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第16話 アントナン達は ~奇跡が起きる時~ 俯瞰視点(3)
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「嘘だ!! アイツが撤回するはずがない!! お前は嘘を吐いている!! 俺らをぬか喜びさせて!! 嗤おうとしてやがるな!?」
「ちっ、違います!! 聖女様は実際にそう仰っております!! こちらが証拠となっております!!」
「なんだって!? ………………ほ、本当だ……。そう、書いてある……」
――5人に対して宣告していた退位を撤回し、現状の維持を認める――。
宰相トーマスが持ってきた書類には、その旨がシュザンヌのサインと拇印つきで記されていました。
「……た、確かに、書いておる……。と、トーマスよ、どうなっているのだ……!? なにが起きた……!?」
「聖女様が特にお気にかけられている孤児院に、問題発生の半年前に王家から――国ではなく個人的な『私財』による寄付が行われていたと、昨夜聖女様がお気づきになられました。そちらによって『良い一面もあった』と感じられるようになり、寛大な判断がくだされることとなりました」
「……そう、だったのか……! 奇跡だ! お前達っ、奇跡が起きたぞ……!」
「ええ、父上……!! 奇跡が起きました!!」
「そうね! 奇跡が起きたわ……!」
「はい……!! 奇跡です……!!」
「やった……! やったよ……!! 奇跡が起きたぁ……!!」
とある別件で、高位貴族に発生しかけていた『不満』を和らげるため――という他意まみれではありましたが、アントナン達は実際に個人的な寄付を行っていました。
判断理由は理路整然としているし、なによりシュザンヌのサインと拇印がある。
それらによって『事実』が確定し、5人は飛び上がって喜び始めました。
「やったっ! やったぞ! 父上母上ニックライナー!! 俺達はこの先も国の頂点に立てるんだ!!」
「うむ!! 我々の時代はまだまだ続く!!」
「この先もずっと享受できるだなんて!! 最高だわ!!」
「こんなことって、あるんですね!! この上ない幸せを、感じています……!!」
「努力は報われるんだね!! やったぁ!! ばんざーっい!! うやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
ライナーは諸手をあげながらテーブルの周囲を走り回り、ニックはその場に崩れ落ちながら歓喜の涙を流し、ザダルとヴァーレアは抱き合って感情を爆発させ、アントナンはテーブルに乗って高々と右の拳を突き上げました。
「俺達は救われた!! 苦しみから解放された!! 宴だ!! みんなっ、宴を開くぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「ああ!!」「ええ!!」「はい!!」「うん!!」
アントナンの音頭でやがて豪華な『奇跡ありがとうパーティー』が開催され、5人は美味しい料理やお酒に舌鼓を打ちます。
「美味い!! 最高だ!!」
「今日は格別だ!!」
「そうね、あなた!」
「こんなに美味しい食べものを食べたのは、初めてです!」
「おいしいいいいいいいいいいいい!! うひゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
アントナン達の宴は5時間が経過しても終わる気配はなく、むしろまだまだ盛り上がっていたのですが――。そんな幸せに満ちたパーティーは、思いもよらない形で突然幕を閉じることとなりました。
「「「「「ん……?」」」」」
「陛下! 妃殿下! アントナン殿下! ニック様! ライナー様!」
どこからともなく、現在この場には居ないはずの宰相トーマスの声が聞こえてきて――
「ちっ、違います!! 聖女様は実際にそう仰っております!! こちらが証拠となっております!!」
「なんだって!? ………………ほ、本当だ……。そう、書いてある……」
――5人に対して宣告していた退位を撤回し、現状の維持を認める――。
宰相トーマスが持ってきた書類には、その旨がシュザンヌのサインと拇印つきで記されていました。
「……た、確かに、書いておる……。と、トーマスよ、どうなっているのだ……!? なにが起きた……!?」
「聖女様が特にお気にかけられている孤児院に、問題発生の半年前に王家から――国ではなく個人的な『私財』による寄付が行われていたと、昨夜聖女様がお気づきになられました。そちらによって『良い一面もあった』と感じられるようになり、寛大な判断がくだされることとなりました」
「……そう、だったのか……! 奇跡だ! お前達っ、奇跡が起きたぞ……!」
「ええ、父上……!! 奇跡が起きました!!」
「そうね! 奇跡が起きたわ……!」
「はい……!! 奇跡です……!!」
「やった……! やったよ……!! 奇跡が起きたぁ……!!」
とある別件で、高位貴族に発生しかけていた『不満』を和らげるため――という他意まみれではありましたが、アントナン達は実際に個人的な寄付を行っていました。
判断理由は理路整然としているし、なによりシュザンヌのサインと拇印がある。
それらによって『事実』が確定し、5人は飛び上がって喜び始めました。
「やったっ! やったぞ! 父上母上ニックライナー!! 俺達はこの先も国の頂点に立てるんだ!!」
「うむ!! 我々の時代はまだまだ続く!!」
「この先もずっと享受できるだなんて!! 最高だわ!!」
「こんなことって、あるんですね!! この上ない幸せを、感じています……!!」
「努力は報われるんだね!! やったぁ!! ばんざーっい!! うやぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
ライナーは諸手をあげながらテーブルの周囲を走り回り、ニックはその場に崩れ落ちながら歓喜の涙を流し、ザダルとヴァーレアは抱き合って感情を爆発させ、アントナンはテーブルに乗って高々と右の拳を突き上げました。
「俺達は救われた!! 苦しみから解放された!! 宴だ!! みんなっ、宴を開くぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」
「ああ!!」「ええ!!」「はい!!」「うん!!」
アントナンの音頭でやがて豪華な『奇跡ありがとうパーティー』が開催され、5人は美味しい料理やお酒に舌鼓を打ちます。
「美味い!! 最高だ!!」
「今日は格別だ!!」
「そうね、あなた!」
「こんなに美味しい食べものを食べたのは、初めてです!」
「おいしいいいいいいいいいいいい!! うひゃああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
アントナン達の宴は5時間が経過しても終わる気配はなく、むしろまだまだ盛り上がっていたのですが――。そんな幸せに満ちたパーティーは、思いもよらない形で突然幕を閉じることとなりました。
「「「「「ん……?」」」」」
「陛下! 妃殿下! アントナン殿下! ニック様! ライナー様!」
どこからともなく、現在この場には居ないはずの宰相トーマスの声が聞こえてきて――
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