45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ

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外伝 リュークとエリザヴェータ

皇帝陛下のいとこ

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  僕は初対面のおじさんに意識がいってしまい、何を言っているのか聞き逃してしまいました。
 しかし僕を案内して下さった受付の女性は、何かに反応したらしく、
「リューク殿は勇者をご存知か?」
 受付の女性は、僕の後から部屋に入って下さりドアを閉めてくれていたんです。
 うん?勇者?
「えっと、勇者・・・・ですか?その、知りません。」
「差し出がましい事ですが、勇者というのは魔王を倒す存在で御座います。そして今プレジール城に滞在中で御座います。」
 ・・・・魔王って何?
「まあ細かい話は馬車でお話いたしますので、どうかご同行を願います。」
 初対面のおじさん、あなたは誰ですか?
「えっとその、失礼ですがどちら様でしょう?」
 いきなり色々言われても困るんだよね。

「おおそうだった!わしは皇帝陛下のいとこでな、ロートレックと言う者だ。」
 確かロートレックって、ロートレック領の事だよね?
 もしかしてそこのえらいさんかな。
 公爵さまが治めている、と聞いているけれどまさか本人じゃない・・・・よね?
「そ、それは失礼しました。えっとその、僕が勇者・・・・さまと?」
「これは陛下からの要請なんだが、細かい話は馬車でしよう。ではリューク殿、こちらへ。」
 何故か部屋に到着して早々、移動する事に。
「お気をつけて。」
 受付の女性はここまでなんだ。
 そのままロートレックと名乗るおじさんの後を付いて行き、どうやら表からではなく僕が利用した事の無い場所から建物を出ました。
 すると立派な馬車が待機していて、そのまま乗車しました。

 で、早速おじさんが話しかけて下さいました。
「本当はロニーから話を、と思ったのだが彼は今リューク殿とは別行動で連絡が取れなくってね。それで冒険者ギルド経由で呼び出させてもらったよ。」
 最近ロニーさんは僕の実績作りを優先して下さり、王都近辺は自前の馬車を用い荷物の運搬をして下さる事が多く、僕は他の依頼を受ける事ができているんです。
 そのお陰で僕はここ半年の間にずいぶんと依頼をこなし、商人達の間でそれなりの評価を得ているそうです。
 しかしそれで皇帝陛下が僕に何かを要請とか、何だろう。
 勇者さまがらみという話だけれど、荷物を何処かへ運ぶのかな?
 それに確かロニーさんって、皇帝陛下・・・・ではなく、皇太子さまと学友で、もう1人って確かロートレックって人だったはず。
 確か今はロートレック公爵様はこの方のお父さまなんだよね?本人だったらだけれど。
「あ、その、ロニーさんからロートレックさまの話は聞いています。確か皇太子さまとはご学友だったとか。」
「そうか、ロニーから聞いていたのであれば話は早い!まあそういう訳で城まで来てほしいのだ。」
 うーん、何か細かい話が全然ないのですが、この方はこういう人なのでしょうか?
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