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詩 セトモノの花
しおりを挟むセトモノの花たちが咲いている。
招き猫さんがお惣菜を作っている。
白磁の桔梗、「花になりたいの。」
招き猫さん、きんぴらを盛る。
細かな模様の朝顔、
「花として咲きたいの。」
招き猫さん、ひじきを盛る。
うっすら色が浮かぶ椿、
「いい器と言われる私たち、
しまわれてないで綺麗に咲きたいの。」
招き猫さん、切り干しを盛る。
風だ!セトモノの花達が
ぶつかり合って割れてしまう!
あ、人間の手が出てきて
セトモノ達を食卓へと持っていった、
割れずにすんだ。
招き猫さんはセトモノ達を無事に
返す為、お惣菜を作って盛っていた。
今日は俺があなたに一杯つけさせて下さい、好きでしょう。あ、勢いよく飲んだんでお猪口と招き猫さんが割れてしまった。また台所の奥からセトモノの花達が咲きだした。招き猫さ~ん、 風が吹く前に酢の物作らなきゃ。ここから帰れるかな~
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