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外伝 リュークとエリザヴェータ

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  そうそう、洗浄とか便利な魔法も回復魔法で使えるみたい。
 これは水魔法でも使えるみたいだけど、まあ汚れを取り除く事が出来るようで、
 さっき僕が粗相を・・・・我慢できなくってやってしまった後、シグネさんが使ってくれたんだ。
 でも綺麗にはなったけれど、姫さまの目前でやらかした事実が消える訳じゃないから、僕の精神的なダメージは回復しなかった・・・・
 ・・・・
 ・・・
 ・・
 ・
 僕が姫さまと魔法の訓練をするようになってからそろそろ1ヶ月が経とうとしている頃、僕もそこそこ魔法が使えるようになりました。
 空間魔法はやはり収納以外には使えないけれど、どうやら一つレベルが上がっているようで、空間魔法のレベルは3から4に。
 それに、回復魔法は1から3に上がったようで、今ではちょっとした切り傷、少し熱がある時の回復、ちょっとお腹の調子が悪くなった時の回復、自分と自分の触れている範囲の洗浄。
 回復魔法は色々な人が使うので、あれば非常に役立ちます。
 しかもシグネさんが先生なので、凄く覚えられました。
 うん、一寸びっくり。
 冒険者になるなら回復魔法は大いに役立つはず。
 うん、そろそろ・・・・もう流石にこれ以上姫さま達のお世話になる訳にもいかないし、この辺りで城を出ないといけないな・・・・
「姫さま、こんな何も持っていない僕に色々教えてくれてありがとうございます。」
「リュークさん、どうしたの?」

「色々考えてたんですが、折角姫さま達からこんなに良くして頂いて言いにくいのですが、もうそろそろお暇をしようと思っているんです。」
「えっ!!どういう事?リュークさん?まさかお城からいなくなっちゃったりしないわよね?」
 そんな顔しないでほしい・・・・あ、目をウルウルさせている・・・・折角決心したのに、挫けそう。

「姫さま、僕は孤児です。普通なら皇族の方々とこんなに親しくなれないんです。ただ、僕は運がよかったのかこうして姫さまやシグネさん、ロゼさんをはじめ多くの人達と知り合え、更にこんなに沢山の事を学ばせてもらえました。」
「えっと、何を言っているのかしら、リュークさん?もっといていいのよ?そうだ!私の護衛にならない?そうすればもっとここに居られるわ!」
「姫さま、姫さまの護衛は嬉しいのですが、こんな出自の怪しい孤児では無理です。姫さまがいいと言っても周りはそうは言ってくれないでしょう。今回の事故?があったから僕は姫さまと一緒に魔法を学ばせてもらえましたが、これ以上は甘えられません。」
「そ・・・・そんな・・・・もっといて、リュークさん・・・・」
 うう・・・・あんな事言って、姫さま泣いているし、決心が揺らぐ・・・・
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