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『夏木、ハラを決め始める』

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『夏木、ハラを決め始める』

さて。

やってきました、お待ちかねの放課後です。

先に行って待っていると夏木さんが堂々とした歩き方で姿を現した。

ノーパンなどと感じさせない自然さだ。

いや、本当は予備のパンツをはいているとか?

これは確認しなければならないよね?

「夏木さん、もしかして下、はいてる?」
「……お前が持っていったままだろうが」

怒られた。

確かにあの黒いパンツはオレのポケットの中だ。

「いや、予備とかあったのかなって」
「……そんなものはいてたら、どうせまた意地の悪い事言い出すんだろ? はいてねーよ」

当たりを見回した後、夏木さんはなんと自分からスカートを持ち上げた。

真っ白な太ももと、つるつるの陰部があらわになる。

「おー。絶景ー」
「……ったく。可愛い顔してんのに男とは思えないな、お前の言動は」
「ありがと。ボクも我ながら美少年だと思ってるよ」
「……チッ、余計にタチがワリィ」

なんというか覚悟を決めた感があるね、夏木さん。

もう他の誰かにバレなければなんでもやってやるみたいな、やけっぱち感もあるような。

もっとも顔は真っ赤だから、やせ我慢というのが見て取れて可愛い。

だがそこにつっこむほどオレも野暮じゃない。

「昨日はゴメンね? まさかあんなになっちゃうとは思わなくて」
「……ッ! そうだ、お前! いきなりあんな事する男がいるかよ!」
「あんな事?」
「……その、口で……とかさ! しかもあんなに強引に! ……あれって、イラマってヤツだろ? 女が男をレイプする時にやるヤツだって……」

へー。

そうなんだ、勉強になるなぁ。

性器の構造上、男が勃ってなきゃレイプというか性交が成立しないわけだからな、当然か。

つまりこの世界の女が男をヤってしまうおうという時は、まずくわえこむわけだ。

それも無理やりに。想像してみる。

ぐえっへっへっ、おにーちゃん、アンタのチンコをくわえさせてもらうわよー!

と。それで勃たせてから、ヤッてしまう、と。

……え? 難易度高くない?

いくら肉体的に刺激が与えられるとはいえ、そう簡単にその気にさせられるかな……うーん?

そもそも、筋力では男が上なのに可能なのか? 簡単に抵抗されるだろう。

「筋力ではかなわないでしょ?」
「フツーの男は女に触るのも嫌がるし、怖がって抵抗できないもんなんだよ!」
「へー」
「お前、自分がおかしいって自覚ないだろ?」
「ビッチだって自覚はあるよ。あと夏木さんから何度も変態って言われてるし」
「……ぐ」

精神的な嫌悪感やら抵抗感で反撃できないわけか。

「骨のある男だと抵抗するから、そういう時は複数人で……大きな車とかにつれこむって話も聞いたことある」
「ほー。ハイでエースなアレね」
「知ってるのか?」
「さすがに見た事もされた事もないけど、正直ちょっと興味ある」

連れ込まれるにしても相手によるけど。

あまり好みでない方にからまれたら、全力パンチをお見舞いしてダッシュで逃げる事にする。
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