53 / 82
腹癒せにドラゴン退治に行ってきます!
王太子サマの命令 3
しおりを挟む
私が噛みつくように叫ぶと、アーデルベルトはベッドに上って私の顎に手をかけた。しっかり目が合わせられる。その瞳はワニの目に似ている。ギラリとしていて、戦慄した。
彼のもう片方の手が、私の膝をさわさわと撫でる。
「文句があるなら、脚を開け。お前の花園を、オレがよく観察できるように見せるんだ。そして花を散らすように、激しく掻き混ぜて達しろ。――ほら、やっぱり優しい注文だろう?」
「さ……左様でございますね……」
無理だ。どう足掻いたところで、アーデルベルトの命令は回避できない。
私が渋々頷けば、顎から手が退けられる。
マッチョさん……
時間を引き延ばしていれば、打開策が浮かぶんじゃないかと思った。運が良ければ、何かの理由でこの部屋に戻ってきたマッチョさんに助けてもらえるんじゃないかと、心のどこかで期待していた。
ここが限界なのね。ゲームオーバー。
私の頬を、溢れた涙がツッと流れ落ちた。
「アーデルベルトさま……、私は本当に心からあなた様をお慕いしておりました。あなた様の伴侶になれる婚約者に選ばれたことを、私は誇りに感じていた……そんな私を裏切ったのはあなた様です。そのことは、決して忘れないでください」
ここで恨み言を述べたところで、アーデルベルトの魔法は解かれないだろう。そうわかっていても、何か言ってやらなければ気が済まなかった。
私は、彼の裏切りがなければ、あるいはその裏切りに気づかずに過ごせていれば、慕う気持ちを信じて結婚できたのに。恋心を抱くことができなくても、愛する意味を知らなくても、彼の隣で笑うくらいはできたのに。
アーデルベルトが私を見つめている。唇は動かない。表情から彼の想いを拾うことはできなかった。
「……ああっ」
私はゆっくりと膝を立てて脚を開く。アーデルベルトが指示したように、私はそっと割れ目を開いて彼に見せつけるようにした。まだそこは渇いている。
「……どう……ですか?」
彼の視線が秘部をなぞる。じっとりと湿った視線。見られているだけなのに、直接触れられているように錯覚してしまう。
「ああ、綺麗だよ、ルツィエ。続けて」
「……はい」
マッチョさんが教えてくれた気持ちのいい場所を探して、私は優しく指先を動かす。やがて見つけたその場所に触れると、甘くジンと痺れた。
こんな状況下なのに感じてしまうなんて……
彼のもう片方の手が、私の膝をさわさわと撫でる。
「文句があるなら、脚を開け。お前の花園を、オレがよく観察できるように見せるんだ。そして花を散らすように、激しく掻き混ぜて達しろ。――ほら、やっぱり優しい注文だろう?」
「さ……左様でございますね……」
無理だ。どう足掻いたところで、アーデルベルトの命令は回避できない。
私が渋々頷けば、顎から手が退けられる。
マッチョさん……
時間を引き延ばしていれば、打開策が浮かぶんじゃないかと思った。運が良ければ、何かの理由でこの部屋に戻ってきたマッチョさんに助けてもらえるんじゃないかと、心のどこかで期待していた。
ここが限界なのね。ゲームオーバー。
私の頬を、溢れた涙がツッと流れ落ちた。
「アーデルベルトさま……、私は本当に心からあなた様をお慕いしておりました。あなた様の伴侶になれる婚約者に選ばれたことを、私は誇りに感じていた……そんな私を裏切ったのはあなた様です。そのことは、決して忘れないでください」
ここで恨み言を述べたところで、アーデルベルトの魔法は解かれないだろう。そうわかっていても、何か言ってやらなければ気が済まなかった。
私は、彼の裏切りがなければ、あるいはその裏切りに気づかずに過ごせていれば、慕う気持ちを信じて結婚できたのに。恋心を抱くことができなくても、愛する意味を知らなくても、彼の隣で笑うくらいはできたのに。
アーデルベルトが私を見つめている。唇は動かない。表情から彼の想いを拾うことはできなかった。
「……ああっ」
私はゆっくりと膝を立てて脚を開く。アーデルベルトが指示したように、私はそっと割れ目を開いて彼に見せつけるようにした。まだそこは渇いている。
「……どう……ですか?」
彼の視線が秘部をなぞる。じっとりと湿った視線。見られているだけなのに、直接触れられているように錯覚してしまう。
「ああ、綺麗だよ、ルツィエ。続けて」
「……はい」
マッチョさんが教えてくれた気持ちのいい場所を探して、私は優しく指先を動かす。やがて見つけたその場所に触れると、甘くジンと痺れた。
こんな状況下なのに感じてしまうなんて……
0
お気に入りに追加
2,113
あなたにおすすめの小説
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
婚約破棄したい悪役令嬢と呪われたヤンデレ王子
あさぎかな@電子書籍二作目発売中
恋愛
「フレデリック殿下、私が十七歳になったときに殿下の運命の方が現れるので安心して下さい」と婚約者は嬉々として自分の婚約破棄を語る。
それを阻止すべくフレデリックは婚約者のレティシアに愛を囁き、退路を断っていく。
そしてレティシアが十七歳に、フレデリックは真実を語る。
※王子目線です。
※一途で健全?なヤンデレ
※ざまああり。
※なろう、カクヨムにも掲載
[完結]18禁乙女ゲームのモブに転生したら逆ハーのフラグを折ってくれと頼まれた。了解ですが、溺愛は望んでません。
紅月
恋愛
「なに此処、18禁乙女ゲームじゃない」
と前世を思い出したけど、モブだから気楽に好きな事しようって思ってたのに……。
攻略対象から逆ハーフラグを折ってくれと頼まれたので頑張りますが、なんか忙しいんですけど。
【R18】殿下!そこは舐めてイイところじゃありません! 〜悪役令嬢に転生したけど元潔癖症の王子に溺愛されてます〜
茅野ガク
恋愛
予想外に起きたイベントでなんとか王太子を救おうとしたら、彼に執着されることになった悪役令嬢の話。
☆他サイトにも投稿しています
悪役令嬢なのに王子の慰み者になってしまい、断罪が行われません
青の雀
恋愛
公爵令嬢エリーゼは、王立学園の3年生、あるとき不注意からか階段から転落してしまい、前世やりこんでいた乙女ゲームの中に転生してしまったことに気づく
でも、実際はヒロインから突き落とされてしまったのだ。その現場をたまたま見ていた婚約者の王子から溺愛されるようになり、ついにはカラダの関係にまで発展してしまう
この乙女ゲームは、悪役令嬢はバッドエンドの道しかなく、最後は必ずギロチンで絶命するのだが、王子様の慰み者になってから、どんどんストーリーが変わっていくのは、いいことなはずなのに、エリーゼは、いつか処刑される運命だと諦めて……、その表情が王子の心を煽り、王子はますますエリーゼに執着して、溺愛していく
そしてなぜかヒロインも姿を消していく
ほとんどエッチシーンばかりになるかも?
猛禽令嬢は王太子の溺愛を知らない
高遠すばる
恋愛
幼い頃、婚約者を庇って負った怪我のせいで目つきの悪い猛禽令嬢こと侯爵令嬢アリアナ・カレンデュラは、ある日、この世界は前世の自分がプレイしていた乙女ゲーム「マジカル・愛ラブユー」の世界で、自分はそのゲームの悪役令嬢だと気が付いた。
王太子であり婚約者でもあるフリードリヒ・ヴァン・アレンドロを心から愛しているアリアナは、それが破滅を呼ぶと分かっていてもヒロインをいじめることをやめられなかった。
最近ではフリードリヒとの仲もギクシャクして、目すら合わせてもらえない。
あとは断罪を待つばかりのアリアナに、フリードリヒが告げた言葉とはーー……!
積み重なった誤解が織りなす、溺愛・激重感情ラブコメディ!
※王太子の愛が重いです。
18禁の乙女ゲームの悪役令嬢~恋愛フラグより抱かれるフラグが上ってどう言うことなの?
KUMA
恋愛
※最初王子とのHAPPY ENDの予定でしたが義兄弟達との快楽ENDに変更しました。※
ある日前世の記憶があるローズマリアはここが異世界ではない姉の中毒症とも言える2次元乙女ゲームの世界だと気付く。
しかも18禁のかなり高い確率で、エッチなフラグがたつと姉から嫌って程聞かされていた。
でもローズマリアは安心していた、攻略キャラクターは皆ヒロインのマリアンヌと肉体関係になると。
ローズマリアは婚約解消しようと…だが前世のローズマリアは天然タラシ(本人知らない)
攻略キャラは婚約者の王子
宰相の息子(執事に変装)
義兄(再婚)二人の騎士
実の弟(新ルートキャラ)
姉は乙女ゲーム(18禁)そしてローズマリアはBL(18禁)が好き過ぎる腐女子の処女男の子と恋愛よりBLのエッチを見るのが好きだから。
正直あんまり覚えていない、ローズマリアは婚約者意外の攻略キャラは知らずそこまで警戒しずに接した所新ルートを発掘!(婚約の顔はかろうじて)
悪役令嬢淫乱ルートになるとは知らない…
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉。節約令嬢、書籍化進行中
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる