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異世界でお菓子屋さんを開きました 最終章
第2話 幽霊友人ができました①
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………………………………………………………………
第2話 幽霊友人ができました①
………………………………………………………………
???「あっ!!いました!
オーロラ先輩!」
綺麗なハスキーボイスが聞こえ、
振り向くと美丈夫さんが
手を振りながら、駆け寄ってきた。
オーロラ「あっ武虎ちゃん
ちょうど良かった!お疲れ様です。
お仕事、終わった所なの?」
武虎「お疲れ様です!ええ、ちょうど
終わりました!あらっ…こちらの可愛らしいお姉さんは新人さん?」
武虎さんは目を輝かせ、
私の手を握り、ブンブン振った。
「初めまして!私、
飯田武虎と言います!
幽霊同士よろしくね」
「あっ…初めまして
私は新川真澄と言います
よろしくお願い致します」
あれっ…美丈夫さんで
良いんだよね?
なんだか仕草が…
声色も一段階高くなって、
女性らしいような…
武虎「ちなみに私は女性です
男性じゃありませんからね!
そこんとこよろしくっ!」
むんっと両手を腰に置き、
女性らしさを表現をさせた。
胸もあって、腰まわりが丸みを帯びていた。
「はっはい…」
女性だった…
てっきり…男性かと
でも、彼女の表情を見る限り…
武虎「しっ失礼しました
少しムキになってしまいました」
「いえっ…気にしないで下さい」
少し、悲しそうな表情をしていた。
男性と間違われるのは、
とても嫌みたい…何か訳ありだね
…きっと…
武虎「あっそうそう…
2人に伝えたい事があるんです!
…実はパンド様から
ご命令がございまして…
とある人を探しと欲しいと…」
オーロラ「探しい欲しい人物…
もしかして…その人の特徴は
どんな感じなの?」
武虎さんは、ポケットから
紙を取り出し、内容を読み上げた。
武虎「えっと…紙には…女性で、
黒曜石のような瞳、黒色の長髪で
ひとつ縛り…お菓子?作りが得意…」
「………………」
…あっ…分かった
探して欲しい人物って…
私なんじゃ…
武虎「服装は赤白の市松模様の着物の上に
ヒラヒラの白いエプロンを着ています
名前は『新川真澄』……あっ…」
武虎さんは持っていた紙と、
私を何度も見比べた。
そして、カッと目を見開き、
武虎「いたー!!」
大声でそう叫んだ!
ガシッ!!
肩を彼女の両手に掴まれ、
武虎「うそっ…貴方が…
パンド様のお探し人物?!
えっ…じゃあ、生きているって事よね
なんでこんな所にいるの!
もう少し先に進んでいたら、
貴方、死んでいたんですよ!!」
「すっ…すみません…」
武虎さんは鬼の形相になり、
私の肩をユサユサと揺さぶった。
気にかけてくれるのは、
とても嬉しいけど…
ゆっ…揺れる…
オーロラ「おっ落ち着いて…武虎ちゃん!
真澄さんがあの世に行く事は無いわ
彼女の姿を見て!」
武虎「真澄さんの…姿…」
ジー…隈なく私を見て、
自身との違いにやっと気付いた様だ。
武虎「あっ!影がある…身体が透けていない
…生きている!…良かったぁ…」
武虎さんは、
ほっとした表情になり、
ずるずるとしゃがみ込んだ。
「武虎さん…なんだか
ご心配かけてしまって、
申し訳ないです」
武虎「ううん、私が騒いでしまっただけ、
普段『生きてる人』がサイハテに
いるのはイレギュラーなんですよ」
オーロラ「普通はそうよね…
何か大きな衝撃がない限り…
まさか…ねぇ…真澄さん…」
「はっはい…何でしょう」
なっ何だろう…
神妙な面持ち…
次の言葉が怖くて身構えていると、
オーロラさんはこんな事を
質問してきた。
オーロラ「辛い事を思い出させる
かもしれない…
ごめんなさい…
ここに来る直前の出来事を
教えてくれないかしら」
第2話 幽霊友人ができました①
………………………………………………………………
???「あっ!!いました!
オーロラ先輩!」
綺麗なハスキーボイスが聞こえ、
振り向くと美丈夫さんが
手を振りながら、駆け寄ってきた。
オーロラ「あっ武虎ちゃん
ちょうど良かった!お疲れ様です。
お仕事、終わった所なの?」
武虎「お疲れ様です!ええ、ちょうど
終わりました!あらっ…こちらの可愛らしいお姉さんは新人さん?」
武虎さんは目を輝かせ、
私の手を握り、ブンブン振った。
「初めまして!私、
飯田武虎と言います!
幽霊同士よろしくね」
「あっ…初めまして
私は新川真澄と言います
よろしくお願い致します」
あれっ…美丈夫さんで
良いんだよね?
なんだか仕草が…
声色も一段階高くなって、
女性らしいような…
武虎「ちなみに私は女性です
男性じゃありませんからね!
そこんとこよろしくっ!」
むんっと両手を腰に置き、
女性らしさを表現をさせた。
胸もあって、腰まわりが丸みを帯びていた。
「はっはい…」
女性だった…
てっきり…男性かと
でも、彼女の表情を見る限り…
武虎「しっ失礼しました
少しムキになってしまいました」
「いえっ…気にしないで下さい」
少し、悲しそうな表情をしていた。
男性と間違われるのは、
とても嫌みたい…何か訳ありだね
…きっと…
武虎「あっそうそう…
2人に伝えたい事があるんです!
…実はパンド様から
ご命令がございまして…
とある人を探しと欲しいと…」
オーロラ「探しい欲しい人物…
もしかして…その人の特徴は
どんな感じなの?」
武虎さんは、ポケットから
紙を取り出し、内容を読み上げた。
武虎「えっと…紙には…女性で、
黒曜石のような瞳、黒色の長髪で
ひとつ縛り…お菓子?作りが得意…」
「………………」
…あっ…分かった
探して欲しい人物って…
私なんじゃ…
武虎「服装は赤白の市松模様の着物の上に
ヒラヒラの白いエプロンを着ています
名前は『新川真澄』……あっ…」
武虎さんは持っていた紙と、
私を何度も見比べた。
そして、カッと目を見開き、
武虎「いたー!!」
大声でそう叫んだ!
ガシッ!!
肩を彼女の両手に掴まれ、
武虎「うそっ…貴方が…
パンド様のお探し人物?!
えっ…じゃあ、生きているって事よね
なんでこんな所にいるの!
もう少し先に進んでいたら、
貴方、死んでいたんですよ!!」
「すっ…すみません…」
武虎さんは鬼の形相になり、
私の肩をユサユサと揺さぶった。
気にかけてくれるのは、
とても嬉しいけど…
ゆっ…揺れる…
オーロラ「おっ落ち着いて…武虎ちゃん!
真澄さんがあの世に行く事は無いわ
彼女の姿を見て!」
武虎「真澄さんの…姿…」
ジー…隈なく私を見て、
自身との違いにやっと気付いた様だ。
武虎「あっ!影がある…身体が透けていない
…生きている!…良かったぁ…」
武虎さんは、
ほっとした表情になり、
ずるずるとしゃがみ込んだ。
「武虎さん…なんだか
ご心配かけてしまって、
申し訳ないです」
武虎「ううん、私が騒いでしまっただけ、
普段『生きてる人』がサイハテに
いるのはイレギュラーなんですよ」
オーロラ「普通はそうよね…
何か大きな衝撃がない限り…
まさか…ねぇ…真澄さん…」
「はっはい…何でしょう」
なっ何だろう…
神妙な面持ち…
次の言葉が怖くて身構えていると、
オーロラさんはこんな事を
質問してきた。
オーロラ「辛い事を思い出させる
かもしれない…
ごめんなさい…
ここに来る直前の出来事を
教えてくれないかしら」
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