高嶺のスミレはオケアノスのたなごころ

 まるで海が空から降ってきたみたいだわ。――
 休暇の間に屋敷を失ってしまった大学教授のイオネは、愛する仕事のため、やむなく不遜な公爵アルヴィーゼのもとに身を寄せることになる。
 ところが、イオネを待っていたのは傍若無人なアルヴィーゼに振り回される嵐のような日々だった。
 アルヴィーゼの愛執に翻弄され、矜持と熱情のあいだで揺れるイオネ。
 そして、イオネのすべてを手に入れるために手段を選ばないアルヴィーゼ。
 すれ違い、求め合い、次第にほどけ合っていくふたり。――しかし、イオネを狙う影が忍び寄っていた。

恋を知らない女と執着する男の、愛の攻防。

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【作者註】
※性行為に於いてやや無理矢理な表現があります。
※〖エブリスタ〗〖ムーンライトノベルズ〗にて同一作品掲載中。内容に相違はありません。
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