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異世界でお菓子屋さんを開きました 最終章
第2話 幽霊友人ができました②
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第2話 幽霊友人ができました②
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オーロラ「ここに来る直前の
出来事を教えてくれないかしら」
オーロラさんが真剣な表情で
そう言った。
オーロラさんと武虎さんが言うには、
生きている人間が『サイハテ』にいるのは、
あり得ない事らしい。
……直前の出来事…それを話せば…
何か解決の糸口が見えるのかな…
…あまりにもショッキングな
内容だから話しにくい……
……でも私は…
『この世』へ生きて帰りたい
みんなに笑顔で【ただいま】って…
言いたい
私は意を決して、
ことの経緯を順番に話した。
まず、私は牡丹王国に攫われて、
和菓子の試練を始めた事
雛美火さんの事について
オキニス君達が隠れて助けに来た事
皆んな和菓子の試練に協力的だった
ただ1人雛美火さんだけ
ある日、突然…妨害を始めた事
妨害の理由が私に恋愛感情を
抱いていたから…
牡丹王国に居座ってほしいから
その感情がだんだん良くない方向になり、
私との【鬼ごっこ】が始まった事
逃げていく中、
彼女…いや…彼は多くの人々を
手にかけていた事。
国王様、黒夜ちゃん、
関係のない町の人々を…
オキニス君達と合流して、
牡丹王国から出ようとした所
シリンヌ王子が雛美火さんを
弱点の豆で倒し、全てが終わった
…と思ったら
雛美火さんは気絶した振りをしていて、
様子を見計らってオキニス君を
炎のまとったナイフで殺そうとした。
そして私はオキニス君を
助ける為、彼を突き飛ばし
ナイフを避けようとしたけど…
間に合わなかった。
ナイフは腹部に刺さり、
あまりの痛さと辛さに
私は意識を失って…
次に目を覚ました時には…
この『サイハテ』にいた。
「……と言う訳なんです
話が長くなってすみません
えっ…2人とも?!」
一連の内容を話したのは
良かったけど、なんだか2人の様子が
おかしかった。
オーロラさんは…
「あと少しで和菓子の試練が達成して、
帰れたはずだったのに…あまりにも
酷いじゃない。雛美火さんって人…
…身勝手すぎる…
好きなら…どうして…
真澄さんの幸せを
考えてくれないの…」
えぐっえぐと、大粒の涙を流し、
彼に対して怒ってくれた
……一方…武虎さんは…
武虎「……雛美火様……
何で『また』…
私が何の為に命をかけて…」
雛美火さんを知っていて、
顔を青ざめた
武虎「なんでっ…」
ふらっと倒れそうになった。
「武虎さん!」
オーロラ「武虎ちゃん!」
オーロラさんと2人で
武虎さんを支え、なんとか
倒れずに済んだ。
オーロラ「…武虎ちゃん…
雛美火さんとは知り合いなの…」
武虎「はい…実は……」
身体を震わせている
…これは…2人の間に
とんでもない過去がありそう
…なんだか、辛そうだな…武虎さん
ならっ……
「武虎さんっ…辛いなら
無理に話さないで下さい」
武虎「真澄さん…」
オーロラ「そうね!過去は過去よ
武虎ちゃん今は幸せでしょ
そんな極悪非道男なんて
忘れちゃいなさい!
それに…今1番大事な事は…」
クルッと私の方を向き、
オーロラさんはニコッと笑った。
オーロラ「真澄さんをこの世へ
送り届ける事よ
真澄さんの話を聞いて原因がわかったわ
真澄さん、貴方は雛美火さんに
刺された衝撃で『意識』だけ
サイハテに来てしまったのよ」
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