渣そのものは、再利用する手段がない。また大気中に出た魔力残渣がどうなるのか正確なことはまだはっきりしていない。しかし、近年それを確認することのできる魔法が発見され、一部の研究員たちの間で魔力残渣に関する調査が行われた。そして植物が吸収していることを発見しさらに詳しい研究が行われている。
【魔力】とは、【魂】によって生産されるエネルギーの呼び方魔力と魔力残渣についての一つ。魔法使いたちの言語では【ラーグナ】と呼称する。発達した現代科学を持ってしてもその存在を確認することすらできないそれは、魂と肉体をつなげる【糸】を作るために必要となる。糸は肉体を構成する細胞一つ一つに繋がっているが、時間と劣化してしまうのでその繋がりを維持するため常に魂では魔力が生産され糸の補強が行われている。
通常の生活ではそれほど大量の魔力が消費されることはなく、糸の維持のほかは体を動かす際にごく微量の魔力が糸を通じて(糸のように細いだけで、実際には中心に細い穴が空いている)体の各細胞に流れていくのみで、一般人がその存在を認知することはない。
魔法使いは認知した自分の中の魔力を魔法という形で利用することが出来るが、その際は魔力を体外に放出する必要がある。例えば炎を生み出す魔法を使うとき、体の中の魔力を使えば当然体内で炎が発生し自身の体を焼いてしまうことになる。
魔力を体外に出すには一度体(糸と繋がった細胞)を通す必要がある。作られた魔力が魂の外に出るルートは、肉体と繋がっている糸しか存在しないためである。生物の細胞には、強い魔力抵抗というものが存在し魔力そのものを通しづらいが、糸と繋がった部分はそれが弱い。糸を通り細胞の内部に入った魔力は、糸がつながった場所とは別の小さな穴から体外へと出すことができる。この穴を【魔力孔】という。魔力孔は内側から外側に一定方向にしか魔力を通さない。そのため、一度外に出した魔力を再び内側に取り込むことは不可能である。
魔力にはそれ自体がいくつかの特性を持っている。一つは『細胞の活性化』。魔力は細胞内に取り込まれることで肉体の活性化し、上手にコントロールすることができれば細胞の新生すら可能だという。これを応用したのが活性と呼ばれる技術である。ただ細胞に送り込むだけでは効果は現れない。もしそうなら、体を動かした時に流れる微量の魔力で活性が発現してしまう。それが起きないのは、細胞内にある魔力の受容体を介さなければならないからである。この受容体は本人の明確な意志を持つことで初めて反応し魔力を取り込むことがわかっている。尚、これは如何なる科学的な方法を用いても魔力同様に人の目で見ることはできない。
『ある程度の量の魔力を継続的に生産することができれば、不老不死は現実のものとなる』という研究発表もされているが、魂や肉体には魔力を貯蓄する器官が存在せず(細胞自体がそれに当てはまるのではないかという議論もあるが)、常に必要な量を魂で生産する必要がある。魂は生きている限り成長を続けると言われているが、不老不死に必要な魔力を生み出せるようになるには、人の一生では足りないと考えられている。
二つ目の特性が『第6の知覚器官』。肉体の外に放出した魔力に触れたものを、人は第六感ともいえる感覚によってその存在を知ることができる。ただし、知覚できるのは魔力抵抗を持つもの、魂を持って生まれる生命体の体(動物や植物)や他者の魔力、魔法などに限る。微生物といった生まれ持った魂の小さいもの(作り出す魔力の量が極端に少ない生物)は魔力抵抗が弱くとても知覚しづらい。肉体からある程度離れてもこの性質は残り、これを応用したのが探知と呼ばれる技術である。
三つ目の特性として、『顕現』と呼ばれるものがある。体外に放出した大量の魔力を固めることで肉体の一部として機能させることができる。例えば自身の手の代わりに(魔力抵抗を持つものに限定されるが)ものに触れることができる。触覚や痛覚といったものはなく、知覚は二つ目の特性によるもののみ。その気になれば離れた位置にあるものを持ち上げたりすることも可能だが、必要な魔力量がとても多くこの性質を利用するものは数少ない。魔力によって作られた糸が肉体と魂をつなげているのはこの特性によるものであり、幼い頃から魔力の存在を知る子供は成長期に体の気だるさを訴えることがある。それは次々と増えていく細胞につなげるための新たな糸が作られているため、魔力を通常よりも多く消費しているからである。
そして最後が『精神感応性』と呼ばれるもの。訓練は必要となるが、体内に流れる量を調整し活性を発動できるのも、自由に体外に放出し魔法に変換できるのもこの性質のおかげである。また魔法へと変換された後も消えず、魔法により作り出したものが自由に操れるのはこの特性によるものである。
前述の通り魔力を貯蓄する器官はなく、常に使う分を魂で作り出さなければならない構造になっている。そして魂は自由に好きな量の魔力を生産できるわけではなく、成長度合いによって生産できる魔力の量は決まっている。しかし、魔法の使用などによって大量に魔力を消費したとしても、生命維持に必要な量を作る余力が必ず残り魂が肉体から離れることはない。そのため、狭義では『生命維持に必要な分を差し引いた余剰分』や『自由に使える分』を『魔力』と呼称する。
*ただし、あくまでも肉体から魂が離れないギリギリの量が残るのみなので、使いすぎると体の自由が効かなくなったり意識を失ったりすることがある。また無茶な魔法使用などで魔力の消費を止められなければ、魂は活動を停止し魔力そのものが作られなくなる。そのような魔力の消費を止められなくなる病として【魔法暴走】というものがある。生命維持に必要な魔力も魔法に利用できるようになってしまい、魂の活動停止=死を引き起こす可能性がある。
魔力は魂から放出されると、一定時間経過で魔力残渣と呼ばれるものに変わってしまう。肉体と魂を繋ぐ糸の劣化は魔力残渣に変化してしまうために起きる。
上記以外にも魔力残渣に変化してしまう場合がある。肉体の活性化に使ったとき(活性で細胞内に取り込んだとき)、魔力を変換した時(魔法で何かを作ったときなど)、魔法で作り出したものを操作したとき、そして魔法が効果を発揮したとき(人を治療する魔法などが該当する)などである。また体外に放出した場合、体内にある時よりも魔力残渣になる時間が数倍早い。
魔力残渣となってしまうと、魔力のような性質は全て消えてしまう。魔力抵抗を持たず探知などの技術でその存在を検知することはできない。
普通に生活している分には、糸の劣化によるものと体を動かした際に細胞内に入っていくごく微量の魔力分しか魔力残渣は発生せず、体外に出ていくのも非常にゆっくりである。体外に出ていく際は、前述の魔力孔から出ていく。魔法による犯罪かどうかを確かめるためにこの魔力残渣に反応する特別な鉱石が使用されるが、一般人から自然排出される程度の量では反応しないことがわかっている。
魔力残渣そのものは、再利用する手段がない。また大気中に出た魔力残渣がどうなるのか正確なことはまだはっきりしていない。しかし、近年それを確認することのできる魔法が発見され、一部の研究員たちの間で魔力残渣に関する調査が行われた。そして植物が吸収していることを発見しさらに詳しい研究が行われている。
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