双極性障害とは?

夜空のかけら

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5 そう転

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 うつ転の逆のパターンです。
 ですので、イメージとしては地獄から天国でしょうか。
 全てに対して万能感が生まれると思います。

 今まで否定してきたものが全て実現できる、できるなどと思うのですから。
 最も、できない方が多いというか、そう状態の全てが遺憾なく発揮してしまう→非常に迷惑?な状態。
  無駄遣いもどんどん
  電話も掛けまくる
  勢いで遠方まで行ってしまう。
  寝なくても、元気いっぱい。
  次々と実現不可能なイメージが出てくる。

 これらは、前述した通りの症状ですが、地獄から天国ですから、落差(下から上)が高いと顕著な状態で、出てきます。
 普通の状態での説明だと、その状態が分かりにくいのですが、こういう形で書くとその状態変化がもの凄いというのは分かると思います。

 ただ1点注意が必要なものがあります。
 それが、希死念慮です。

 この希死念慮は、自分を消したいという願いがあるのですが、うつ状態で発作的に実行するだけではなく、そう転する途中で衝動的な行動に出ることがあります。
 ゆっくりそう転だと、希死念慮が残ったまま精神状態が移行しますから、衝動的な行動になると思います。ですので、この状態が一番危険。

 この症状、双極性障害の場合はうつ状態とそう状態(厳密には、混合状態というものがある。後述)。

 そう状態がずっと続くといいのですが、いつかは落ちる(うつ状態)。
 その状態に戻りたくない。絶望したくないと思うと、いまのうちに、身体が自由に動けるうちにと自分を消してしまう人がいるのです。
 これを防ぐのは、かなり大変だと思います。
 基本的に、他人から自分の状態の全てを把握することはできません。
 それだけでなく、自分自身の状態を客観的に判断できません。

 小さな隙間に、他人のアドバイスを取り入れて、自分の糧にすることは可能だと思います。
 小さなアドバイスは、その後忘れることなく、芽が出て自分の中で大きくなっていく場合もあれば、その時の精神状態によっては、忘れてしまうこともあるかもしれません。

 でも、うつ状態よりも入れやすいと思っています。
 (うつ状態は、外からの干渉も嫌いますから)
 だから、呼びかけ?は、飽きずに続けてほしいのです(個人的には)。
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