いきなり異世界って理不尽だ!

みーか

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ルイト誕生

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 1か月ほどかけてゆきの大陸やお菓子大陸などに、はるな大陸からの野菜や果物を届けたりしながら、ユル大陸に到着。
 ユルの両親を引き合わせた。
 また会えるなんて!と、とても喜んでくれた。ユルも両親に出会えて一緒に暮らせる事を知り大泣きしていた。まだまだ子どもだもんね。

 さて、出発!

 ユル大陸から2週間、次の大陸が見えてきた。
 船着場を出して上陸した。

 今回も、私とルイ君、ゆきちゃん、ワーガ、ナナガで先に見にいく事にした。

 ここは、真夏のような気候で日差しが痛い。見る限り草や木もほとんど見当たらないし、ハルー村のような所だ。
 道路を出しながら進むが、山もあまりなく砂漠の一歩手前のような場所だ。
 1日かけて進んだが、何も無く公民館を出す。
 途中に、ガソリンスタンドや公民館、電波塔などは出して来たが、本当に何もないから建物がすごく目立つ。

 公民館で船にスマホで連絡して、こっちに来て畑を作ってほしいと頼んだ。

 次の日、半日ほどかけて戻り、家を沢山出したり、お店や公民館、耕運機や苗やスプリンクラーなどを出しまくった。
 
 アルが張り切って畑作りをしてくれた。バルもラルも元から農家だったような働きぶりだ!
 オーガ達も自慢の力で穴を掘ったりと頑張ってくれているし、エルフは薬草畑作りをしてくれている。

 今夜はここで休んで、明日進んでみる事にした。
 夜、ファーナさんにビデオ通話をすると旦那さんが出て今陣痛が始まって病院にいると教えてくれる。
 画面越しに応援した。ファーファちゃんもハルハちゃんもファーナさんの横で応援している。

 20分ほどで産声が聞けた。男の子だった!
 みんなの嬉しそうな声が聞こえてくる。

 ビデオ通話だからルイ君やワーガ、ナナガも呼んで赤ちゃんの顔を見せてもらう。
 これは男前になりそうだ!もぅすでにゆきちゃんが画面に食いついている。イケメンセンサーに引っかかっているようだ!!もしや未来の歳下の旦那様か??

 ファーナさんもお疲れだろうから電話を切って、可愛かったねーと話したりしながら、のんびりと過ごした。
 
 次の日の朝には、写真付きのメールが送られてきていて、名前が『ルイト』に決まったと報告があった。旦那さんもルが付くのと、ルイ君からも名前をもらったと書いてあり、ルイ君がめちゃくちゃニヤニヤして照れていた。ルイ君のお父さんは、大はしゃぎして、ファーナさんの旦那さんルミールさんを抱きしめて大変だったらしい。
 その動画も送られて来ていて大笑いした。ファーファちゃんが動画を撮ったそうだ。

 朝からほっこりしながら、先に進む事にして、出発する。

 公民館に昼前に着き、休憩してから道路を出しながら進む。
 やはり何も無く、海沿いではなく大陸の中の方を走ってみたりしたが何も見つからなかった。

 夕方には、公民館を出して、小さな畑を作ったりした。
 もし、誰かが通りかかってお腹が空いていたら、食べてもらえるようにと思って、トマトやキュウリ、果物の木も植えてある。

 ゆきちゃんも、可愛い靴を履いてお手伝いをしてくれる。
 よちよちと歩いては尻もちをついて、また立ち上がってと可愛くて仕方ない!

 次の日も次の日も何も無いままに過ぎていく。

 その次の日にやっと、オアシスのような場所を見つける事ができた。
 湧き水が出て池のようになっていて、少しだけ川のように水が流れている場所がある。
 そこには草も生えていた。池の近くにファーナさん達が住んでいたような家のような物があり、人間が数人住んでいた。

「こんにちは!私は船で旅をしています。人間の陽菜と言います。ここの代表の方はいますか?」
「あ、あぁ。私が代表のナダだ。何か用か?悪いが客をもてなす事など出来ないぞ。」
「いえいえ、そんなつもりはないです。ここに着いてから全く誰にも会わなかったので、少しお話しを聞きたいと思いまして。」
「そーか。」
「もし、良ければ私達の家に来ませんか?お茶とお菓子を用意しますよ。」
「………お茶?お菓子??なんだそれは??」
「あっ、飲み物と甘い食べ物です。」
「なっ!!!そっそんな貴重な物を会ってすぐの私に??」
「あっ、はい。沢山ありますから、良ければどーぞ。」
「あ……あぁ。では、行かせてもらおう。おーい、皆んな、少し話しをしてくる。」
 近くにいた人達に声をかけて一緒に来てくれる。

 少し離れた所に、こっそりと家を出して、ワーガに冷房をつけてくれるようにメールを送る。
 私1人で話しに行っていたので、皆んな車で先回りして家に入ってくれていた。

「ここです。どーぞ。」
「……………………………。」
 ナダさんは口を開けたまま固まっていた。
「あの、すみません。ここで足を洗ってから入ってください。」
「………………。」
「もしもーーし!!」
「………………。」
「おーい、ナダさん!しっかりしてください!!」
「………はっ!す、すまん。びっくりして……。あ、足を洗うのか?」
「はい。洗ってこれで拭いてくださいね!」
 タオルを渡すと、また固まってしまった。

 なんとか正気に戻ってもらい、足を洗ってから中に入ってもらう。
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