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◆第一章
10.※
しおりを挟む「千翠」
ベッドに沈んでいたオレは、琥珀の手に腕を引かれて、少し体を起こした。
「千翠、オレの。舐めれる?」
「――――……」
オレのって……。それって……。
やだよ、そんなの、と思うのに。
膝立ちになった琥珀のズボンから出てきた、デカすぎるそれに。
なぜか、顔を近づけてしまう。
熱い。
体。全部。
はあ、と息を吐いて、琥珀のそれに、唇を寄せた。
「……舐めて。そう――――……」
琥珀の指が、オレの首から上、耳や首筋に、優しく触れる。
低い声で言われるままに、舐めて、口に含んで。手で、と、刺激していると。口に出されて――――……飲み込まされると。
ますます、熱くなる気がする。
「……っ……こ、はく……なんか……熱い……」
「……は。お前――――……効きすぎ」
そんな風に笑う琥珀の息も、手も、さっきより、ものすごく、熱い。
「普通、ここまでにはならないんだけどな……」
少しの笑いと、熱を含んだ、そんな声が聞こえて、また唇を塞がれる。
「……ん、ふっ……」
キスしたまま、またベッドに倒されて、枕に背を沈められる。いつのまにかズボンが脱がされていて。琥珀が、足の間に、降りて行った。
「……――――……ッあ……!」
オレのが、琥珀の口に含まれて。
オレが今してたことなんか、比べようもないくらい、きつくされて、吸われて。
「……んんっ……あ……っ!」
あっという間に、イってしまって。――――……吸い取られるかのように、それを飲まれて。真っ白な、世界の中で、震えながら、下半身の方に居る琥珀の頭を見下ろしたら。
「……あ、れ……?」
朦朧としてても、分かる。
あれ。なんか……髪が短いし…… 耳……。
手を、琥珀の頭に近づけて、耳があったところに、触れる。
「――――……?」
「……耳、は……?」
「ああ……お前のおかげで、完全に人型になれたな」
あ。……精気、で、魔力が戻った、てこと……?
じゃあもう、終わり……?
「……まだ足りない。少しじっとしてろ」
胸に手をつかれて倒されて、くるん、と裏返しにされた。
「――――……え……あ……ッ」
後ろの孔に、熱い塊が触れて――――……中に、ずる、と入ってきた。
必死で振り返って、舌だってことがすぐ分かって。
「……ひ、あ……っ……!」
なんで、そんなことされて、気持ちいいのかわからない。
――――……無理。何これ、無理……!
「……あ、ぁ……っ!!」
また、イっちゃって。真っ白な中、今度はもっと、深く――――……多分、指が入ってきて。中をグリグリ擦ってくる。
「……う、ん……っあっ……ン……っ……」
中に、気持ちいいところがあって。擦られるたびに、背が反る。
「……や、ぁ……ン……っ」
「――――……は。お前……初めてかと思ったけど……反応良すぎだな。慣れてる?」
朦朧とした中でも、分かる。
……とんでもないこと、言われてしまった。
オレ、男だし……!
慣れてるって……そんな、訳……!
「……っ……は、じめて、……だし……っ」
琥珀のセリフに、朦朧としたまま、そんな言葉を返す。
「……初めてにしてはな……反応良すぎ」
クス、と笑いながら、琥珀の体が、オレの背に、覆いかぶさるみたいに、重なった。
「本当にか?」
耳元で囁かれるだけで、ゾクゾク、する。
「……っそ、いうのは……わかんないの?」
「初めてかどうかってのは、見ても分かんねえけど……」
「……こういう、の……はじ、めてだし……」
思わず後ろを睨みながら、言ったら。
琥珀は、クス、と笑った。
「――――……ああ。そう言ってるのが、嘘じゃないっていうのは……分かる」
クッと笑い出して。
琥珀は、後ろから、オレの頬に、キスして、そのまま、耳の中に、舌を入れてきた。
「ンん……っ」
「……少し、我慢してな……良くしてやるから」
後ろにあてがわれてる、舌とも指とも、違うもの。
それが何か、分かってるのに、抵抗できない。
ぎゅ、とシーツを握り締める。
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