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13 屯所
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屯所の中の食堂に案内されて、そこでベアルさん一家用に2籠分の栗ご飯を渡し、持ってきたおにぎりを並べていると、ベアルさんが呼んできた兵士の皆さんが続々と集まってきた。
「やったー!俺、この前買って食べたんだ!美味かった~!」
「俺が行った時には無かったからな。でも食べられて嬉しい。」
「こんなに沢山、ありがとう!」
「皆んな腹一杯食えるな!」
「いただきまーす!」
「あっ、おい!ズルいぞ!!」
「…………んんん、美味ーーい!!」
「絶妙な塩加減だな。美味すぎる!」
「母ちゃんのより美味いぞ!」
「なんだこれ、こんな美味いの初めてだ!」
兵士の人達が大喜びで食べてくれた。簡単な調理道具があるので、大鍋を借りてリーナさんが松茸のお吸物を作って配る。
デザートに栗のパウンドケーキも焼いてきてあり、皆んな大喜びしてくれた。
ベアルさんは、栗のパウンドケーキを食べて放心したように立ち尽くし
「栗……ケーキ……最高~。」
と、ぶつぶつ言いながらニヤけていた。
やっぱり熊だから栗が好きなのかなぁ?とこっそり思ったが、やっぱり聞けない。栗を沢山食べたら冬眠しそう……。
片付けをして孤児院に帰った。
帰りに、次栗拾いに行く時は空いてる兵士全員で手伝いに行くから連絡するように何度も言われた。
山の栗が全て無くなってしまいそうだ。それに、そろそろ栗の季節も終わる。
「シオン、明日山に行かない?」
「えっ?明日?」
「うん。だってそろそろ栗も終わりって言ってたじゃない?兵士の皆さんも楽しみにしてたみたいだし、最後にみんなで楽しく行こうよ!」
「そうだな。最後の栗拾いに行こう。」
「わかった。行こうか。」
「じゃあ、私、連絡しに行ってくる!」
みんな、なんとなく気付いているようで、ゆっくりしておいで、帰りは送ってもらうんだよ、などと口々にメリーさんに言っていた。
俺やニーナでも気付くのだから、家族なら気付いて当たり前だ。
次の日は、馬車の列が出来ていた。みんな、凄く張り切っていて、仕事が回る人数をギリギリ置いて、家や屯所にある籠などを掻き集めて乗せていた。
山に着いて、シオンが今までと同じように、知らない植物や松茸以外のキノコを触ってはいけないと知らせてから、5チームに分かれて探しに行く。
昼までに、籠がいっぱいになり、屯所まで帰った。
今回は、それぞれに兵士の皆んなが家に持って帰って奥さんやお母さんに料理してもらう事になった。今日仕事で行けなかった人達にも分けて持って帰ってもらう。
ちゃっかり孤児院の分も馬車に積んで運んでもらった。
孤児院の分は、近所に配ったり、ジャムなどの保存のできる物に加工したり、残った分を必要な物と交換してもらったりした。
次の日の朝、ラディッシュが収穫できそうだったので、自分が育てたラディッシュを収穫した。一つは、その場で綺麗に洗って味見をした。
皆んな目を丸くして、こんなに美味しいラディッシュを食べた事ないと大喜びだ。
昼に、サラダを作ってもらい、皆んなで食べた。
「な、何これ!!こんな美味しいの食べた事ない!」
「それに、味が濃いのかな?畑で作るのと、魔力を使って作るのと、こんなに違うなんて、ビックリ!」
「これなら、売れるんじゃない?」
ちょーど、近所の奥さんが昨日の栗を使って、ケーキを作って持ってきてくれ、奥さんにもラディッシュを味見してもらった。
目をカッ!!と見開いて、ビックリしている。
「これは、何?はじめての味だわ!!美味しい。みずみずしくて味も食感も全く違う………。」
「本当??」
「えぇ、美味しい!誰が出したの?」
「違うんだよ、俺達が畑で育てたんだ。」
「俺も、ちゅくったぞ!」
「ケーンの作ったのが1番大きかったもんな!」
「うん!!」
メイトさんに褒められてケーンはご機嫌だ。
「やったー!俺、この前買って食べたんだ!美味かった~!」
「俺が行った時には無かったからな。でも食べられて嬉しい。」
「こんなに沢山、ありがとう!」
「皆んな腹一杯食えるな!」
「いただきまーす!」
「あっ、おい!ズルいぞ!!」
「…………んんん、美味ーーい!!」
「絶妙な塩加減だな。美味すぎる!」
「母ちゃんのより美味いぞ!」
「なんだこれ、こんな美味いの初めてだ!」
兵士の人達が大喜びで食べてくれた。簡単な調理道具があるので、大鍋を借りてリーナさんが松茸のお吸物を作って配る。
デザートに栗のパウンドケーキも焼いてきてあり、皆んな大喜びしてくれた。
ベアルさんは、栗のパウンドケーキを食べて放心したように立ち尽くし
「栗……ケーキ……最高~。」
と、ぶつぶつ言いながらニヤけていた。
やっぱり熊だから栗が好きなのかなぁ?とこっそり思ったが、やっぱり聞けない。栗を沢山食べたら冬眠しそう……。
片付けをして孤児院に帰った。
帰りに、次栗拾いに行く時は空いてる兵士全員で手伝いに行くから連絡するように何度も言われた。
山の栗が全て無くなってしまいそうだ。それに、そろそろ栗の季節も終わる。
「シオン、明日山に行かない?」
「えっ?明日?」
「うん。だってそろそろ栗も終わりって言ってたじゃない?兵士の皆さんも楽しみにしてたみたいだし、最後にみんなで楽しく行こうよ!」
「そうだな。最後の栗拾いに行こう。」
「わかった。行こうか。」
「じゃあ、私、連絡しに行ってくる!」
みんな、なんとなく気付いているようで、ゆっくりしておいで、帰りは送ってもらうんだよ、などと口々にメリーさんに言っていた。
俺やニーナでも気付くのだから、家族なら気付いて当たり前だ。
次の日は、馬車の列が出来ていた。みんな、凄く張り切っていて、仕事が回る人数をギリギリ置いて、家や屯所にある籠などを掻き集めて乗せていた。
山に着いて、シオンが今までと同じように、知らない植物や松茸以外のキノコを触ってはいけないと知らせてから、5チームに分かれて探しに行く。
昼までに、籠がいっぱいになり、屯所まで帰った。
今回は、それぞれに兵士の皆んなが家に持って帰って奥さんやお母さんに料理してもらう事になった。今日仕事で行けなかった人達にも分けて持って帰ってもらう。
ちゃっかり孤児院の分も馬車に積んで運んでもらった。
孤児院の分は、近所に配ったり、ジャムなどの保存のできる物に加工したり、残った分を必要な物と交換してもらったりした。
次の日の朝、ラディッシュが収穫できそうだったので、自分が育てたラディッシュを収穫した。一つは、その場で綺麗に洗って味見をした。
皆んな目を丸くして、こんなに美味しいラディッシュを食べた事ないと大喜びだ。
昼に、サラダを作ってもらい、皆んなで食べた。
「な、何これ!!こんな美味しいの食べた事ない!」
「それに、味が濃いのかな?畑で作るのと、魔力を使って作るのと、こんなに違うなんて、ビックリ!」
「これなら、売れるんじゃない?」
ちょーど、近所の奥さんが昨日の栗を使って、ケーキを作って持ってきてくれ、奥さんにもラディッシュを味見してもらった。
目をカッ!!と見開いて、ビックリしている。
「これは、何?はじめての味だわ!!美味しい。みずみずしくて味も食感も全く違う………。」
「本当??」
「えぇ、美味しい!誰が出したの?」
「違うんだよ、俺達が畑で育てたんだ。」
「俺も、ちゅくったぞ!」
「ケーンの作ったのが1番大きかったもんな!」
「うん!!」
メイトさんに褒められてケーンはご機嫌だ。
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