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第二・五章 復讐の化身編
最終話 光が見える
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どうせ大志のことだ、最初に召喚されたところで二人に剣でも突きつけているんだろ。
ああ。あった、扉だ。
・・・・・・落ち着け。殺してもいいが、無理に殺すなよ。あいつらが嬲られたんなら、拷問の末に全員殺すけどなぁ。
キィ
【何の為・・・ヅヅヅーヅお前はヅヅ・・・・・・ヅ・・・きている?ヅヅーヅ・・・・ヅヅヅ】
この雑音も意味が分からないな。まあいいや、今はいい。後で考えよう。
大きな扉を開けると、中央でやたらと生きを荒くして、興奮してる大志がいた。
「ふー、ふー、ふー、ああ。やっと来たか。もうおかしすぎてこいつらは壊れちまったよ。だからもう殺したよ。死んだ奴の為にわざわざ必死こいてココに来るなんて、頭が逝かれてるんじゃごぶっ」
「・・・・・・!てめぇ・・・よくもあの二人を殺したな!あの二人がお前に何をしたぁ!!」
「げほっげほっ。首が折れそうだ。ん?ああ。なにも。何もして無いよ。あの二人は。でも、何もせずに抵抗だけはしてたから、ついやりたくなっちゃってね。わるいわる「いい加減にしやがれぇ!!」ガ・・・あ・・・カハッ!グ、ガギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!あああああああああああ!な、内臓が潰されたああああああ!!ハ、早く助けろオオおおお!!!何突っ立て、ぐぼぉっ!!」
なんだ。弱すぎるな。腹パンだけでこの有様か。たった二発でこれじゃあ、俺の気が治まらない。何の為にきたと思ってる?あの二人を助け出す為に来たんだ。なのに、なのになんで、
「チキショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
なんでだよ、なんでだよ、もう、なんで、なんでだ、なんでこうなったんだよ。
やりきれない何かが自分の中で暴れてる。そう感じた。どうしようもない不快感が体を支配した。
【何の為にお前は生きているんだ】
頭の中で、雑音まみれで聞こえなかった声が、はっきり聞こえた。
何の為に?そんなコトしらねぇよ。知ってるわけねえだろ。今生きてるんだから生きてるんだ。死ぬまで生きてるだけだろうが。なんだってんだ。
おれだって、好きでこんなことしてるわけじゃねえ。一つ分かってるのは、この城にはもう誰も居ない。全員逃げ出したか。今頃、外からでかい魔法でもぶっ放そうとしてるんだろうか。
二人の亡骸に手を置きながら、絶望しきっていた。
光が見える。大きな光だ。もうすぐで手が届く。あと少しで、二人のところへ。
死んでしまったルムとミリスが、手を差し伸べたような気がした・・・・・・。
後に、勇者の復讐と語り継がれる話だった。その裏では、一人の魔王と一人の王女が居たことはもう誰も知らない。
―END―
ああ。あった、扉だ。
・・・・・・落ち着け。殺してもいいが、無理に殺すなよ。あいつらが嬲られたんなら、拷問の末に全員殺すけどなぁ。
キィ
【何の為・・・ヅヅヅーヅお前はヅヅ・・・・・・ヅ・・・きている?ヅヅーヅ・・・・ヅヅヅ】
この雑音も意味が分からないな。まあいいや、今はいい。後で考えよう。
大きな扉を開けると、中央でやたらと生きを荒くして、興奮してる大志がいた。
「ふー、ふー、ふー、ああ。やっと来たか。もうおかしすぎてこいつらは壊れちまったよ。だからもう殺したよ。死んだ奴の為にわざわざ必死こいてココに来るなんて、頭が逝かれてるんじゃごぶっ」
「・・・・・・!てめぇ・・・よくもあの二人を殺したな!あの二人がお前に何をしたぁ!!」
「げほっげほっ。首が折れそうだ。ん?ああ。なにも。何もして無いよ。あの二人は。でも、何もせずに抵抗だけはしてたから、ついやりたくなっちゃってね。わるいわる「いい加減にしやがれぇ!!」ガ・・・あ・・・カハッ!グ、ガギャアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!あああああああああああ!な、内臓が潰されたああああああ!!ハ、早く助けろオオおおお!!!何突っ立て、ぐぼぉっ!!」
なんだ。弱すぎるな。腹パンだけでこの有様か。たった二発でこれじゃあ、俺の気が治まらない。何の為にきたと思ってる?あの二人を助け出す為に来たんだ。なのに、なのになんで、
「チキショオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」
なんでだよ、なんでだよ、もう、なんで、なんでだ、なんでこうなったんだよ。
やりきれない何かが自分の中で暴れてる。そう感じた。どうしようもない不快感が体を支配した。
【何の為にお前は生きているんだ】
頭の中で、雑音まみれで聞こえなかった声が、はっきり聞こえた。
何の為に?そんなコトしらねぇよ。知ってるわけねえだろ。今生きてるんだから生きてるんだ。死ぬまで生きてるだけだろうが。なんだってんだ。
おれだって、好きでこんなことしてるわけじゃねえ。一つ分かってるのは、この城にはもう誰も居ない。全員逃げ出したか。今頃、外からでかい魔法でもぶっ放そうとしてるんだろうか。
二人の亡骸に手を置きながら、絶望しきっていた。
光が見える。大きな光だ。もうすぐで手が届く。あと少しで、二人のところへ。
死んでしまったルムとミリスが、手を差し伸べたような気がした・・・・・・。
後に、勇者の復讐と語り継がれる話だった。その裏では、一人の魔王と一人の王女が居たことはもう誰も知らない。
―END―
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