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残された弟子たちの話
紙とペンと成長記録と
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師匠は記録が好きだった。
東の大賢者様は口伝に重きを置いていて、書物を残すのは決まって弟子であったが、俺の師匠である西の大賢者様は自分で書物を残す人だった。その理由は――
*****
西の大賢者が亡くなって、俺はどうしたものかと頭を抱えていた。
「大賢者様……自分の死期がわかっていたなら、もう少し整理しておいてくれたらよかったのに」
俺は盛大にため息をついた。
亡くなる少し前から死を意識した言葉を俺に言うようになっていたが、あまり相手にしてこなかった。俺と同じ弟子のルーンとリリィのことばかり気にかけていたから、嫉妬に似たものを感じていたというのもある。もう少し真面目に聞いておけば――と思うことも確かにあるが、あのときに真剣に向き合っていたら、彼の死を認めてしまうことにもなるので素直にはできなかった。
「うわぁ、ずいぶんと増えているねえ」
部屋の掃除を手伝うように依頼したリリィが部屋に無造作に積まれた紙束を見て驚きの声を上げた。隣のルーンもざっと見渡して、眼鏡の位置を直した。彼も驚いているのだろう。
この部屋は一般的な家屋であれば三階以上にはなるだろう位置に天井がある。そこの高さまで本棚があって、書物やら何かを書き記した紙などが突っ込まれ、あるいははみ出した紙の束が床に積まれていて俺たちの背丈の二倍くらいの山になっている。これから整理する予定のものだ。
「特殊なペンで魔法紙に書きつけているから、素人に触らせられねえし。他の魔道士に依頼したら、勝手に持ち去られかねないからちっとも作業が進まん」
「一人でこれをやっていたんですか?」
ルーンの問いに、俺は首を横に振った。
「さすがに匙を投げた。大賢者様の仕事を引き継いでいたら、そんな時間取れねえよ。今日までここは封印して、そのままだ」
「遺言というわけではないんですね」
「……そういえば、何も言われてないな」
大賢者様が書いていたものは魔道書のはずだが、その処理や管理について何も言わないのは妙な気がする。
「ほら、さっさとやっちゃおう! 終わらせたら、冒険に出ていいんでしょ?」
「ああ、そうだな。始めるか」
思案にふけると手が止まってしまう。リリィに促されて、俺たちは作業を開始したのだった。
*****
「――大賢者様……」
今、俺は別の意味で頭を抱えていた。
「あ、これは十年くらい前の記録? ルーンが私に振られて落ち込んでるって書いてある!」
「うわぁぁぁ⁉︎ 何読んでるんですかっ!」
「あ、こっちはアウルが初めて考案した魔法式のメモだ。懐かしー!」
「そんなもんが残ってるのか?」
言われて、俺はリリィの手元にあった冊子を見る。記された日付がかなり古い。
「――あ、ホントだ。え、待て、二十年以上前? 俺がここに来て間もない頃のだよな」
「ということは、リリィは物心ついていないんじゃ……?」
「そりゃあ、当時の記憶はないけど、大賢者様が書いてるものはだいたい見せてもらっていたから知ってるよ」
「!」
どうしてそれを早く言わなかった?
俺は楽しそうに分別をしているリリィを恨めしく見つめてため息をついた。
この部屋にあるものは魔道書に属する魔法に関した記述の書物の他に、俺たち三人の成長の記録がたくさん紛れていたのだった。
赤子の頃から大賢者様に育てられていたリリィに関していえば、寝返りをうったのがいつだの、初めて歩いたのがいつだったかなんてことも残っている。どんなに些細なことでも、時間さえあれば書き込んでいたらしい。ルーンが振られた話も、リリィがここを出て行ったときのことも残されていた。
他の人に見られなくてよかったというか……
「知っていたなら、片付ける前に一言欲しかった」
「どこに管理しているのか知らなかったし。この前ので全部消えちゃったんじゃないかって思っていたから」
「まあ、うん……そうか」
リリィはなんというか……気が利かないのとは違うけど、俺とは違う時空を生きている気がする。ほとんど同じように育てられた気がするんだが。
「……読みふけっていると時間が足りなくなる。分別を頑張ろうぜ」
「はーい」
紙の山は半分くらいになっただろうか。適当な棚に収める作業はまだ続く。
*****
床が見えてきたとき、そこに魔法式が描き込まれていることに気づいた。やがて最後の一冊が棚に入れられると、魔法式が作動した。
「お疲れさま、アウル、ルーン、リリィ」
部屋にどこからともなく響いてきた声は懐かしい大賢者様の声だった。
「お前たちの記録はたくさん残してきた。簡単には失われないように魔法をかけてある」
「なんでそんな手間のかかることを……」
「お前たちはいつか大賢者と呼ばれる存在になることだろう。ときに道に迷うこともある。その道しるべになるかもと思い、残せるだけ残しておいた」
俺たちの記録より、大賢者様の記録のほうが役に立ちそうな気がするんだが……
野暮なことなので心の中でつぶやいて、ため息に変える。こういう少々ずれた感覚は間違いなくリリィに受け継がれていると思う。
「俺も幼い頃は先代に世話になり、こうして記録をつけられてきた。次の大賢者になる者は、残されてしまうらしい」
その言葉とともに、どこからともなく紙とペンが飛んできた。俺が手を伸ばすとそこに収まる。魔法が込められたとても古いペンだ。紙も魔法がかけられた特殊なもので、長期保存に向いている。
「次の大賢者候補が現れると自動的にその者の情報が書き込まれる。アウルは必ずそれを見逃さないようにしなさい」
「え、なんで俺……」
「ルーン、リリィはアウルから次の大賢者候補の情報を受け取ったら探す手伝いをするように」
「はい」
「任せて!」
「お前たちに伝えたかったことはこの部屋に残してある。気が向いたときにここを訪ねなさい」
そう言い残し、魔法式は消えて行った。
「ふふー。やっぱ、新しい大賢者はアウルなんだね」
リリィが俺の前に回り込んで見上げてくる。大きな瞳が好奇心に満ちていた。
「いや、それはないと思うが……ルーンのほうが向いてると思うし」
「そうかな? 大賢者様は間違いなくアウルに託していると思うよ」
そう告げて、本棚のある部分を指さした。
「今度あの辺りの書物を読むといいんじゃないかな。きっと役に立つから」
「う、うん……わかった」
リリィが示した場所は彼女がまとめてしまってくれた場所なので、俺には何が書いてあるのかわからなかった。
「ああー無駄に疲れました。もう休みましょう」
心の傷が増えたり抉られたりしていたルーンは、かなり憔悴した様子でペタンと座り込んでいた。
「えー、これから冒険の準備でしょ! 国からの依頼もたくさん来てるんだから!」
「待て、リリィ。お前はどうしてそんなに元気なんだ?」
「高難易度のミッションがあるって言うからこっちに来てるんじゃん! 楽しみにしてたら休んでられないよ」
ぴょんぴょん跳ねると彼女のサイドテールが尻尾のように揺れる。体力ありあまりすぎだろ。
「悪い……僕は次のはパス」
「俺も少し休ませろ」
「じゃあ、簡単なミッションをこなしてこようかな。行ってきます!」
宣言するなり、リリィは部屋を飛び出して行った。
「ほんと、元気だな……」
「アウル?」
「なんだよ、改まった声で」
「次の大賢者はあなただと思いますよ」
「どうだか」
俺は肩をすくめる。そして、何か続けようとしたルーンを遮って口を開いた。
「大賢者と呼ばれる存在かどうかは俺が決めるんじゃなくて、周囲の人間が決めるもんだろ。俺は職業的には賢者だけど、大賢者かどうかは別の話だ。違うか?」
問うと、ルーンは顔を赤くして俯いた。
「そうですね」
「それに、お前やリリィの記録も残しているんだから、素質はあるってことだ。それは忘れるな」
そう告げて励ますと、俺はリリィが教えてくれた棚の場所をもう一度見て、この部屋を出たのだった。
《完》
東の大賢者様は口伝に重きを置いていて、書物を残すのは決まって弟子であったが、俺の師匠である西の大賢者様は自分で書物を残す人だった。その理由は――
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西の大賢者が亡くなって、俺はどうしたものかと頭を抱えていた。
「大賢者様……自分の死期がわかっていたなら、もう少し整理しておいてくれたらよかったのに」
俺は盛大にため息をついた。
亡くなる少し前から死を意識した言葉を俺に言うようになっていたが、あまり相手にしてこなかった。俺と同じ弟子のルーンとリリィのことばかり気にかけていたから、嫉妬に似たものを感じていたというのもある。もう少し真面目に聞いておけば――と思うことも確かにあるが、あのときに真剣に向き合っていたら、彼の死を認めてしまうことにもなるので素直にはできなかった。
「うわぁ、ずいぶんと増えているねえ」
部屋の掃除を手伝うように依頼したリリィが部屋に無造作に積まれた紙束を見て驚きの声を上げた。隣のルーンもざっと見渡して、眼鏡の位置を直した。彼も驚いているのだろう。
この部屋は一般的な家屋であれば三階以上にはなるだろう位置に天井がある。そこの高さまで本棚があって、書物やら何かを書き記した紙などが突っ込まれ、あるいははみ出した紙の束が床に積まれていて俺たちの背丈の二倍くらいの山になっている。これから整理する予定のものだ。
「特殊なペンで魔法紙に書きつけているから、素人に触らせられねえし。他の魔道士に依頼したら、勝手に持ち去られかねないからちっとも作業が進まん」
「一人でこれをやっていたんですか?」
ルーンの問いに、俺は首を横に振った。
「さすがに匙を投げた。大賢者様の仕事を引き継いでいたら、そんな時間取れねえよ。今日までここは封印して、そのままだ」
「遺言というわけではないんですね」
「……そういえば、何も言われてないな」
大賢者様が書いていたものは魔道書のはずだが、その処理や管理について何も言わないのは妙な気がする。
「ほら、さっさとやっちゃおう! 終わらせたら、冒険に出ていいんでしょ?」
「ああ、そうだな。始めるか」
思案にふけると手が止まってしまう。リリィに促されて、俺たちは作業を開始したのだった。
*****
「――大賢者様……」
今、俺は別の意味で頭を抱えていた。
「あ、これは十年くらい前の記録? ルーンが私に振られて落ち込んでるって書いてある!」
「うわぁぁぁ⁉︎ 何読んでるんですかっ!」
「あ、こっちはアウルが初めて考案した魔法式のメモだ。懐かしー!」
「そんなもんが残ってるのか?」
言われて、俺はリリィの手元にあった冊子を見る。記された日付がかなり古い。
「――あ、ホントだ。え、待て、二十年以上前? 俺がここに来て間もない頃のだよな」
「ということは、リリィは物心ついていないんじゃ……?」
「そりゃあ、当時の記憶はないけど、大賢者様が書いてるものはだいたい見せてもらっていたから知ってるよ」
「!」
どうしてそれを早く言わなかった?
俺は楽しそうに分別をしているリリィを恨めしく見つめてため息をついた。
この部屋にあるものは魔道書に属する魔法に関した記述の書物の他に、俺たち三人の成長の記録がたくさん紛れていたのだった。
赤子の頃から大賢者様に育てられていたリリィに関していえば、寝返りをうったのがいつだの、初めて歩いたのがいつだったかなんてことも残っている。どんなに些細なことでも、時間さえあれば書き込んでいたらしい。ルーンが振られた話も、リリィがここを出て行ったときのことも残されていた。
他の人に見られなくてよかったというか……
「知っていたなら、片付ける前に一言欲しかった」
「どこに管理しているのか知らなかったし。この前ので全部消えちゃったんじゃないかって思っていたから」
「まあ、うん……そうか」
リリィはなんというか……気が利かないのとは違うけど、俺とは違う時空を生きている気がする。ほとんど同じように育てられた気がするんだが。
「……読みふけっていると時間が足りなくなる。分別を頑張ろうぜ」
「はーい」
紙の山は半分くらいになっただろうか。適当な棚に収める作業はまだ続く。
*****
床が見えてきたとき、そこに魔法式が描き込まれていることに気づいた。やがて最後の一冊が棚に入れられると、魔法式が作動した。
「お疲れさま、アウル、ルーン、リリィ」
部屋にどこからともなく響いてきた声は懐かしい大賢者様の声だった。
「お前たちの記録はたくさん残してきた。簡単には失われないように魔法をかけてある」
「なんでそんな手間のかかることを……」
「お前たちはいつか大賢者と呼ばれる存在になることだろう。ときに道に迷うこともある。その道しるべになるかもと思い、残せるだけ残しておいた」
俺たちの記録より、大賢者様の記録のほうが役に立ちそうな気がするんだが……
野暮なことなので心の中でつぶやいて、ため息に変える。こういう少々ずれた感覚は間違いなくリリィに受け継がれていると思う。
「俺も幼い頃は先代に世話になり、こうして記録をつけられてきた。次の大賢者になる者は、残されてしまうらしい」
その言葉とともに、どこからともなく紙とペンが飛んできた。俺が手を伸ばすとそこに収まる。魔法が込められたとても古いペンだ。紙も魔法がかけられた特殊なもので、長期保存に向いている。
「次の大賢者候補が現れると自動的にその者の情報が書き込まれる。アウルは必ずそれを見逃さないようにしなさい」
「え、なんで俺……」
「ルーン、リリィはアウルから次の大賢者候補の情報を受け取ったら探す手伝いをするように」
「はい」
「任せて!」
「お前たちに伝えたかったことはこの部屋に残してある。気が向いたときにここを訪ねなさい」
そう言い残し、魔法式は消えて行った。
「ふふー。やっぱ、新しい大賢者はアウルなんだね」
リリィが俺の前に回り込んで見上げてくる。大きな瞳が好奇心に満ちていた。
「いや、それはないと思うが……ルーンのほうが向いてると思うし」
「そうかな? 大賢者様は間違いなくアウルに託していると思うよ」
そう告げて、本棚のある部分を指さした。
「今度あの辺りの書物を読むといいんじゃないかな。きっと役に立つから」
「う、うん……わかった」
リリィが示した場所は彼女がまとめてしまってくれた場所なので、俺には何が書いてあるのかわからなかった。
「ああー無駄に疲れました。もう休みましょう」
心の傷が増えたり抉られたりしていたルーンは、かなり憔悴した様子でペタンと座り込んでいた。
「えー、これから冒険の準備でしょ! 国からの依頼もたくさん来てるんだから!」
「待て、リリィ。お前はどうしてそんなに元気なんだ?」
「高難易度のミッションがあるって言うからこっちに来てるんじゃん! 楽しみにしてたら休んでられないよ」
ぴょんぴょん跳ねると彼女のサイドテールが尻尾のように揺れる。体力ありあまりすぎだろ。
「悪い……僕は次のはパス」
「俺も少し休ませろ」
「じゃあ、簡単なミッションをこなしてこようかな。行ってきます!」
宣言するなり、リリィは部屋を飛び出して行った。
「ほんと、元気だな……」
「アウル?」
「なんだよ、改まった声で」
「次の大賢者はあなただと思いますよ」
「どうだか」
俺は肩をすくめる。そして、何か続けようとしたルーンを遮って口を開いた。
「大賢者と呼ばれる存在かどうかは俺が決めるんじゃなくて、周囲の人間が決めるもんだろ。俺は職業的には賢者だけど、大賢者かどうかは別の話だ。違うか?」
問うと、ルーンは顔を赤くして俯いた。
「そうですね」
「それに、お前やリリィの記録も残しているんだから、素質はあるってことだ。それは忘れるな」
そう告げて励ますと、俺はリリィが教えてくれた棚の場所をもう一度見て、この部屋を出たのだった。
《完》
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