無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなった私の話を切実に聞いて欲しい!

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第1章 ようこそ!獣人の国クモード王国へ

第10話 送り黒豹にご注意を…の件について②

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第10話 送り黒豹にご注意を…の件について②
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私、大空都子は…



【クモード王国に転移して1ヶ月後…ダークさんに異世界転移者だとバレました。】  



いやぁ…まさかね。こんな早い段階でバレるとは。私…彼に一言も「異世界転移者です」って言ってないよ。

…どこでバレたの?まさかレストランでのお酒の話で?ううん違う…本名を知っていたからそれ以前…。


ダーク「おい。」グルル

「はっはいっ!!」

ダークさんの唸り声が聞こえ、我にかえる。

しまった!頭の中で色々考えて何も言葉を返していなかった。ダークさんに感じ悪い人間だと思われてしまう!

「えぇっと覚えているか。どうかでしたっけ…」

ダーク「…………」じっ

うっ…その鋭い黄金色の瞳で見ないで欲しい。何だか蛇に睨まれた蛙の様で居た堪れない。

それに…ちらっと自身の肩を見る。相変わらず長い指が肩に食い込んで恐怖がつのる。

「…………」

…このまま黙っていても、彼はきっと手を離してくれない。正直に言わなくちゃ。ダークさんの事は覚えていないって。

すぅと息を吸い込んで、彼の黄金色の瞳を見返した。


「あのっ…そのっ…私は覚えていないです。」

ダーク「…………」

「ダークさんとは3週間前…クモード城の食堂場が初対面のはずです。…すみません。」

私の言葉でキレませんように…頭を下げて恐る恐るダークさんの様子を伺う。だけど、彼の様子は…

ダーク「………っ」

耳と尻尾は項垂れて、表情は悲しそうな表情で。えっ…なんか泣きそう?!泣いてる!!予想外の様子に私は慌てふためく。


「ダッダークさん?!ほっほら世界で同じ顔の人間は3人いると言うジンクスだってありますし…」

何か元気付ける言葉をかけながら、私はバックからハンカチを取り、ダークさんの頬の涙を拭こうとした。

「きっと探せば、会いたい人が見つかりますよ!なんなら私も手伝い…」


ダーク「もう…黙れ。」

「えっ…」

涙を拭く事は出来なかった。ハンカチを持った手を引っ張られ、彼の胸元へ抱き込まれる。

「!!」

ダーク「大人しくしろ」

低い声で呟くと、ダークさんは大きく口を開き、私の首筋を目掛けて近づいてきた。

口の中で鋭い牙が見える。


…これ…不味いんじゃ。私を食べようと牙を…。

「ダッダークさん!人間は美味しくないですよ!お腹を壊しますって!」

ダーク「…覚えていない都子が悪い……」

必死に身体を動かそうとしても、彼の腕力が強すぎて身動きが取れない。絶体絶命だ。だっ誰かっ…

段々と首元に近づく牙が恐ろしくなり、目をギュッと閉じた。

その時!



グイッ!!(引っ張られる力)


ダーク「…誰だ」

「へっ?おとっととっ」

何か強い力に引っ張られ、ダークさんから離れることに成功。それと同時に温もりと優しいフローラルの香りを感じる。

もしかして…目をそっと開くと…


ミカヅキ「危なかったわ。着いてきて正解みたいね。」

ルビー「いっいきなり【印】を付けるのは良くないと思いますっ」

私の前にミカヅキさんとルビーちゃんが杖を構えて立っていた。

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