【完結】異世界でお菓子屋さんを始めました!

カントリー

文字の大きさ
124 / 202
異世界でお菓子屋さんを開きました 第三章 本編(和菓子編 後半)

過去話 黒夜と緑⑥

しおりを挟む
…………………………………………………………… 

過去話 黒夜と緑⑥

※黒夜side
………………………………………………………………    


牡丹王国 第一王子、雛美火・紅

当時の彼は今と違って冷酷かつ残虐で、
【人間】という種族の存在を
知らなかった。

それゆえ、人間に対しても
非道な行為ができた。
 
雛美火「黒夜、お前は修行の身でありながら
得体の知らない種族と交わり、
あまつさえ……」

雛美火様は手に妖力を込め、
緑のお腹にあてがい、
眉間に皺を寄せた。

雛美火「子供を作るとは……
あってはならない事だ…」

「…子供っ…僕と緑の…
…っ…知っていながら、
緑に攻撃したのですか…雛美火様…」

雛美火「それがどうした?」

「本気で言っているのですか?!
もし緑とお腹の子に何かあったらっ…」

それがどうした?!ふざけんな!!
もし妖怪が別の種族に攻撃したらわかるだろ!
最悪、死ぬ事ぐらい!!

よくも、よくも、緑とお腹の子を…
汚い手で緑に触れるな!!

雛美火「偉そうに口答えするな!!
黒夜を捉えよ!!」

ジャキッ!!

護衛の2人が僕を捉え、
攻撃できない様…僕の首元に
刀が向けられる。

護衛の1人は翠狐様…

2人とも悲痛な表情を浮かべ
カタカタと微かに刀を震わせている
嫌々、やらされている事が分かった。

雛美火「さて…この女はどうしようか?
牡丹王国に連れて行ったとして…
生まれてくる赤ん坊が
…得体の知らない物だったら困る

……いっそ殺してしまおうか」

「やめてっ!!殺さないで!!!
お願いっ…雛美火様
緑は僕の大切な家族なんだ!!」

雛美火「うるさい 黙れ
お前たち黒夜を気絶させろ」

翠狐「…しょ…承知致しました」
(黒夜…大丈夫 僕達であの娘さんを
生かせる様になんとかするから…)

「………っ」

護衛2「………………」
(すまない…黒夜…
今は大人しくしてくれ…)

護衛の1人が手に妖力を溜め
僕の頭を掴んで…

護衛2「ーーーーー(呪文)っ!!」

呪文をかけた。


「やだっ…嫌だ!!緑っ……っぅ…」

直に呪文を受けた事により
だんだんと意識が遠のいて…

「…………み…ど…り…」

バタン!!



目の前が真っ暗になった。


…………………………………………………………


……………………………………………

………………………………

……………………



「………………」

そして、意識が戻った時は、
僕は牢獄の中にいて

雛美火様が独自に決めた
【違う種族と交わってはいけない】と言う
罪状で…

10年間…罪を償う事になった。
この暗い牢獄の中で…

もちろん、
修行を受ける権利もなくなったが、
修行なんてどうでも良かった。



「緑ぃ………『真澄』…会いたいよ……
ぅぅ…ひっく…」

翠狐様から聞いたんだ
緑は生きている だけど…
僕と過ごした記憶を消されたって…

9ヶ月後、女の子を産んだって…
僕と緑の子供…『真澄』を…

ああ、側にいたかった
真澄を抱っこしたかったな…


あの時の僕は緑と真澄に思いを馳せ 
ぼろぼろと涙を流す事しか
出来なかった。








泣いて、

泣いて、

泣いて、


ようやく涙が出なくなった頃…

僕はある一つの決心がついた。


「………2人を守れる位 強くなってやる
雛美火様よりも…」


僕に力があったら、
きっと、2人と離れ離れに
ならなかったかもしれない

今頃、きっと3人で幸せな日々を
送れていたかもしれない…

「刑が終わるまで…あと9年か……」

…なら!!

「護衛さん!お願いがあります
術の書物を持って来て
くれませんでしょうか」

罰を終えたら、2人を迎えにいく、
3人で暮らせる様…今のうちに
準備をしなくては…

こうして、僕はまた
気を引き締めて修行を始めた。





【過去話 黒夜と緑  終わり】

       





しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

【完結済】隣国でひっそりと子育てしている私のことを、執着心むき出しの初恋が追いかけてきます

鳴宮野々花@書籍4作品発売中
恋愛
 一夜の過ちだなんて思いたくない。私にとって彼とのあの夜は、人生で唯一の、最良の思い出なのだから。彼のおかげで、この子に会えた────  私、この子と生きていきますっ!!  シアーズ男爵家の末娘ティナレインは、男爵が隣国出身のメイドに手をつけてできた娘だった。ティナレインは隣国の一部の者が持つ魔力(治癒術)を微力ながら持っており、そのため男爵夫人に一層疎まれ、男爵家後継ぎの兄と、世渡り上手で気の強い姉の下で、影薄く過ごしていた。  幼いティナレインは、優しい侯爵家の子息セシルと親しくなっていくが、息子がティナレインに入れ込みすぎていることを嫌う侯爵夫人は、シアーズ男爵夫人に苦言を呈す。侯爵夫人の機嫌を損ねることが怖い義母から強く叱られ、ティナレインはセシルとの接触を禁止されてしまう。  時を経て、貴族学園で再会する二人。忘れられなかったティナへの想いが燃え上がるセシルは猛アタックするが、ティナは自分の想いを封じ込めるように、セシルを避ける。  やがてティナレインは、とある商会の成金経営者と婚約させられることとなり、学園を中退。想い合いながらも会うことすら叶わなくなった二人だが、ある夜偶然の再会を果たす。  それから数ヶ月。結婚を目前に控えたティナレインは、隣国へと逃げる決意をした。自分のお腹に宿っていることに気付いた、大切な我が子を守るために。  けれど、名を偽り可愛い我が子の子育てをしながら懸命に生きていたティナレインと、彼女を諦めきれないセシルは、ある日運命的な再会を果たし────  生まれ育った屋敷で冷遇され続けた挙げ句、最低な成金ジジイと結婚させられそうになったヒロインが、我が子を守るために全てを捨てて新しい人生を切り拓いていこうと奮闘する物語です。 ※いつもの完全オリジナルファンタジー世界の物語です。全てがファンタジーです。 ※この作品は小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

【完結】二度目の子育て~我が子を可愛がったら溺愛されました

三園 七詩
恋愛
私は一人娘の優里亜の母親だった。 優里亜は幼い頃から体が弱く病院でほとんどの時間を過ごしていた。 優里亜は本が好きでよく私にも本の話をしてくれた。 そんな優里亜の病状が悪化して幼くして亡くなってしまう。 絶望に打ちひしがれている時事件に巻き込まれ私も命を落とした。 そして気がつくと娘の優里亜が大好きだった本の世界に入り込んでいた。

王宮地味女官、只者じゃねぇ

宵森みなと
恋愛
地味で目立たず、ただ真面目に働く王宮の女官・エミリア。 しかし彼女の正体は――剣術・魔法・語学すべてに長けた首席卒業の才女にして、実はとんでもない美貌と魔性を秘めた、“自覚なしギャップ系”最強女官だった!? 王女付き女官に任命されたその日から、運命が少しずつ動き出す。 訛りだらけのマーレン語で王女に爆笑を起こし、夜会では仮面を外した瞬間、貴族たちを騒然とさせ―― さらには北方マーレン国から訪れた黒髪の第二王子をも、一瞬で虜にしてしまう。 「おら、案内させてもらいますけんの」 その一言が、国を揺らすとは、誰が想像しただろうか。 王女リリアは言う。「エミリアがいなければ、私は生きていけぬ」 副長カイルは焦る。「このまま、他国に連れて行かれてたまるか」 ジークは葛藤する。「自分だけを見てほしいのに、届かない」 そしてレオンハルト王子は心を決める。「妻に望むなら、彼女以外はいない」 けれど――当の本人は今日も地味眼鏡で事務作業中。 王族たちの心を翻弄するのは、無自覚最強の“訛り女官”。 訛って笑いを取り、仮面で魅了し、剣で守る―― これは、彼女の“本当の顔”が王宮を変えていく、壮麗な恋と成長の物語。 ★この物語は、「枯れ専モブ令嬢」の5年前のお話です。クラリスが活躍する前で、少し若いイザークとライナルトがちょっと出ます。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました

Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。 そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。 お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。 挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに… 意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。 よろしくお願いしますm(__)m

理想の男性(ヒト)は、お祖父さま

たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。 そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室? 王太子はまったく好みじゃない。 彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。 彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。 そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった! 彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。 そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。 恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。 この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?  ◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。 本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。 R-Kingdom_1 他サイトでも掲載しています。

【本編完結】伯爵令嬢に転生して命拾いしたけどお嬢様に興味ありません!

ななのん
恋愛
早川梅乃、享年25才。お祭りの日に通り魔に刺されて死亡…したはずだった。死後の世界と思いしや目が覚めたらシルキア伯爵の一人娘、クリスティナに転生!きらきら~もふわふわ~もまったく興味がなく本ばかり読んでいるクリスティナだが幼い頃のお茶会での暴走で王子に気に入られ婚約者候補にされてしまう。つまらない生活ということ以外は伯爵令嬢として不自由ない毎日を送っていたが、シルキア家に養女が来た時からクリスティナの知らぬところで運命が動き出す。気がついた時には退学処分、伯爵家追放、婚約者候補からの除外…―― それでもクリスティナはやっと人生が楽しくなってきた!と前を向いて生きていく。 ※本編完結してます。たまに番外編などを更新してます。

処理中です...