無表情な黒豹騎士に懐かれたら、元の世界に戻れなくなった私の話を切実に聞いて欲しい!

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第1章 ようこそ!獣人の国クモード王国へ

第0話 元の世界へ帰る瞬間、黒豹騎士が帰路をぶっ壊した件について②

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やがて、草むらから彼は姿を現す。

切れ長な金色の瞳に、漆黒の髪。背は高くて体は引き締まっていて、英国を感じる騎士服が似合っている。髪色と同じ獣耳と長い猫のような尻尾…

こんなイケメン要素が盛りだくさんな人は1人しかいない。


「ダークさん…」

ダーク「……間に合った」


彼は安心した声色で呟き、暗闇で光る金色の瞳は私を捉えて離さない。

ジャリ ジャリ ジャリ…

そして狩りをするかのように少しずつ私と距離を詰めてきた。わー肉食獣そのものだ……ってそんな事言っている場合か。逃げなきゃ。

すぐさまひるがえし、全力で走り出した。

走れ!走れ!走れ!!デブだけど。足遅いけど。何もしないよりかはマシッ!

ダダダ!!

でも数秒も経たないうちに…


ダーク「…………遅い」

「……速っ!!」

ダークさんは目の前にいて、走って逃げる私を力強く抱き込んだ。

ギュウゥゥゥ…

獣人の力が強すぎて…身体中が痛い。トントンとダークさんを軽く叩くと少し力が弱まった。だけど…抱き込む腕は離してくれない。


「ダークさん…あの…」

ダーク「…………」

「私っ…元の世界へ……」

ダーク「……絶対に逃がさない。」


その瞬間…ガッと足を引っ掛けられたと感じた途端、視界は夜空へと移り変わった。

ダーク「……ずっと一緒だ。ヨーグル…いや…都子。」

彼は仰向けに倒れる私の上に跨がると…大きく口を開いた。口の中にある牙が鋭く尖っているのか見えて…まさか……


ダーク「他の男に取られないように我の【印】をつけないとな」

「!!…私みたいなデブスに【婚姻の証】を付けるなんてっ絶対に後悔します!!貴方はモテるんですから女の子見放題なのに勿体無いですって!」

ダークさんの行動に気づき、変顔したり、言い分を並べ必死に抵抗する。これで【印】を付ける気分が無くなれば…


ダーク「……黙れ…」

ダメだった。効果なし。躊躇なくダークさんは私の首筋に噛み付いた。

ガリィ!!

「いっ……た…」

やがて…血がドクドクと出てきて意識が遠のいていく。

ダーク「都子…好きだ。愛している。」

意識がなくなる前…ダークさんは私の血をベットリ口につけて…嬉しそうに微笑んだ。




あぁ…私はもう2度と元の世界に戻れない。
この獣人から逃げられないんだ。


ブツン…

こうして、元の世界へ戻ることは失敗してしまい、私の意識は途切れてしまった。

…………………………………………


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