ヘタレαにつかまりまして 2

三日月

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18 運命の人

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清人さんは、少しの間体勢を変えずに胸に抱えた遥馬さんの頭を見下ろしていたが。
おもむろに、胸に押し付けていた遥馬さんをそこから剥がした。
拘束を緩めたようには見えるけれど、両肩には手を置いたままだから、完全に遥馬さんが自由になったわけじゃない。

さっきよりは、頭くらいは動かせるようになったが。


「あ、あのね、きよ・・・ひっ」


遥馬さんは、ホッとして。
顔をあげて。
飛び込んできた清人さんの顔に、思わず声をあげた。
遥馬さんを見ているとは思えない、思い詰めた暗い眼差し。
すぐ近くでその様子を見ている陽太さんは、「大丈夫かよ」と頭を掻いている。

俺とヤマも、どうなるのかハラハラ。
妊娠がわかって喜びあう図には見えないぞ。


「本当に・・・本当に、俺のこと、嫌いじゃ」


すっかり怯えてしまった遥馬さんに、顔を近づけにじり寄る清人さん。
え、そっちが重要なんですか?
見抜いた陽太さんを流石と言うべきなのか。
ブレない清人さんに呆れるところなのか。

じりじり上から迫ってくる清人さんに、逃げ場がない遥馬さん。
うわぁ、こう言うのを見たことある!
捕食者が獲物を前に迫る様子、確か図鑑写真の一場面!


「きききき嫌いじゃ、無いですっっ」


遥馬さんは、清人さんの余裕が全く感じられない、脅迫しているようにしか見えない問いかけに、しっかり顔を見て断言した。
きっと、ここは言い切らないとダメだと長い付き合いで感じたのかもしれない。
確か、遥馬さんが小学生の頃からの知り合いだったって聞いているし。

だが、こんな取って喰われそうな見た目冷血漢、迫力魔王のような清人さん相手に、正面から応えられるなんて遥馬さんは凄いな。
直視したら石に変えられそうだぞ。
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