541 / 894
第八章
8-23
しおりを挟む
王都エルブレスの貴族街を馬車で進むラディッシュ達――
庶民街とは異なる景色にリンドウ、ゴゼン、ヒレンの興味が尽きない中、やがて馬車は懐かしささえ感じるオエナンサ邸の大門(おおもん)を抜け、アプローチを回って屋敷の正面入り口で停車。
「ここがドロプの家しぃ~?」
「まるで城だよネェ」
「まっ、まぁまぁ「立派な方」なんじゃないのぉ」
天世の三人組が三者三様の反応しながら下車すると、ラディッシュは三人の新鮮な反応に笑みを見せながら、屋敷前で笑顔で待ち受ける従者に馬車を任せ、終始無言のドロプウォートをチラ見。
「…………」
何を察したのか、彼は何とも言えない複雑な笑みを見せながら、
『じゃ、じゃあ行こうかぁ♪』
仲間たちに促した。
「…………」
黙って頷くドロプウォートと、
「「「「「…………」」」」」
何故か苦笑の勇者組。
天世人の三人組は当然、
《ドロプウォートの家なのに何でラディッシュが仕切ってるの?》
七人の微妙な反応も含め不思議に思ったが、その謎の答えは屋敷の扉が開かれるなり、
《なるほどぉ……》
困惑と共に理解した。
開いた扉の先で、
『『『『『『『『『『お帰りなさいませぇ、お嬢様方ぁーーー♪』』』』』』』』』』
カタカナの「ハの字型」に並んだメイド達が笑顔で恭しく一斉に頭を下げ、「ハの字」の頂点では、
『『お帰りぃ我らが愛娘ぇ~~~♪♪♪』』
ドロプウォートの両親が歌劇団ばりのポージングでの歓待。
娘(ドロプウォート)は予期していた事とは言え、
『!!!!!!!!!』
堪え切れぬ羞恥から顔を真っ赤に手で覆い隠し、勇者組はオエナンサ邸の「変わらぬ圧の強さ」にたじろぎ、思わず、
「「「「「「オセワニナリマースぅ」」」」」」
義務教育前の子供のような物言いで頭を下げた。
その一方で、初体験となる天世人三人組は、
「「「・・・」」」
ただただ絶句。
異様な光景にリンドウは息を呑みつつラディッシュに歩み寄り、
(ちゅ、中世の貴族はみんな、こんな(へんな)感じなんしぃ?!)
それなりの気遣いを以て耳打ちし、
(あははは……)
彼が苦笑を返してお茶を濁すと、ドロプウォートの母親が、
「!?」
そんな二人を凝視。
ヒレンにも目を移し、
「あらぁあらぁ~」
困惑顔で頬に手を当て、
「(娘に)またまた恋敵が増えましたのですわねぇ~」
嘆き声に、
『ちっ、違うなんしぃ!』
『違うわよぉ!』
二人は慌てて即否定。
気が強い二人のわりに「恋愛話には弱い」のか、赤面顔のリンドウは動揺を隠し切れない様子で、
「あっ! アーシはぁ! こぉなヒョロイのぉ全然好みじゃないしぃ!」
自ら歩み寄ったラディッシュを無下に突き飛ばし、
『アーシの好みはぁもっとぉ体のガッシリしたぁ!』
「スパイダとか、かぁ♪」
すかさずツッコミを入れたのは、悪い顔して笑うニプルウォート。
ラディッシュを粗雑に扱った彼女への、意趣返しも含めてか、皮肉と、からかいを交じえてツッコムとリンドウは、
『・・・・・・』
当人(スパイダマグ)には到底見せられない、とてもとても、それは「塩っぱい顔」をした。
異性として、よほど嫌っているのを露骨に呈し。
その嫌われように、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
流石に同情を禁じ得ない人々。
スパイダマグの素行に「彼特有の暑苦しさ」はあるものの、その心根は「善(ぜん)」であるのを知っていたから。
憐れに思ったラディッシュは、
「スパイダさんに「その顔」は……見せないであげてね……」
割と真剣な表情で願うと、
「だって、しぃ……」
リンドウはポツリと口を開いたと思うと堰を切った大河ように、
『元老院はもう気にしなくてイイし「素顔を出したら」ってアーシが言ってあげたらぁアイツ何て言ったと思うしぃ!』
「「「「「「「「「「?」」」」」」」」」」
『貴方は我らに人前で「イ〇モツを晒せ」と言うおつもりかってぇ言ったのしぃ!』
「「「「「「「「「「ッ!!!」」」」」」」」」」
血相を変えて即座に愛しき我が子(チィックウィード)の両耳を手で塞ぐ母(ドロプウォート)と、衝撃を受ける一部の人々。
言葉が違うこちらの世界で「その言葉の示すところ」が理解できた人は、みんな兄弟姉妹(同人誌愛読者)。
そんな混乱のさ中にあって「彼女から溢れる怒り」は収まりを知らず、
「アーシぁそんな事ぉ一言でも言ったぁしぃ!? アーシの言い方が悪いのしぃ?! アーシの気遣いを返せってぇのしぃ!」
鼻息荒く肩で息を切らせ、仲間たちが「まぁまぁ」と宥めていると、
『「イチ〇ツ」って、何ですわのぉ?』
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
蒸し返したのは、不思議そうな、気品溢れるキョトン顔を見せるドロプウォートの母、オエナンサ夫人。
あえての深掘りに、夫であるオエナンサ卿は妻が「口にした言葉の意味」を知った時の羞恥をおもんぱかり、
「そっ、そうだぁ! 私の書斎に「君へ渡す物」が置いてあったんだぁよぉ」
彼女の両肩を優しく押しながら、
「一緒に取りに行こうか♪」
「あらぁあらぁ、そうですわのぉ?」
夫人は疑問を持たず背中を押されながら退出して行ったが、閉じた扉の向こうから、
「ところで旦那さまぁ「イチモ〇」って何ですわの? 「〇チモツ」って?」
「我が妻よ、あまり人前で連呼はしないでおくれ……」
「え? えぇ?? ええぇ???」
次第に遠ざかる二人の声を、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
苦笑で見送るラディッシュ達であった。
未だ怒りが収まらぬ様子のリンドウを除いて。
するとゴゼンがここぞとばかり、
『ならぁリンドウちゅぁん「俺はぁ」どぉヨぉ♪』
自身をアピール。
しかし軽い態度を見れば、彼女に対して「特別な好意」を抱いてないのは丸分かりで、彼女は当然の如く、冷静に、平静に、淡々と、
『結構しぃ』
事務的に拒否。
先程までの「取り乱し」が、まるで嘘のように。
とは言えゴゼンも「拒否される」と分かっていたのか、それとも「めげないのがナンパ師の性(さが)」なのか、素気無く拒まれたにもかかわらず、
「あららぁ手厳しいぃ~♪」
笑っておどけて受け流して、今度はヒレンをチラ見。
色目を使うも、
『フン!』
これでもかと言わんばかりにソッポを向かれ、
「にゃはははは♪」
それでもめげずに笑いながら、ドロプウォート達のみならず屋敷のメイド達にも色目を送り、その何処までも計り知れない軽薄さに、
《女子なら誰でもイイのかよ!》
冷たいジト目を無言で向ける、ロビーの女性陣であった。
相手が「一応は天世人」なだけに、面罵せずに。
庶民街とは異なる景色にリンドウ、ゴゼン、ヒレンの興味が尽きない中、やがて馬車は懐かしささえ感じるオエナンサ邸の大門(おおもん)を抜け、アプローチを回って屋敷の正面入り口で停車。
「ここがドロプの家しぃ~?」
「まるで城だよネェ」
「まっ、まぁまぁ「立派な方」なんじゃないのぉ」
天世の三人組が三者三様の反応しながら下車すると、ラディッシュは三人の新鮮な反応に笑みを見せながら、屋敷前で笑顔で待ち受ける従者に馬車を任せ、終始無言のドロプウォートをチラ見。
「…………」
何を察したのか、彼は何とも言えない複雑な笑みを見せながら、
『じゃ、じゃあ行こうかぁ♪』
仲間たちに促した。
「…………」
黙って頷くドロプウォートと、
「「「「「…………」」」」」
何故か苦笑の勇者組。
天世人の三人組は当然、
《ドロプウォートの家なのに何でラディッシュが仕切ってるの?》
七人の微妙な反応も含め不思議に思ったが、その謎の答えは屋敷の扉が開かれるなり、
《なるほどぉ……》
困惑と共に理解した。
開いた扉の先で、
『『『『『『『『『『お帰りなさいませぇ、お嬢様方ぁーーー♪』』』』』』』』』』
カタカナの「ハの字型」に並んだメイド達が笑顔で恭しく一斉に頭を下げ、「ハの字」の頂点では、
『『お帰りぃ我らが愛娘ぇ~~~♪♪♪』』
ドロプウォートの両親が歌劇団ばりのポージングでの歓待。
娘(ドロプウォート)は予期していた事とは言え、
『!!!!!!!!!』
堪え切れぬ羞恥から顔を真っ赤に手で覆い隠し、勇者組はオエナンサ邸の「変わらぬ圧の強さ」にたじろぎ、思わず、
「「「「「「オセワニナリマースぅ」」」」」」
義務教育前の子供のような物言いで頭を下げた。
その一方で、初体験となる天世人三人組は、
「「「・・・」」」
ただただ絶句。
異様な光景にリンドウは息を呑みつつラディッシュに歩み寄り、
(ちゅ、中世の貴族はみんな、こんな(へんな)感じなんしぃ?!)
それなりの気遣いを以て耳打ちし、
(あははは……)
彼が苦笑を返してお茶を濁すと、ドロプウォートの母親が、
「!?」
そんな二人を凝視。
ヒレンにも目を移し、
「あらぁあらぁ~」
困惑顔で頬に手を当て、
「(娘に)またまた恋敵が増えましたのですわねぇ~」
嘆き声に、
『ちっ、違うなんしぃ!』
『違うわよぉ!』
二人は慌てて即否定。
気が強い二人のわりに「恋愛話には弱い」のか、赤面顔のリンドウは動揺を隠し切れない様子で、
「あっ! アーシはぁ! こぉなヒョロイのぉ全然好みじゃないしぃ!」
自ら歩み寄ったラディッシュを無下に突き飛ばし、
『アーシの好みはぁもっとぉ体のガッシリしたぁ!』
「スパイダとか、かぁ♪」
すかさずツッコミを入れたのは、悪い顔して笑うニプルウォート。
ラディッシュを粗雑に扱った彼女への、意趣返しも含めてか、皮肉と、からかいを交じえてツッコムとリンドウは、
『・・・・・・』
当人(スパイダマグ)には到底見せられない、とてもとても、それは「塩っぱい顔」をした。
異性として、よほど嫌っているのを露骨に呈し。
その嫌われように、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
流石に同情を禁じ得ない人々。
スパイダマグの素行に「彼特有の暑苦しさ」はあるものの、その心根は「善(ぜん)」であるのを知っていたから。
憐れに思ったラディッシュは、
「スパイダさんに「その顔」は……見せないであげてね……」
割と真剣な表情で願うと、
「だって、しぃ……」
リンドウはポツリと口を開いたと思うと堰を切った大河ように、
『元老院はもう気にしなくてイイし「素顔を出したら」ってアーシが言ってあげたらぁアイツ何て言ったと思うしぃ!』
「「「「「「「「「「?」」」」」」」」」」
『貴方は我らに人前で「イ〇モツを晒せ」と言うおつもりかってぇ言ったのしぃ!』
「「「「「「「「「「ッ!!!」」」」」」」」」」
血相を変えて即座に愛しき我が子(チィックウィード)の両耳を手で塞ぐ母(ドロプウォート)と、衝撃を受ける一部の人々。
言葉が違うこちらの世界で「その言葉の示すところ」が理解できた人は、みんな兄弟姉妹(同人誌愛読者)。
そんな混乱のさ中にあって「彼女から溢れる怒り」は収まりを知らず、
「アーシぁそんな事ぉ一言でも言ったぁしぃ!? アーシの言い方が悪いのしぃ?! アーシの気遣いを返せってぇのしぃ!」
鼻息荒く肩で息を切らせ、仲間たちが「まぁまぁ」と宥めていると、
『「イチ〇ツ」って、何ですわのぉ?』
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
蒸し返したのは、不思議そうな、気品溢れるキョトン顔を見せるドロプウォートの母、オエナンサ夫人。
あえての深掘りに、夫であるオエナンサ卿は妻が「口にした言葉の意味」を知った時の羞恥をおもんぱかり、
「そっ、そうだぁ! 私の書斎に「君へ渡す物」が置いてあったんだぁよぉ」
彼女の両肩を優しく押しながら、
「一緒に取りに行こうか♪」
「あらぁあらぁ、そうですわのぉ?」
夫人は疑問を持たず背中を押されながら退出して行ったが、閉じた扉の向こうから、
「ところで旦那さまぁ「イチモ〇」って何ですわの? 「〇チモツ」って?」
「我が妻よ、あまり人前で連呼はしないでおくれ……」
「え? えぇ?? ええぇ???」
次第に遠ざかる二人の声を、
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
苦笑で見送るラディッシュ達であった。
未だ怒りが収まらぬ様子のリンドウを除いて。
するとゴゼンがここぞとばかり、
『ならぁリンドウちゅぁん「俺はぁ」どぉヨぉ♪』
自身をアピール。
しかし軽い態度を見れば、彼女に対して「特別な好意」を抱いてないのは丸分かりで、彼女は当然の如く、冷静に、平静に、淡々と、
『結構しぃ』
事務的に拒否。
先程までの「取り乱し」が、まるで嘘のように。
とは言えゴゼンも「拒否される」と分かっていたのか、それとも「めげないのがナンパ師の性(さが)」なのか、素気無く拒まれたにもかかわらず、
「あららぁ手厳しいぃ~♪」
笑っておどけて受け流して、今度はヒレンをチラ見。
色目を使うも、
『フン!』
これでもかと言わんばかりにソッポを向かれ、
「にゃはははは♪」
それでもめげずに笑いながら、ドロプウォート達のみならず屋敷のメイド達にも色目を送り、その何処までも計り知れない軽薄さに、
《女子なら誰でもイイのかよ!》
冷たいジト目を無言で向ける、ロビーの女性陣であった。
相手が「一応は天世人」なだけに、面罵せずに。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】海外在住だったので、異世界転移なんてなんともありません
ソニエッタ
ファンタジー
言葉が通じない? それ、日常でした。
文化が違う? 慣れてます。
命の危機? まあ、それはちょっと驚きましたけど。
NGO調整員として、砂漠の難民キャンプから、宗教対立がくすぶる交渉の現場まで――。
いろんな修羅場をくぐってきた私が、今度は魔族の村に“神託の者”として召喚されました。
スーツケース一つで、どこにでも行ける体質なんです。
今回の目的地が、たまたま魔王のいる世界だっただけ。
「聖剣? 魔法? それよりまず、水と食糧と、宗教的禁忌の確認ですね」
ちょっとズレてて、でもやたらと現場慣れしてる。
そんな“救世主”、エミリの異世界ロジカル生活、はじまります。
【完結】能力が無くても聖女ですか?
天冨 七緒
恋愛
孤児院で育ったケイトリーン。
十二歳になった時特殊な能力が開花し、体調を崩していた王妃を治療する事に…
無事に王妃を完治させ、聖女と呼ばれるようになっていたが王妃の治癒と引き換えに能力を使い果たしてしまった。能力を失ったにも関わらず国王はケイトリーンを王子の婚約者に決定した。
周囲は国王の命令だと我慢する日々。
だが国王が崩御したことで、王子は周囲の「能力の無くなった聖女との婚約を今すぐにでも解消すべき」と押され婚約を解消に…
行く宛もないが婚約解消されたのでケイトリーンは王宮を去る事に…門を抜け歩いて城を後にすると突然足元に魔方陣が現れ光に包まれる…
「おぉー聖女様ぁ」
眩い光が落ち着くと歓声と共に周囲に沢山の人に迎えられていた。ケイトリーンは見知らぬ国の聖女として召喚されてしまっていた…
タイトル変更しました
召喚されましたが聖女様ではありません…私は聖女様の世話係です
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
天才魔導医の弟子~転生ナースの戦場カルテ~
けろ
ファンタジー
【完結済み】
仕事に生きたベテランナース、異世界で10歳の少女に!?
過労で倒れた先に待っていたのは、魔法と剣、そして規格外の医療が交差する世界だった――。
救急救命の現場で十数年。ベテラン看護師の天木弓束(あまき ゆづか)は、人手不足と激務に心身をすり減らす毎日を送っていた。仕事に全てを捧げるあまり、プライベートは二の次。周囲からの期待もプレッシャーに感じながら、それでも人の命を救うことだけを使命としていた。
しかし、ある日、謎の少女を救えなかったショックで意識を失い、目覚めた場所は……中世ヨーロッパのような異世界の路地裏!? しかも、姿は10歳の少女に若返っていた。
記憶も曖昧なまま、絶望の淵に立たされた弓束。しかし、彼女が唯一失っていなかったもの――それは、現代日本で培った高度な医療知識と技術だった。
偶然出会った獣人冒険者の重度の骨折を、その知識で的確に応急処置したことで、弓束の運命は大きく動き出す。
彼女の異質な才能を見抜いたのは、誰もがその実力を認めながらも距離を置く、孤高の天才魔導医ギルベルトだった。
「お前、弟子になれ。俺の研究の、良い材料になりそうだ」
強引な天才に拾われた弓束は、魔法が存在するこの世界の「医療」が、自分の知るものとは全く違うことに驚愕する。
「菌?感染症?何の話だ?」
滅菌の概念すらない遅れた世界で、弓束の現代知識はまさにチート級!
しかし、そんな彼女の常識をさらに覆すのが、師ギルベルトの存在だった。彼が操る、生命の根幹『魔力回路』に干渉する神業のような治療魔法。その理論は、弓束が知る医学の歴史を遥かに超越していた。
規格外の弟子と、人外の師匠。
二人の出会いは、やがて異世界の医療を根底から覆し、多くの命を救う奇跡の始まりとなる。
これは、神のいない手術室で命と向き合い続けた一人の看護師が、新たな世界で自らの知識と魔法を武器に、再び「救う」ことの意味を見つけていく物語。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
完結【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-
ジェルミ
ファンタジー
魔法は5属性、無限収納のストレージ。
自分の望んだものを創れる『創生魔法』が使える者が現れたら。
28歳でこの世を去った佐藤は、異世界の女神により転移を誘われる。
そして女神が授けたのは、想像した事を実現できる創生魔法だった。
安定した収入を得るために創生魔法を使い生産チートを目指す。
いずれは働かず、寝て暮らせる生活を目指して!
この世界は無い物ばかり。
現代知識を使い生産チートを目指します。
※カクヨム様にて1日PV数10,000超え、同時掲載しております。
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる