無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなった私の話を切実に聞いて欲しい!

カントリー

文字の大きさ
34 / 62
第1章 ようこそ!獣人の国クモード王国へ

間話 都子の昔話〜動物園編③〜

しおりを挟む
……………………………………………………
間話 都子の昔話~動物園編③~


……………………………………………………

ダークさんと食事会に行く前日の夜。また夢を見た。

……………………………………………………

…………………………………………

……………………………

……………………

夢の内容は…


前回の夢から1年後。
私がクロ君が猫じゃないと気付いた日。


「わあ…クロ君大きくなったね。」

クロ「グルル…」すりっ

甘えん坊なのは変わらない。けれど…1年たったクロ君は私の身長を軽く越していて、猫とは違う丸い耳・大きな手足…何より食べるご飯が…


クロ「グルルッ」

ガリッ ボリッ ブチィ(ご飯を食べる音)

「…………?」

骨付きの生肉。生肉を齧り付く姿に違和感を感じた。あれっ…猫って生肉を食べる生き物だっけ…と。

ーーーー
ーーーー


「お父さん。お母さん。クロ君って猫だよね?猫も生肉を食べるんだね。」

違和感を感じたその日、さっそくお父さん達にクロ君の事を聞いてみた。すると2人は言いにくそうな顔になり…

父「えっと…その…そう!都子の言う通りクロ君は…」

母「青さん。そろそろ都子に本当の事を話さない?もう…騙しきれないわ。クロ君の大きさからして…」

父「……ミリゼ…うんっ分かった。都子にも正直に言おう。」

お父さんはじっと私を見据えて、真剣な表情でクロ君の事を話した。


父「都子…。クロ君の事だけど…彼は猫ではないよ。」

「えっ…猫じゃないの?」

父「ああ。正直に言おう。彼は【黒豹】だ。それも人間と同等…いやそれ以上の知能を持った動物なんだ。」

「黒豹…人と同じ…クロ君が…知らなかった。」

母「都子。ごめんね…なかなか本当の事を言えなくて…人間以上の知識を持った黒豹って知ったら貴方が怖がると思って…」

お父さんとお母さんは私に申し訳ない表情でクロ君の全てを教えてくれた。

…もう少ししたらクロ君は私達の同じように言葉を話して文字を書くって。姿は動物でもだんだんと仕草が人間様に近づいていくんだって。

母「でも…いつも通りにクロ君とは接して欲しいの。彼は都子に1番心を開いているから。」

「お母さん…そんなの当たり前だよ。黒豹でもクロ君はクロ君。私の大切なお友達だもん。」

母「都子…ありがとう。でも念には念を…青さん。」

父「ああ。いいかい都子。次からクロ君の部屋に行く時はこのブザーを必ず付けて。」

お父さんはポケットからブザーを取り出すと私の首にかけた。

首にかけられたソレは、見た目が可愛らしい手鏡の様な感じで、全くブザーに見えない。父から説明では装飾の青い宝石がボタン代わりで鳴らすと音が鳴るらしい。


母「いい都子?クロ君がいる部屋で何かあったら必ずブザーを鳴らすのよ。約束できる?」

「わかった!約束するよ。お母さん。」

母「ふふっ…じゃあ指切りゲンマンしましょうか。」

お母さんが笑みを浮かべて小指を差し出して、私は自身の小指をお母さんの小指に絡ませて、指切りゲンマンをした。

「♪指切りゲンマン嘘ついたら針千本のーます。指切った。」
 


ーーーー
ーーーー

まだ…この時の私は軽く考えていた。

クロ君がいる部屋で何か起きたらとブザーを鳴らせば良いんだと。そのままの意味で捉えていた。

でも…今になってやっと分かった。両親は私を怖がらせない様に、クロ君から守ってくれていたんだと。

そして…幸せだった日常は、クロ君が人間らしい仕草を見受けられた日から、少しずつ崩れ始めていった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜

具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」 居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。 幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。 そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。 しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。 そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。 盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。 ※表紙はAIです

残念女子高生、実は伝説の白猫族でした。

具なっしー
恋愛
高校2年生!葉山空が一妻多夫制の男女比が20:1の世界に召喚される話。そしてなんやかんやあって自分が伝説の存在だったことが判明して…て!そんなことしるかぁ!残念女子高生がイケメンに甘やかされながらマイペースにだらだら生きてついでに世界を救っちゃう話。シリアス嫌いです。 ※表紙はAI画像です

獣人の世界に落ちたら最底辺の弱者で、生きるの大変だけど保護者がイケオジで最強っぽい。

真麻一花
恋愛
私は十歳の時、獣が支配する世界へと落ちてきた。 狼の群れに襲われたところに現れたのは、一頭の巨大な狼。そのとき私は、殺されるのを覚悟した。 私を拾ったのは、獣人らしくないのに町を支配する最強の獣人だった。 なんとか生きてる。 でも、この世界で、私は最低辺の弱者。

面倒くさがりやの異世界人〜微妙な美醜逆転世界で〜

波間柏
恋愛
 仕事帰り電車で寝ていた雅は、目が覚めたら満天の夜空が広がる場所にいた。目の前には、やたら美形な青年が騒いでいる。どうしたもんか。面倒くさいが口癖の主人公の異世界生活。 短編ではありませんが短めです。 別視点あり

男女比バグった世界で美女チート無双〜それでも私は冒険がしたい!〜

具なっしー
恋愛
日本で暮らしていた23歳喪女だった女の子が交通事故で死んで、神様にチートを貰い、獣人の世界に転生させられた!!気づいたらそこは森の中で体は15歳くらいの女の子だった!ステータスを開いてみるとなんと白鳥兎獣人という幻の種族で、白いふわふわのウサ耳と、神秘的な白鳥の羽が生えていた。そしてなんとなんと、そこは男女比が10:1の偏った世界で、一妻多夫が普通の世界!そんな世界で、せっかく転生したんだし、旅をする!と決意した主人公は絶世の美女で…だんだん彼女を囲う男達が増えていく話。 主人公は見た目に反してめちゃくちゃ強いand地球の知識があるのでチートしまくります。 みたいなはなし ※表紙はAIです

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日7時•19時に更新予定です。

ストーカーから逃げ切ったつもりが、今度はヤンデレ騎士団に追われています。

由汰のらん
恋愛
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

処理中です...