【完結】トレード‼︎ 〜婚約者の恋人と入れ替わった令嬢の決断〜

秋月一花

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カフェでリンブルグのことを聞いたの。1話

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 雑貨店をあとにして、カフェの個室で休憩。

 カフェって個室があるのね。パンケーキのお店は専門店だったようだけど、こういうカフェに入るのも初めてだから、知らなかった。

「なにを頼みますか?」
「お勧めの飲み物はなにかしら?」
「ここはコーヒーですね。あ、カフェオレがお勧めです!」

 食べ物のことになると目を輝かせるブレンさまに、ふふっと笑みを浮かべる。

 レグルスさまよりも年上ということは、わたくしよりも年上……なのよね? そういえばレグルスさまの年齢を知らないことに、今気付いたわ。

「では、わたくしはカフェオレを」
「私は……コーヒーを」
「俺もコーヒー」
「じゃあ僕は、ココアとパフェにしますね」

 胃袋の底がないと聞いたけれど、本当にそうなのかもしれない。だって、あまりにも幸せそうに選んでいるんだもの。

 わたくしたちは三人で顔を見合わせて、小さく肩をすくめた。

 さっきパンケーキ食べたばかりなのに、もうパフェが入るのね……

 店員を呼んで注文すると、ぱたんとブレンがメニュー表を閉じて元の場所に置いた。

「ブレンさまは、甘いものがお好きなのですか?」

 気になったようでクロエが声をかけた。パンケーキも甘いもの……チョコバナナだったものね。

「学園の寮に戻ると食べられませんからねー。今のうちに食べておかないと!」
「……えっ?」

 寮では食べられない? おかしい。寮の食堂では甘いものも提供されるはず。

 それこそ、凝ったものではないけれど、ヨーグルトのはちみつがけとか、フルーツのデザートは用意されていたはずよ。

「……もしかして、留学生だからと……?」

 こくりとうなずく二人に、わたくしは頭を抱えそうになった。どうなっているのよ、この国の留学生(しかも王太子)に対する態度は!

 ――まさか、リンブルグを怒らせそうとしている……?

 扱いの悪さを、レグルスさまがリンブルグの国王陛下に伝える。『国の王太子を冷遇した』と苦情を入れる。その先に待っているのは……。わたくしが口元を覆い、最悪の状況を考えていると、注文の品が届いた。

 そして、パフェの大きさを見て唖然あぜんとしてしまった。だって、かなり大きいんだもの。

 食べきれるのかしら……と不安になるくらいの大きさ。

 わたくしはカフェオレを一口飲んで、思っていた以上に飲みやすくて目を見開く。

 まろやか、というのかしら。普段こういう飲み物は口にしないから、不思議な感じ。

 クロエとレグルスを見ると、砂糖も入れずに飲んでいた。……苦くないのかしら?

「あー、やっぱり甘いものは癒されますねぇ」
「お前は、食べ物だったらなんでも癒されるだろ……」

 幸せそうにパフェをぱくぱくと食べていくブレンに、わたくしとクロエは目を丸くしてしまった。すごい勢いで消えていく……一種の魔法のようにも見える……って、そうじゃなくて!
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