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24 研究者
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とにかく今は、研究員みたいな奴1人だけみたいだし、子どもなのに酷い事するって言ってたな。
兵士みたいに悪い奴じゃないみたいだし声かけてみようか。
ガチャガチャと音が響いてきた。あぶねー、声かけなくて良かった。
『おい、国王様にお伺いしてみたが、手加減しなくていいそうだ。もし、あれがダメになったとしても、また産ませればいいだけだからな。それより、魔力の量が素晴らしい!!どんどん搾り取れと仰せだ。少しおかしくなった頃に、王の操り人形として働いてもらうから、2日に一度ほど空になるまで搾り取れ。』
『そんな……。それはあまりにも。他の子達は、長くて1週間しか持ちませんでした。下手をすれば1日で命を落とした子もいました。せめて1週間に一度にしてください。そうでないと、いつ死んでもおかしくありません!』
『うるさい!お前は言われた通りにしっかりと働けばいい!お前の家族は誰が養っている?その事を忘れるな!!』
『………は、はい。』
なんて奴だ!やっぱり、ニーン国は最低だ!!
……やっと出て行った。
『おい、ここを開けてくれないか?』
『……ん?もぅ目が覚めたのか?』
『うん。兵士は出て行っただろ?』
『あぁ。でも君を出す事はできないんだ。ごめんな。私が殺されてしまう。』
『そうか。わかった。じゃあ話しをしてもいい?』
『あぁいいよ。でも、小さな声で話してくれ。もし、君が起きている事がわかれば、まだ魔力を搾り取る事が出来ると気付かれてしまうからね。』
『わかった。これくらいの声で聞こえる?』
『あぁ、大丈夫だ。私も君の扉の前に移動したから問題ない。』
『ありがとう。あの変な機械は魔力を取るための物なんだよな?取った魔力はどうするんだ?』
『魔力を吸い取って溜めた物を食べ物を出す機械に入れるんだ。そしたら食べ物が出てくる。』
『それってアニマ国にあるのと同じやつか?』
『そうだよ。アニマ国から盗んできた物を手に入れて私が改良したんだ。君も知っているだろうけど、貴族しか裕福な暮らしは許されていないだろ?平民や貧民は食べる物さえ手に入らない。私は、町の人達が餓死する事がないようにしたかったんだ。だから、こっそりとアニマ国の人達から魔力を少し分けてもらって食べ物を作ろうとした。まぁ……見つかって、こうして閉じ込められているんだけどね。』
『そうだったのか。俺も母さんが死んで、食べる物がなくてお腹ペコペコで山に行ったら、アニマ国の人に出会って助けてもらったんだ。』
『そうか。苦労したんだね。アニマ国は、どんな所だった?』
『すごいんだぜ!アニマ国では孤児院ってのがあって、親がいない子を預かってくれるんだ。しかも、その為の金も国が出してくれる。腹減って倒れる事もないし、貧民なんていない。綺麗な服着て、毎日腹一杯食べる事ができるんだ。ベットもあるし、隙間風が入る事もない。それに、王様もすごく優しいんだ。ここの王みたいに偉そうじゃないし、俺の作った野菜を食べて美味しいって言ってくれた。』
『へぇーー、そんなに違うのかい?私も行ってみたいな。』
『一緒に行こうよ!おじさんの家族も一緒にさ!!』
『そうだね。そうできれば、どんなにいいだろう……。でも私は、アニマ国の言葉が分からない。』
『そうか……。じゃあ俺が教えてやるよ!』
『本当かい?ぜひ教えてくれ!』
『もちろん。』
『あっ、そろそろベットに戻って寝たふりをした方がいい。食事の時間だ。』
『わかった。』
急いでベットに横になると同時に、ガチャガチャと音が聞こえた。
『おい、まだ起きないだろうが部屋の鍵を開けろ。食事を置いておく。』
『わ、分かりました。』
『ふんっ!まだピクリとも動かないな。お前の分も置いておく。』
『はい。』
また鍵をかけられて、兵士が出て行ったようだ。
兵士みたいに悪い奴じゃないみたいだし声かけてみようか。
ガチャガチャと音が響いてきた。あぶねー、声かけなくて良かった。
『おい、国王様にお伺いしてみたが、手加減しなくていいそうだ。もし、あれがダメになったとしても、また産ませればいいだけだからな。それより、魔力の量が素晴らしい!!どんどん搾り取れと仰せだ。少しおかしくなった頃に、王の操り人形として働いてもらうから、2日に一度ほど空になるまで搾り取れ。』
『そんな……。それはあまりにも。他の子達は、長くて1週間しか持ちませんでした。下手をすれば1日で命を落とした子もいました。せめて1週間に一度にしてください。そうでないと、いつ死んでもおかしくありません!』
『うるさい!お前は言われた通りにしっかりと働けばいい!お前の家族は誰が養っている?その事を忘れるな!!』
『………は、はい。』
なんて奴だ!やっぱり、ニーン国は最低だ!!
……やっと出て行った。
『おい、ここを開けてくれないか?』
『……ん?もぅ目が覚めたのか?』
『うん。兵士は出て行っただろ?』
『あぁ。でも君を出す事はできないんだ。ごめんな。私が殺されてしまう。』
『そうか。わかった。じゃあ話しをしてもいい?』
『あぁいいよ。でも、小さな声で話してくれ。もし、君が起きている事がわかれば、まだ魔力を搾り取る事が出来ると気付かれてしまうからね。』
『わかった。これくらいの声で聞こえる?』
『あぁ、大丈夫だ。私も君の扉の前に移動したから問題ない。』
『ありがとう。あの変な機械は魔力を取るための物なんだよな?取った魔力はどうするんだ?』
『魔力を吸い取って溜めた物を食べ物を出す機械に入れるんだ。そしたら食べ物が出てくる。』
『それってアニマ国にあるのと同じやつか?』
『そうだよ。アニマ国から盗んできた物を手に入れて私が改良したんだ。君も知っているだろうけど、貴族しか裕福な暮らしは許されていないだろ?平民や貧民は食べる物さえ手に入らない。私は、町の人達が餓死する事がないようにしたかったんだ。だから、こっそりとアニマ国の人達から魔力を少し分けてもらって食べ物を作ろうとした。まぁ……見つかって、こうして閉じ込められているんだけどね。』
『そうだったのか。俺も母さんが死んで、食べる物がなくてお腹ペコペコで山に行ったら、アニマ国の人に出会って助けてもらったんだ。』
『そうか。苦労したんだね。アニマ国は、どんな所だった?』
『すごいんだぜ!アニマ国では孤児院ってのがあって、親がいない子を預かってくれるんだ。しかも、その為の金も国が出してくれる。腹減って倒れる事もないし、貧民なんていない。綺麗な服着て、毎日腹一杯食べる事ができるんだ。ベットもあるし、隙間風が入る事もない。それに、王様もすごく優しいんだ。ここの王みたいに偉そうじゃないし、俺の作った野菜を食べて美味しいって言ってくれた。』
『へぇーー、そんなに違うのかい?私も行ってみたいな。』
『一緒に行こうよ!おじさんの家族も一緒にさ!!』
『そうだね。そうできれば、どんなにいいだろう……。でも私は、アニマ国の言葉が分からない。』
『そうか……。じゃあ俺が教えてやるよ!』
『本当かい?ぜひ教えてくれ!』
『もちろん。』
『あっ、そろそろベットに戻って寝たふりをした方がいい。食事の時間だ。』
『わかった。』
急いでベットに横になると同時に、ガチャガチャと音が聞こえた。
『おい、まだ起きないだろうが部屋の鍵を開けろ。食事を置いておく。』
『わ、分かりました。』
『ふんっ!まだピクリとも動かないな。お前の分も置いておく。』
『はい。』
また鍵をかけられて、兵士が出て行ったようだ。
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