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異世界でお菓子屋さんを開きました 第三章 本編(和菓子編 前半)
一方、クモード王国では①(オキニスside)
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………………………………………………………………
一方、クモード王国では①
(オキニスside)
………………………………………………………………
それは突然だった。
今日も明日もいつものように彼女に
会えるんだと思っていた。
彼女の声を聞いて、
色んな表情を見て、
そのひと回り小さい手に触れて…
そんな当たり前だった日々は、
母さんの一言で呆気なく崩れ去った。
……………………………………………………
…………………………………………
………………………………
その日はいつものように、
城の護衛をして、
その後は真澄がいる城内のレストランへと
足を運ぶ予定だった。
「~~♪(鼻歌)」
今日はどんなお菓子を売っているんだろうか?
いつものカスタードプリン?
それとも新しく販売されたオペラか?
真澄が作るお菓子はどれも美味しいから、
楽しみだな…
そう呑気に考えて、武器を背負い直した所、
ここに居るはずのない声がした。
ルビー「ここに居た!オキニス大変よ!!」
ゼーハーと息を切らし、
母さんは俺に駆け寄ってきた。
「母さん?一体どうしたんだ
そんな息を切らして…」
ルビー「オキニス……」
…なんだ…
何故そんな悲しい表情をするんだ?
……嫌な予感がする
やがて、彼女は悲しい表情から
何か決意した表情に変わり、
俺の目を見てこう言った。
ルビー「…今から言う事…落ち着いて聞いてね…
…役所のココナさんから…
【真澄ちゃんが行方不明】になったって…」
「………っ!!!どう言う事だよ母さん!」
その言葉を聞いた途端、
心は奈落の底に落とされ、
…目の前が真っ暗になった。
嘘だ!何かの間違えだろ!と
母さんに叫びたかったが、
彼女の手に持っている物を見て、
「………それ…真澄の職場の身分証明書……
本当に真澄は…っ」
嘘じゃないって、
事実なんだと理解した。
ルビー「えぇ……真澄ちゃんの自宅前に
落ちていたそうよ…それと、これも…」
「これは…永久登録の紋章!
……と言う事は…」
転移者は常に紋章を持たなければ
ならない義務がある。
万が一、自分がどこにいるか
分からなくなった場合、その紋章が道しるべ、
あるいは追跡の代わりになるからだ…
だけど真澄の紋章と職場の身分証明書、
追跡できる全ての物は
彼女の自宅前に落ちていた。
ルビー「…何者かに誘拐されたって
事ね……!!…オキニスっ!」
「…よくも…よくも!俺から真澄を…
ぶっ飛ばしてやる!!!」
かっと頭に血が上り、自分の手を強く握りしめ、
握りしめた事によって、
とがった爪が手に食い込み、
ポタ
ポタ
…と血が流れ地面に落ちた。
ルビー「…落ち着いて!だめよ人をぶっ飛ばしちゃ
…まずは住民達の協力を得てからクモード王国内から探しましょう!
私はクモード王国の住民に
真澄ちゃんが行方不明になった事
伝えるから
オキニスはリールさんと一緒に
他の王国にその旨を伝えて!」
「…っ!…分かった、感情的になってごめん
母さん」
ルビー「気にしないで、
大切な人がいなくなったら
誰だってそうなるわ
さっ!ゆっくりしている暇も無いわ!
行きましょうオキニス」
「あぁ、まずは父さんに早く伝えないとな」
お互いに頷き、俺と母さんは
クモード城の最上階にいる父さんの所へ
駆け出した。
一方、クモード王国では①
(オキニスside)
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それは突然だった。
今日も明日もいつものように彼女に
会えるんだと思っていた。
彼女の声を聞いて、
色んな表情を見て、
そのひと回り小さい手に触れて…
そんな当たり前だった日々は、
母さんの一言で呆気なく崩れ去った。
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その日はいつものように、
城の護衛をして、
その後は真澄がいる城内のレストランへと
足を運ぶ予定だった。
「~~♪(鼻歌)」
今日はどんなお菓子を売っているんだろうか?
いつものカスタードプリン?
それとも新しく販売されたオペラか?
真澄が作るお菓子はどれも美味しいから、
楽しみだな…
そう呑気に考えて、武器を背負い直した所、
ここに居るはずのない声がした。
ルビー「ここに居た!オキニス大変よ!!」
ゼーハーと息を切らし、
母さんは俺に駆け寄ってきた。
「母さん?一体どうしたんだ
そんな息を切らして…」
ルビー「オキニス……」
…なんだ…
何故そんな悲しい表情をするんだ?
……嫌な予感がする
やがて、彼女は悲しい表情から
何か決意した表情に変わり、
俺の目を見てこう言った。
ルビー「…今から言う事…落ち着いて聞いてね…
…役所のココナさんから…
【真澄ちゃんが行方不明】になったって…」
「………っ!!!どう言う事だよ母さん!」
その言葉を聞いた途端、
心は奈落の底に落とされ、
…目の前が真っ暗になった。
嘘だ!何かの間違えだろ!と
母さんに叫びたかったが、
彼女の手に持っている物を見て、
「………それ…真澄の職場の身分証明書……
本当に真澄は…っ」
嘘じゃないって、
事実なんだと理解した。
ルビー「えぇ……真澄ちゃんの自宅前に
落ちていたそうよ…それと、これも…」
「これは…永久登録の紋章!
……と言う事は…」
転移者は常に紋章を持たなければ
ならない義務がある。
万が一、自分がどこにいるか
分からなくなった場合、その紋章が道しるべ、
あるいは追跡の代わりになるからだ…
だけど真澄の紋章と職場の身分証明書、
追跡できる全ての物は
彼女の自宅前に落ちていた。
ルビー「…何者かに誘拐されたって
事ね……!!…オキニスっ!」
「…よくも…よくも!俺から真澄を…
ぶっ飛ばしてやる!!!」
かっと頭に血が上り、自分の手を強く握りしめ、
握りしめた事によって、
とがった爪が手に食い込み、
ポタ
ポタ
…と血が流れ地面に落ちた。
ルビー「…落ち着いて!だめよ人をぶっ飛ばしちゃ
…まずは住民達の協力を得てからクモード王国内から探しましょう!
私はクモード王国の住民に
真澄ちゃんが行方不明になった事
伝えるから
オキニスはリールさんと一緒に
他の王国にその旨を伝えて!」
「…っ!…分かった、感情的になってごめん
母さん」
ルビー「気にしないで、
大切な人がいなくなったら
誰だってそうなるわ
さっ!ゆっくりしている暇も無いわ!
行きましょうオキニス」
「あぁ、まずは父さんに早く伝えないとな」
お互いに頷き、俺と母さんは
クモード城の最上階にいる父さんの所へ
駆け出した。
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