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12 優しさ
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また、朝から行列ができて、今回は加工せずに、そのまま売る事になった。
クーンとケーンも必死になって暗くなるまでどんぐりコマとやじろべえをメイトさんと作っていたし、2人が寝てからもメイトさんが頑張って作ってくれていた。
今回は、量が大量だった為、昼過ぎに完売。ベアルさんの栗ご飯分以外は、全部無くなった。
クーンとケーンのどんぐりオモチャコーナーもすぐに売り切れて、昨日の疲れと、はしゃぎすぎで並べていた敷物の上で寝てしまっていた。
2人で同じ格好で寝ている可愛らしい姿に、お金を入れていた入れ物に、お釣りの小銭を入れていく人達が沢山いて、どんぐりオモチャより儲かっていた。
2人が起きる前にメイトさんがお金を取り出して、2人の貯金にこっそり入れておいてくれた。
メイトさん達は、俺、ニーナ、クーン、ケーンの貯金箱を作ってくれていて、こっそりお手伝いしたり頑張ったりすると小銭を入れてくれている。クーンやケーンはまだ知らないけど、俺達が独り立ちする時に、貯めた分を渡すんだと教えてくれた。俺の分はまだ来たすぐだから、少なくて悪いなと言ってたけど、他人の俺達の為にそんな事をしてくれているメイトさんの優しさが嬉しい。
ここの人達は、本当に優しいし良くしてくれる。俺も孤児院の役に立ちたいって思う。なんとなくだけど、この孤児院で働いていきたいと最近思うようになった。それが許される事かどうかわからないけど、俺で役に立つなら、メイトさん一家に恩返しがしたい。
その為に、まずは俺が唯一出来る野菜作りと前世の記憶を頼りに山で採れる物や、料理などを思い出してリーナさん達に教える事だ。
よし、頑張ろう!!
次の日は、特に何もする事がないから、のんびりと過ごした。リーナさん達は栗ご飯用に栗の皮剥きをしながら、おしゃべりしながらお茶をしていた。
俺達も呼ばれて食堂に行くと、近所の人が作ってくれたと、栗のケーキが切り分けてあった。
栗のクリームを作って、スポンジには細かく砕いた栗が入っているんだそうだ。
味はとっても美味しくて、甘すぎず、栗の美味しさが口いっぱいに広がって、ニーナはしばらくフォークを口に咥えたまま離さなかった。
そのレシピも教えてもらったらしく、次のコインさん達の休みにも栗拾いに連れて行ってもらうそうだ。
今回は、売らずに自分達で食べる分だと言ってた。ケーキをくれた人にもお裾分けする事になっている。他にも、松茸と栗の入った炊き込みご飯や、野いちごのジャムのケーキなど、工夫を凝らした料理が少しづつだが届いたらしく、リーナさん達はご機嫌だ。今夜は、いろんなご飯の味比べだと張り切っていた。
次の日は朝から栗ご飯を、大量に炊いて半分はベアルさん一家用に、半分はお世話になってる屯所の皆さんにおにぎりにして差し入れを持って行く事になった。
実は、馬車も屯所の仕事用のものを借りてくれていた。籠なども屯所のものをかなり借りたし、俺の鍬なんかも保管してあったものをもらったものだ。
それと、俺を孤児院に連れて来てくれた御礼もあるんだとリーナさんが言っていた。俺が来たから、こんなに美味しい物に出会えたし、お金も手に入って孤児院でガタが来ていた物も新しく買い換える事ができたんだと頭を撫でてくれた。
ニーナと俺も一緒におにぎり作りを手伝って、大量の栗ご飯をタッパーに詰めて、それぞれ大きな籠を両手で持って屯所に向かった。
子どもの足で歩いて20分ほどで屯所には着く。
「こんにちはー!」
「すみません、ベアルさんはおられますか?」
ドタドタドターー!!と足音が響いてベアルさんが入り口まで走ってきた。
「栗ご飯か??」
「そうですよ。それと屯所の皆さんにもおにぎりにして持ってきたんです。」
「おぉ、皆んな喜ぶ。中に入ってくれ!」
クーンとケーンも必死になって暗くなるまでどんぐりコマとやじろべえをメイトさんと作っていたし、2人が寝てからもメイトさんが頑張って作ってくれていた。
今回は、量が大量だった為、昼過ぎに完売。ベアルさんの栗ご飯分以外は、全部無くなった。
クーンとケーンのどんぐりオモチャコーナーもすぐに売り切れて、昨日の疲れと、はしゃぎすぎで並べていた敷物の上で寝てしまっていた。
2人で同じ格好で寝ている可愛らしい姿に、お金を入れていた入れ物に、お釣りの小銭を入れていく人達が沢山いて、どんぐりオモチャより儲かっていた。
2人が起きる前にメイトさんがお金を取り出して、2人の貯金にこっそり入れておいてくれた。
メイトさん達は、俺、ニーナ、クーン、ケーンの貯金箱を作ってくれていて、こっそりお手伝いしたり頑張ったりすると小銭を入れてくれている。クーンやケーンはまだ知らないけど、俺達が独り立ちする時に、貯めた分を渡すんだと教えてくれた。俺の分はまだ来たすぐだから、少なくて悪いなと言ってたけど、他人の俺達の為にそんな事をしてくれているメイトさんの優しさが嬉しい。
ここの人達は、本当に優しいし良くしてくれる。俺も孤児院の役に立ちたいって思う。なんとなくだけど、この孤児院で働いていきたいと最近思うようになった。それが許される事かどうかわからないけど、俺で役に立つなら、メイトさん一家に恩返しがしたい。
その為に、まずは俺が唯一出来る野菜作りと前世の記憶を頼りに山で採れる物や、料理などを思い出してリーナさん達に教える事だ。
よし、頑張ろう!!
次の日は、特に何もする事がないから、のんびりと過ごした。リーナさん達は栗ご飯用に栗の皮剥きをしながら、おしゃべりしながらお茶をしていた。
俺達も呼ばれて食堂に行くと、近所の人が作ってくれたと、栗のケーキが切り分けてあった。
栗のクリームを作って、スポンジには細かく砕いた栗が入っているんだそうだ。
味はとっても美味しくて、甘すぎず、栗の美味しさが口いっぱいに広がって、ニーナはしばらくフォークを口に咥えたまま離さなかった。
そのレシピも教えてもらったらしく、次のコインさん達の休みにも栗拾いに連れて行ってもらうそうだ。
今回は、売らずに自分達で食べる分だと言ってた。ケーキをくれた人にもお裾分けする事になっている。他にも、松茸と栗の入った炊き込みご飯や、野いちごのジャムのケーキなど、工夫を凝らした料理が少しづつだが届いたらしく、リーナさん達はご機嫌だ。今夜は、いろんなご飯の味比べだと張り切っていた。
次の日は朝から栗ご飯を、大量に炊いて半分はベアルさん一家用に、半分はお世話になってる屯所の皆さんにおにぎりにして差し入れを持って行く事になった。
実は、馬車も屯所の仕事用のものを借りてくれていた。籠なども屯所のものをかなり借りたし、俺の鍬なんかも保管してあったものをもらったものだ。
それと、俺を孤児院に連れて来てくれた御礼もあるんだとリーナさんが言っていた。俺が来たから、こんなに美味しい物に出会えたし、お金も手に入って孤児院でガタが来ていた物も新しく買い換える事ができたんだと頭を撫でてくれた。
ニーナと俺も一緒におにぎり作りを手伝って、大量の栗ご飯をタッパーに詰めて、それぞれ大きな籠を両手で持って屯所に向かった。
子どもの足で歩いて20分ほどで屯所には着く。
「こんにちはー!」
「すみません、ベアルさんはおられますか?」
ドタドタドターー!!と足音が響いてベアルさんが入り口まで走ってきた。
「栗ご飯か??」
「そうですよ。それと屯所の皆さんにもおにぎりにして持ってきたんです。」
「おぉ、皆んな喜ぶ。中に入ってくれ!」
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