人災派遣のフレイムアップ

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第6話:『北関東グレイヴディガー』

※競合企業レポート『 ウルリッヒ保険』

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【社名】

 ウルリッヒ保険

【代表】

 ウルリッヒ・フォン・アイレンベルク

【概要】

 近頃急速にシェアを伸ばしている外資系資本の損害保険会社。大資本の保険会社が勢力を持っている海上、火災、自動車等の保険には重きを置かず、ユニークな対象(例えば、サッカー選手の足、愛犬、女優の髪、企業の秘密など)に対する保険を中心として扱う。

 犯罪行為の隠蔽等も『保険料次第』。

 保険料を払っている限り『何かあった時』は万全の保証を受けられる。また、示談などで問題が発生した場合に備え、特殊な能力に秀でたスタッフを実行部隊として確保している。

 そもそもの母体は、”欧州の金庫番”と称えられたアイレンベルク家である。代々資産運用の才に長けたアイレンベルク家は、欧州各国の国や王族、貴族から財産を預かり、ある国で戦争が発生すれば他の国に財産を退避させ、革命で国を追われた貴族があれば財産を補償すると言った、”国家の保険”を稼業とし、欧州をはじめとして世界中に強固なネットワークを築きあげてきた。

 現アイレンベルク家当主ウルリッヒの意向により、もっと人々の身近に即した商いをすべきとの方針が打ち出され誕生したのが、個人の保険を請け負うウルリッヒ保険である。

 もっとも、プライドの高いアイレンベルク一族の中には、庶民相手の商売など出来るかと反発する者も多い。そうでない者も、当主がなぜこのような会社を興したのかを不思議に思っているようだ。

【所在】

 ミュンヘン(日本支店:東京都千代田区)

【業務】

 保険業務各種
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