36 / 129
4章
48話 大切な話
しおりを挟む
お待たせしました。
その分良い物が出来たので、お楽しみください。
*************************
ヴィーや兄さん達が中央に戻ってから1週間。
今までずっと中央にいたマスラン先生が帰って来てくれた。
「マスラン先生!」
僕はベッドの上にいるだけだけれど、先生が来てくれたのならベッドから出ない訳にはいかない。
「そのままでいい」
「しかし……」
「調子が悪いんだろう? 無理はしなくてもいい」
「先生……」
先生は扉を閉めて僕の隣に腰を降ろす。
先生が僕の側にいてくれる事がこんなにも嬉しいなんて。
とても……とっても嬉しい。
「さて、エミリオ。今回、大事な話があってきた」
「大事な話……」
そう聞いて僕は顔がサッと青くなった。
今回の貴族が押しかけてきた騒動の時に、フィーネさんやカーミラさんには回復魔法を使ってしまっていた。
もしかしてそのことを……。
僕の様子を見たのか、先生が優しく首を振る。
「怖がらなくてもいい。本当であれば……嬉しい事だ」
「嬉しいこと……ですか?」
「ああ、嬉しくて……ほんのちょっぴり寂しい事だ」
「……?」
何だろう。
寂しい事……。
1人考えていると、先生はそっと口を開く。
ただし、その口調はとても鋭い。
「エミリオ」
「は、はい」
「これから……試験を始める」
「試験……ですか?」
「ああ、君が回復術師として、どの程度の実力があるかの試験だ。何か問題は?」
「……ありません。先生が言うのであれば、僕はこなして見せます」
「よし。それで……まずは自分に『体力増強』を使え」
「はい」
先生に言われるままに、僕は自分に魔法を使う。
「其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
体が緑色に光り、力が漲ってくる。
「出来ました」
「よし。では今まで習った魔法を……私で試せ」
「え?」
僕は先生の言っている意味が分からなかった。
先生で試す? でも、先生は一切怪我をしていない所か調子も良さそうだ。
それなのに、どうしてなのだろうか。
僕がそんな事を思っていると、先生はどこから出したのかナイフを取り出して、自分の腕を……。
ドスリ
「先生!」
僕は思わず悲鳴の様な声をあげてしまう。
しかし、先生は顔中に脂汗をかきながらも、何でもないこと……と耐えている。
「エミリオ。この様な状況ではどうする……」
「先生だったらそんなこと!」
「今は君に聞いているんだ!」
「……」
「答えろエミリオ!」
「……まずは腕を抑えてこれ以上血が出ないようにします。それから先生には横になってもらい、患部を確認、それから……」
僕は習った通りの事を先生に伝える。
何度も繰り返し習ったこと、ちゃんとどんな時でも思いだせるように出来ていた。
「よし……では治してくれ」
「分かりました」
僕の答えを聞いた先生は納得して、口を開く。
僕は先生の腕を治療出来る様に目を閉じて集中する。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
先生の傷を負った腕が塞がっていく。
良かった。
どうしてかは分からないけれど、こんな事はやめて欲しい。
というか、どうしてそんなことを……。
「治りました」
「そうか……うん。いい腕だな」
先生は手を広げたり、動かしてみたりしていて、手の感覚を確かめていた。
けれど、直ぐに満足したのか頷いてくれる。
「ありがとうございます。これも先生の指導のお陰です」
「……それを言うのはまだ早い。では次だな」
「次?」
「ああ、こうする……」
「先生!?」
先生は自分を傷つけ始める。
何度もやめてほしい。
僕はそう言い続けたけれど、先生はお構いなしにやり続けた。
だけど、僕も数回やるようになってからなんとなく気が付く。
これは……今までの集大成ではないのだろうか。
集大成というと少し違うかも知れないけれど、今までやってきたことの復習と、確認の様な事をしている。
そんなことを思考の隅で思いながらも、何とか先生の出す問題に答えきる。
「よし……まさか本当に火傷をあんな簡単に治せるとは思わなかった。凄いな……」
「先生が教えてくださったからですよ」
僕は先生が焼いた跡をみながらそう返す。
先生とはずっと一緒にいた。
かなり長い間一緒に居過ぎて、ある意味家族の様に思っているかもしれない。
しかし、先生は少し寂しそうに話す。
「エミリオ。大事な話があると言ったね」
「はい。お聞きしました」
「君に……これを渡そう」
先生はそう言って、紙袋を渡してくる。
「中を見ても?」
「もちろん」
僕が中を見ると、そこには人形らしき物が入っていた。
人形を送る……まるで自分の子供だとでも言うことだろうか?
「中々に金額を使ってしまった。それでも後悔はしていない」
「後悔……?」
「ああ、それは君の為に作らせたものだ」
「……」
その言葉を聞いて、僕は人形を取り出す。
人形。
銀色の髪をしていて、顔などは全体的に優しい雰囲気だ。
瞳は僕と同じ赤色、体つきもどこかほっそりとしているような気がする。
ただ、最初に見た時はそうだとは気が付けなかった。
よくよく目を凝らして見ると、何か違っている様な気がする。
でも、本当にこれがそうなのか分からない。
先生にこんな風に渡されたから、それと何度なくだが、コクラの人形かもしれない。
そう思った。
「これは……」
「ああ、そこまでみれば分かると思うが……コクラの人形だ。ただ、他の人形と違って普通の人形の様に作らせている。他にも、普通のコクラの人形にはない認識阻害効果もある。だから、それを見られただけでは君が回復術師とバレないものだ」
「先生……いいのでしょうか?」
僕は先生に聞いてしまう。
こんな……こんな高価な物を受け取っていいのかと。
コクラの人形は魔道具だ。
しかも、それに追加効果が付いているということであれば、金額も跳ねあがる。
そんな物を気軽にくれるなんてどうかしている。
でも、先生は気にするなと言うように笑う。
「ああ。気にするな。それにこれがどういう意味か分かるか?」
「どういう意味……ですか?」
「……エミリオ。今日、たったこの時をもって、君を私の弟子から卒業させる」
「そつ……ぎょう……?」
「そうだ。この1年を通してずっと教え続けて来た。だからこれ以上教えることはない。先ほどの治療などは……昔の者がやっていた回復術師を卒業させる為の試練だ。自分の弟子に回復させるように、師匠の責任として任せる。そんな……今では廃れた風習だけれど」
「そんな……でも、僕は……先生の教え子で……もっと……一緒に居たいです」
まるで家族だと思っていた。
それなのに、それなのに……。
「エミリオ。君はもう十分立派な回復術師だ。私が出来る事は、君なら出来るだろう。だから、いつまでも私の所にい続けてはいけない。より高みへ登るんだ」
「先生……」
「エミリオ。私は……君と出会って変われたと思う。今までは……回復する時は真剣にやってはいつつも、どうせ全ては救えないと諦めていた。でも、君の生きる姿を見て、病と戦いながらも、真っすぐ進む姿を見て、私も……もう少しあがいてみようと決めた。だから……今更ながらだが、修行の旅に出る」
「先生……」
これからも……教えてもらえると思っていたのに……。
なのに……でも……先生の決意を……無駄にはしたくない。
先生は、泣きそうになる僕を見ても笑っていた。
「エミリオ。そんな泣くんじゃない。君が……病を治し、自由に動き回れる時が来たら……。一緒に旅でもしよう。その時の為に、私もより素晴らしい回復術師になっておくよ」
「先生……分かりました。今まで……ありがとうございました!」
「ああ、私も君を弟子に持てて誇りに思う。まぁ……私以上だと言うことはおいておいてね」
「そんな事はありません! 多くの人を瞬時に判断したり、自分から動き回る事は僕には出来ません」
「ふふ……そうだな。そういうことはあるかもしれない。戦争や……スタンピードでもない限りないから心配はしなくてもいい。ただそれでも心配なら、それはこれから覚えていけばいい。今は……ゆっくりでも、自分で自分を治す道を進む事が私からの最後のアドバイスだ」
「はい……」
僕がそう言うと、先生はゆっくりと席を立つ。
「さて、これで私の出番は終了……いや、少しだけやらないといけない事があるが……。エミリオ。これから……いつ名乗れるか分からないが、君は立派な回復術師だ。私が命をかけて保証しよう」
「先生……」
僕は……それしか言うことができない。
「ではなエミリオ。最後に……」
先生は、そう言って僕を優しく抱き締めてくれる。
母とは違って少し固いけれど、その力加減はとても優しい。
「エミリオ。元気でな」
「はい……先生こそ」
「ではな」
「はい……今まで……本当にありがとうございました!」
先生はそう言ってそっと別れ、部屋から出て行った。
僕は……先生がいなくなっても頭を下げ続けた。
******
「おい、マスラン。なんて空気にしてくれたんだ。これじゃあ1人で入ることも出来ないじゃないか。というかおれを紹介すると聞いていたのだが?」
「……すいません師匠。すぐにやりますから」
その分良い物が出来たので、お楽しみください。
*************************
ヴィーや兄さん達が中央に戻ってから1週間。
今までずっと中央にいたマスラン先生が帰って来てくれた。
「マスラン先生!」
僕はベッドの上にいるだけだけれど、先生が来てくれたのならベッドから出ない訳にはいかない。
「そのままでいい」
「しかし……」
「調子が悪いんだろう? 無理はしなくてもいい」
「先生……」
先生は扉を閉めて僕の隣に腰を降ろす。
先生が僕の側にいてくれる事がこんなにも嬉しいなんて。
とても……とっても嬉しい。
「さて、エミリオ。今回、大事な話があってきた」
「大事な話……」
そう聞いて僕は顔がサッと青くなった。
今回の貴族が押しかけてきた騒動の時に、フィーネさんやカーミラさんには回復魔法を使ってしまっていた。
もしかしてそのことを……。
僕の様子を見たのか、先生が優しく首を振る。
「怖がらなくてもいい。本当であれば……嬉しい事だ」
「嬉しいこと……ですか?」
「ああ、嬉しくて……ほんのちょっぴり寂しい事だ」
「……?」
何だろう。
寂しい事……。
1人考えていると、先生はそっと口を開く。
ただし、その口調はとても鋭い。
「エミリオ」
「は、はい」
「これから……試験を始める」
「試験……ですか?」
「ああ、君が回復術師として、どの程度の実力があるかの試験だ。何か問題は?」
「……ありません。先生が言うのであれば、僕はこなして見せます」
「よし。それで……まずは自分に『体力増強』を使え」
「はい」
先生に言われるままに、僕は自分に魔法を使う。
「其の体は頑強なり、其の心は奮い立つ。幾億の者よ立ち上がれ『体力増強』」
体が緑色に光り、力が漲ってくる。
「出来ました」
「よし。では今まで習った魔法を……私で試せ」
「え?」
僕は先生の言っている意味が分からなかった。
先生で試す? でも、先生は一切怪我をしていない所か調子も良さそうだ。
それなのに、どうしてなのだろうか。
僕がそんな事を思っていると、先生はどこから出したのかナイフを取り出して、自分の腕を……。
ドスリ
「先生!」
僕は思わず悲鳴の様な声をあげてしまう。
しかし、先生は顔中に脂汗をかきながらも、何でもないこと……と耐えている。
「エミリオ。この様な状況ではどうする……」
「先生だったらそんなこと!」
「今は君に聞いているんだ!」
「……」
「答えろエミリオ!」
「……まずは腕を抑えてこれ以上血が出ないようにします。それから先生には横になってもらい、患部を確認、それから……」
僕は習った通りの事を先生に伝える。
何度も繰り返し習ったこと、ちゃんとどんな時でも思いだせるように出来ていた。
「よし……では治してくれ」
「分かりました」
僕の答えを聞いた先生は納得して、口を開く。
僕は先生の腕を治療出来る様に目を閉じて集中する。
「根源より現れし汝の礎よ、かの者を呼び戻し癒やせ『回復魔法』」
先生の傷を負った腕が塞がっていく。
良かった。
どうしてかは分からないけれど、こんな事はやめて欲しい。
というか、どうしてそんなことを……。
「治りました」
「そうか……うん。いい腕だな」
先生は手を広げたり、動かしてみたりしていて、手の感覚を確かめていた。
けれど、直ぐに満足したのか頷いてくれる。
「ありがとうございます。これも先生の指導のお陰です」
「……それを言うのはまだ早い。では次だな」
「次?」
「ああ、こうする……」
「先生!?」
先生は自分を傷つけ始める。
何度もやめてほしい。
僕はそう言い続けたけれど、先生はお構いなしにやり続けた。
だけど、僕も数回やるようになってからなんとなく気が付く。
これは……今までの集大成ではないのだろうか。
集大成というと少し違うかも知れないけれど、今までやってきたことの復習と、確認の様な事をしている。
そんなことを思考の隅で思いながらも、何とか先生の出す問題に答えきる。
「よし……まさか本当に火傷をあんな簡単に治せるとは思わなかった。凄いな……」
「先生が教えてくださったからですよ」
僕は先生が焼いた跡をみながらそう返す。
先生とはずっと一緒にいた。
かなり長い間一緒に居過ぎて、ある意味家族の様に思っているかもしれない。
しかし、先生は少し寂しそうに話す。
「エミリオ。大事な話があると言ったね」
「はい。お聞きしました」
「君に……これを渡そう」
先生はそう言って、紙袋を渡してくる。
「中を見ても?」
「もちろん」
僕が中を見ると、そこには人形らしき物が入っていた。
人形を送る……まるで自分の子供だとでも言うことだろうか?
「中々に金額を使ってしまった。それでも後悔はしていない」
「後悔……?」
「ああ、それは君の為に作らせたものだ」
「……」
その言葉を聞いて、僕は人形を取り出す。
人形。
銀色の髪をしていて、顔などは全体的に優しい雰囲気だ。
瞳は僕と同じ赤色、体つきもどこかほっそりとしているような気がする。
ただ、最初に見た時はそうだとは気が付けなかった。
よくよく目を凝らして見ると、何か違っている様な気がする。
でも、本当にこれがそうなのか分からない。
先生にこんな風に渡されたから、それと何度なくだが、コクラの人形かもしれない。
そう思った。
「これは……」
「ああ、そこまでみれば分かると思うが……コクラの人形だ。ただ、他の人形と違って普通の人形の様に作らせている。他にも、普通のコクラの人形にはない認識阻害効果もある。だから、それを見られただけでは君が回復術師とバレないものだ」
「先生……いいのでしょうか?」
僕は先生に聞いてしまう。
こんな……こんな高価な物を受け取っていいのかと。
コクラの人形は魔道具だ。
しかも、それに追加効果が付いているということであれば、金額も跳ねあがる。
そんな物を気軽にくれるなんてどうかしている。
でも、先生は気にするなと言うように笑う。
「ああ。気にするな。それにこれがどういう意味か分かるか?」
「どういう意味……ですか?」
「……エミリオ。今日、たったこの時をもって、君を私の弟子から卒業させる」
「そつ……ぎょう……?」
「そうだ。この1年を通してずっと教え続けて来た。だからこれ以上教えることはない。先ほどの治療などは……昔の者がやっていた回復術師を卒業させる為の試練だ。自分の弟子に回復させるように、師匠の責任として任せる。そんな……今では廃れた風習だけれど」
「そんな……でも、僕は……先生の教え子で……もっと……一緒に居たいです」
まるで家族だと思っていた。
それなのに、それなのに……。
「エミリオ。君はもう十分立派な回復術師だ。私が出来る事は、君なら出来るだろう。だから、いつまでも私の所にい続けてはいけない。より高みへ登るんだ」
「先生……」
「エミリオ。私は……君と出会って変われたと思う。今までは……回復する時は真剣にやってはいつつも、どうせ全ては救えないと諦めていた。でも、君の生きる姿を見て、病と戦いながらも、真っすぐ進む姿を見て、私も……もう少しあがいてみようと決めた。だから……今更ながらだが、修行の旅に出る」
「先生……」
これからも……教えてもらえると思っていたのに……。
なのに……でも……先生の決意を……無駄にはしたくない。
先生は、泣きそうになる僕を見ても笑っていた。
「エミリオ。そんな泣くんじゃない。君が……病を治し、自由に動き回れる時が来たら……。一緒に旅でもしよう。その時の為に、私もより素晴らしい回復術師になっておくよ」
「先生……分かりました。今まで……ありがとうございました!」
「ああ、私も君を弟子に持てて誇りに思う。まぁ……私以上だと言うことはおいておいてね」
「そんな事はありません! 多くの人を瞬時に判断したり、自分から動き回る事は僕には出来ません」
「ふふ……そうだな。そういうことはあるかもしれない。戦争や……スタンピードでもない限りないから心配はしなくてもいい。ただそれでも心配なら、それはこれから覚えていけばいい。今は……ゆっくりでも、自分で自分を治す道を進む事が私からの最後のアドバイスだ」
「はい……」
僕がそう言うと、先生はゆっくりと席を立つ。
「さて、これで私の出番は終了……いや、少しだけやらないといけない事があるが……。エミリオ。これから……いつ名乗れるか分からないが、君は立派な回復術師だ。私が命をかけて保証しよう」
「先生……」
僕は……それしか言うことができない。
「ではなエミリオ。最後に……」
先生は、そう言って僕を優しく抱き締めてくれる。
母とは違って少し固いけれど、その力加減はとても優しい。
「エミリオ。元気でな」
「はい……先生こそ」
「ではな」
「はい……今まで……本当にありがとうございました!」
先生はそう言ってそっと別れ、部屋から出て行った。
僕は……先生がいなくなっても頭を下げ続けた。
******
「おい、マスラン。なんて空気にしてくれたんだ。これじゃあ1人で入ることも出来ないじゃないか。というかおれを紹介すると聞いていたのだが?」
「……すいません師匠。すぐにやりますから」
応援ありがとうございます!
10
お気に入りに追加
3,849
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。